すやすや眠るみたくすらすら書けたら

だらだらなのが悲しい現実。(更新目標;毎月曜)

日記;2022/04/01~04/30

 ひさびさの日記です。3万字くらい。

(03/15~05/16までを一挙に載せたら「読み込みが不安定だ」というツイートを見かけました。自分のPCで確認したら確かに重かったのと、承認欲求のかたまりなので、分割することにしました。

 この記事と、そのまえの「日記;2022/03/15~03/31」と、このあとの記事「日記;2022/05/01~05/16」は、5/17にアップした記事です

 『ゴーストバスターズ アフターライフ』を観てそのうごめく表面のキメにふるえたり。競技シーンの定石を研ぎ澄ます"QED"と趣味ピックを尖らせる"しらんでぇ"、両極端なV最協S4に燃えたり、V最狂や無知ペックスに笑ったり。委員長の「"Vは絵"ならリスナーは文字。だけど……」星の王子さま』を補助線にする"推し"の話が中英どころかタイ語まで翻訳拡散されたことを知ったり、あにまーれvtuber宗谷さんの卒業をみんなでジャンプしたりした月でした。

 ※言及したトピックについてネタバレした文章がつづきます。ご注意ください※

 

0401(金)

 ■読んでいるもの■

  「田舎は自然(動物)が豊か/排他的な都会」という幻想;『都市で進化する動物たち』より
   ▼コヨーテは田園よりも都市のほうが4倍生きやすい;マン監督『コラテラル』など、都市の闖入者としての野生生物の意味合いもそのうち変わるかも

 マイケル・マン監督による都市犯罪映画ラテラル』(2004年)。タクシー運転手(演;ジェイミー・フォックス氏)が偶然、殺し屋ヴィンセント(演;トム・クルーズ氏)の殺戮現場に居合わせてしまい、ヴィンセントから脅迫をうけ彼の運び屋として犯罪の片棒をかつがせる一幕をえがいたこの作品のなかで、ふと彼らの乗る車のまえを、コヨーテが過ぎります。

 ロサンゼルス現地でロケ撮中にたまたま出くわしたのをカメラに収めた偶然の産物だと云いますが、脚本にもともとなかったのが信じられないほど作品になじんでいます。都会に潜み、そこに住まうひとと馴染まず、暴力の限りを尽くすヴィンセントと重ねたくなってしまう……すごく象徴的で印象的なショットです。

 でもそう重ねるのは適切なのか? よくよく考えるとなんだかあやしい。夜間撮影も容易なデジタルカメラの恩恵はあるとはいえ、なぜ都会に、しかも車が往来する大きな通りに、なぜコヨーテが。

オハイオ州立大学の都市動物学者スタンリー・ガートは、シカゴに生息するコヨーテ数百匹の耳にタグ付けし、マイクロチップを埋め込む作業を続けてきた。ガートによれば、現在、シカゴ市内には推定2,000匹を超えるコヨーテがいるという。またガートは、400匹のコヨーテに無線装置とGPS付きの首輪を装着させ、かれらが信号待ちをしたり、車庫の屋根の上で子育てしたりするのを観察した。うんざりするほど都会ずれしても、コヨーテたちが都市を離れないのは、都市生活から様々な恩恵を受けるからだ。主要な恩恵の一つは、都会では迫害されることがない、ということらしい。田園のコヨーテに比べて、都会のコヨーテが暴力的な死に遭遇する可能性は4分の1である。「わたしたちが現在目撃しているのは、幾世代にもわたって、人間からひどい迫害を受けた経験のない肉食獣たちです」。ガートは2012年、『ポピュラーサイエンス』誌に語った。「コヨーテたちは、50年前のかれらの祖先たちとは相当に異なる見方で、いま、都市を見ているのかもしれません。50年前なら、人間の姿を見たときには、かれらが撃ち殺される確率はかなり高かったのですから」。

   草思社刊、メノ・スヒルトハウゼン著(訳岸由二&小宮繁)『都市で進化する生物たち:"ダーウィン"が街にやってくる』kindle22%{340ページ中 76ページ(位置No.4831中 10)}、「Ⅰ 都市の暮らし」chapter5「都会ずれ」したものたち より(太字強調は引用者による)

 市で進化する生物たち』でメノ・スヒルトハウゼン氏が興味ぶかい研究を紹介していました。

かつてのオアシスは田園だった(畑に牧、生垣に灌木の茂み、小川に溜め池。これらが小さな土地に混在する、ロマンチックな雰囲気の場所だ)。そこでは、景域が変化に富んでいて、いたるところに多様な種が生息できる環境が用意されていたものだった。そんなわけで、19世紀のニューヨークを拠点とする ナチュラリストたちは、ビッグアップルの周辺域へと乗り出していったのだ。このような田園の至福感と比べると、工場だらけで汚染された、都心のくたびれた荒地の生物多様性は決定的に貧しいものだった。ところが、今日では、形勢は逆転した。田園では、機械掘りの真っすぐな水路で分割された畑地や植林地は過度に手入れをされていて、――とりわけ、膨張する都市が耕作可能地を浸食しつつある状況のなかで――単位面積当たり収穫量を無理にでも最大化するような農法が行われている。こうした農地においては、生物多様性を育む余地など、ほとんど、あるいは全く残されていない。このような不毛な、幾何学的に分割されたランドスケープと比較すれば、裏庭、屋上庭園、古い石壁、草で覆われた排水路、そして都市公園などがないまぜになった、都心の乱雑な環境は多くの野生生物にとっての安息の地なのだ。

   草思社刊、メノ・スヒルトハウゼン著(訳岸由二&小宮繁)『都市で進化する生物たち:"ダーウィン"が街にやってくる』kindle22%{340ページ中 75ページ(位置No.4831中 1009)}、「Ⅰ 都市の暮らし」chapter5「都会ずれ」したものたち より(太字強調は引用者による)

 現代においては自然への保護意識がたかまっている世間一般よりも、より良い農畜を追求する農地など田舎のほうこそ、野生はノイズとして処理されやすい。いわれてみれば納得ですが意外と気づきにくい理屈ですし、こうさまざまな研究結果が紹介されると圧巻でもあります。

 さむい雪国の街ではむしろ海浜の植物が繁殖するとか、都会の植生は鉱山と似てくるとか、興味ぶかい知見がたくさんあって、身の回りの光景に関して自分がどのようなくくりで見ているのか、先入観にきづかされる読み物で、楽しいです。

 

 ■観た配信■

  vtuber月ノ美兎『今回の騒動につきまして。』をリアタイ視聴しました

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 エニーカラー社の運営するバーチャルYoutuber団体にじさんじに所属するバーチャル学級委員長・月ノ美兎さんが4月1日に謝罪配信をされていたので観ました。

dengekionline.com

 電撃オンラインさんも取り上げる騒動となった今回の配信。

〔06/01追記;ただこの記事や電撃オンラインでvtuberの話題にした記事、個人サイトの個人の文章と大差がない、前提知識をいっぱい必要とするタイプの内向きな記事で「これでいいのかなぁ……」と思いはする。{外野が読んでも、というか、内輪が読むとなおのことキツい気分になる。学校の昼食の時間に、放送部が電波ソング初音ミク流したときのいたたまれなさ。

 東スポのプロレス記事(たとえば「【新日本】“善行台無し” オーカーン 毘沙門は激高「アイツ善人じゃないのか!信じてたのによ!」」とか「【新日本】有頂天外オーカーンがIWGPタッグ王座陥落 女児救出報道の過大評価に増長した天罰が下る」)のようには楽しめない。}〕

 表情がより伝わるLive2D製にじさんじアプリを使用するかおじぎができるにじ3D(さんでぃー)アプリを使用するか、悩みぬいたという最初のあいさつのとおり、問題にひとつひとつ丁寧に答えていく、委員長の誠実さがつたわる配信で満足しました。色々ありますが、これからもがんばっていただきたいです。

 

  vtuberにじさんじ『こじらせハラスメントからの大切なお知らせ』を観ました

www.youtube.com

 4月1日のさまざまな発表のなかでとりわけ心動かされたのは、こじらせハラスメントからの切なお知らせ』でした。

 エニーカラー社の運営するバーチャルYoutuber団体にじさんじに所属する相羽ういはさん、弦月 藤士郎さん、そして緑仙くん。さらにはジョー・力一(りきいち)さんが司会進行となって重々しい空気からはじまるが……!?

 緑仙くんは過去に、新人ライバーというていでギルザレン三世様、童田明治ーちゃんと3人で偽デビュー配信をして、そのさいごに一曲オリジナル曲を披露されていましたが、その陽気を彷彿とさせる配信でした。

 いろんなメンツを集めたうえで一丸となって、凝った出し物をさせたら緑仙くんの右に出る者はいないな~とまたほれぼれした次第。

 

 

0402(土)

 仕事休みだけど、日中ちょっと用があった。また、この辺から『星のカービィ スターアライズ』を始めたらしい。

 

 ■観たもの■

  ジェイソン・ライトマン監督『ゴーストバスターズ アフターライフ』鑑賞メモ

 それは何ですか;

 80年代のアイヴァン・ライトマン監督『ゴーストバスターズ』と同一世界上の続編です。

 序盤のあらすじ;

youtu.be

 観てみた感想;

   ▼半減した製作費に見合った舞台・物語設定

 製作費1億4400万ドルのポール・フェイグ監督版による2016年のリブート版にたいして、だいたい半分の予算である7500万ドルの小品。アクションシーンやゴーストの数、舞台は少なく小規模になっている気がします。

 しますが、*1舞台をオクラホマ州の田舎町サマーヴィル{ただし主人公家族の家のロケ地はカナダのアルバータ州(『霊の召喚:製作の舞台裏』10:30~)。あの特徴的な屋根の納屋は、「長年の雪の重みによって屋根がつぶれていた」(11:00~)実在する建物とのこと。}という狭い地方に限定して、バジェットの小ささを感じさせない形でうまくアジャストされていました。

 80年代映画/『サタデーナイトライブ』お笑い番組の流れにあるだろう大らかさを、社会から見放された田舎町のおおらかさ・閉塞感に接続することで、ゆったりした(せざるをえない?)物語運びを土地の空気感へ昇華していたりなど、とにかく色々うまい。

 

 ゴーストバスターズの道具の起動も初のゴースト退治もとにかく主役ら以外にひとがいない。

 プロトンビームの発射試験は、主人公と落第生しかいないサマースクールのなかでも実験実習の相手がいないつまはじき者のアジアン系生徒とで、どっかの野原に廃ビンを並べておこない。封霊箱の操作は上述ふたりのほかに町の偏屈者のサマースクール教師もくわわって、黄色いスクールバスを動力代わりにおこない。初のゴースト退治は無人の廃工場。ECTO-1は、祖父の家周辺の草原で乗り回されることとなる……

 ……でもその「人の居なさ具合」が、主役らの部外者ぶりや、町の限界ぶりを伝えもするかたちになっています。

 モブが多数いるなかでのアクションは、中盤・昼間の町の捕り物劇の一回だけなのですが、「人が居ないとおかしい」空間に「ちゃんと人が居る」状態でのアクションとなっていて、プラクティカルな火薬をもちいてそうな特殊効果の場にライブアクションの生身の人間が居合わせ、火花をかぶっていました。そんな『ゴーストバスターズ』シリーズらしいどんちゃん騒ぎをそんな状況で行なった結果が、(『1』だとギャグ時空として処理されて、バスターズの仕事の粗雑さ具合にエクスキューズがなかったところを、『アフターライフ』は無視せず)次なる展開につなげられています。

 

   ▼物語は前作の「神話」を迎合しすぎて予定調和的だが、

 大枠としては、門の神と鍵の神を結びつけゴーザを召喚し黙示録を達成しようとするゴーストとその信奉者に対して、破綻したバスターズオリジナルメンバーやその血を汲む破綻した家庭を結びつけ「神話」を達成しようとする子孫のたたかい……という感がある。

 夏休み拡大公開のファミリー映画ジュブナイル映画として非常にまとまっているけれど予定調和なのは否めませんし、『アフターライフ』批判者がおっしゃる「すべて偉大な祖父(たち)がお膳立てしたものをただなぞってるだけ」という声はもっともだと思いました。

(悪い意味でお行儀がよすぎた。

 もっとも、老舗の看板をかかげることで莫大な製作費を獲って為そうとする仕事なのだから、巨人の肩に乗ることは大事なことで。乗らない作品については「だったらそもそも看板を背負わず新規IP・徒手空拳で戦えばいいじゃん」という反感をぼくみたいなヘソ曲がりは抱きかねないので、むずかしいところです……)

 血筋をせおわない、準主役であるアジア系の男の子が発想も行動も自由で機転がきいていて楽しかった。

 ECTO-1のドライバーとして大活躍した家族の兄はともかく、その想い人はあんまり活躍の機会に恵まれなかった。

 祖父世代ではわからなかったこと・たどり着けなかった「けれど、孫世代の力があったからこそたどり着けた」という部分がもう少し強く出ていたら、もっと楽しく見られたんじゃないかなぁ。

 

 さまざまな機能・サブ機械が盛り込まれたECTO-1での捕り物劇はたのしいけれど、フェイグ監督による2016年版の、自分たちでガジェットを開発し試行錯誤をかさねて改良していったところに楽しさを感じていたぼくとしてはちょっと物足りなかった。ただしああいった展開は、予算減の今作ではやろうとしたって難しかったのかもしれない……。

 

   ▼つなぎが綺麗な作劇

 それでも観ていられるのは、おおらかな物語にとにもかくにもキビキビと対比変奏の文脈を築いてなめらかに紡いでいく語り口が素晴らしいからで。

 真っ黒なシルエットとなった孤独な何者かが、封霊箱のペダルを何度も踏む(が出力不足でうまく作動せず、空踏みしまくる)姿・トーンダウンするエンジン音と、不可視の存在が荒野に足跡が着々と着けていくさま・その唸り声とを交互に映したアバンタイトルから、ワクワクしっぱなしでした。

 主人公たちが廃採石場へ探検にむかい、そこへかけられた巨大な覆いが揺れる一方で、主人公の兄は祖父の家の納屋にあった何物かにかけられた覆いを拭い取ったりとか。

 きわめつけは、

「巨大な犬、巨大犬(きょだいぬ)

 みたいな、ぼんくらオタクツイッタラーをフォローしていれば毎日だれかしらつぶやいているようなアレあるじゃないですか?

 今作のナードな主人公も、「眼(アイ)のない魚って何でしょう? フッシュ(fsh)でした」とか、おんなじようなクソしょうもな発言を量産するんですけど、これが単なる妙な空気を生んでしまうオタクの妙ちくりん人物造形描写/『ゴーストバスターズ』的なゆるいスケッチにとどまらず、作品をリズミカルに語る"つなぎ"にしているのが今作の美点。

 上のナンセンスジョークも、目玉の大きな魚型ゴーストが町をあばれるシーンから場面が切り替わった直後に発せられることで、目と魚を鍵にして両場面をつなげている潤滑油の役割をはたしていました。

(こういうネタを単発で終わらせずに束ねる手つきがとにかく元気で、ほかの例を挙げれば主人公と友達になるオカルト系ポッドキャスターが、自分の配信内容について話した「地底からレプティリアンが云々」。

 これも妙な連関を見せている。

 バイト先の青年たちと車で遊びに行ったさいの怪奇体験を兄がかたるさい、「地底から人の顔じみた煙が巻き上がって"ゴーザ"という唸り声が云々」という実景として映ったことにくわえて、「地底の煙がトカゲっぽく見えた後ひとになって」みたいな話もする)

 

   ▼ふるえる砂の粒々、ゆらめく草の束々。キャラの動きに対してなまめかしく反応する地面

 映像はフェイグ監督版が彩度や明度がたかい(リンク先2:57~のケイト・マッキノン氏演じるホルツマンの額とかがそうなんだけど、室内劇でも肌のハイライトが白飛ぶ感じでテカる。PS3のフロムソフトウェアゲーの質感みたいな)ペカペカとした質感だったのが(IMDbによればArri Alexa XT, Zeiss Master Prime and Fujinon Premier Cabrio Lensesとのこと)、『アフターライフ』は割合しっとりマットな仕上がりになっていて(IMDbによればArri Alexa LF, Panavision T-Series Lensesとのこと)、それでいて微細なものの肌理(キメ)をビビッドに際立たせる解像度の高さがあり、これが何とも言えない官能性を生んでおりました。

 バスターズの装置によってふるえる荒野の砂の粒々レストアをついに終えた主人公の兄がECTO-1で家周辺の草原を薙ぎ倒し刈り込み進むさい弾ける葉片ゆらめく草の束々

 祖父が荒れ地の家のまえに遺した黙示録の一節を記した看板群を、子供たちが自分たちで練った作戦の遂行のため車を猛運転させたさい、結果的にぶつかり飛ばしていったのが良かった。(意味が勝ちすぎた説話的展開と取るかたはもちろんいるだろうけど)

 

***

 

「『マイアミ・バイス』あたりくらいから、デジタル撮影のデジタル感が話題になったり(らしい。今となっちゃzzz_zzzzは伊藤氏の言を知っているくらいで、具体的な議論がどんなものだったかはわからない)、最近だと『ホビット』がゲームっぽい/それはくだんの作品が従来の24コマではなく120fpsのヌルヌル出力されているからだ、という話があり。また、(たしか、蓮實的美意識からの評をあまりしない町山智浩さんの『ROMA』評価あたりで言われていた気がするお話として)4K8K撮影作品の肌理(キメ)について評価する声も聞こえていたが。

 フェイグ監督版や『トップガン:マーベリック』予告を4KTVで観ると、なんというか、ラッセンの絵画や往年のアメリカの休日にもてなされた原色ギトギトケーキとの合体物を観ているみたいで、厳しいな……。

 蓮實重彦フォロワーなシネフィルのかたがたによる、さいきんの映画の照明の工夫のなさについて批判する声もあったが、『トップガン:マーベリック』はフェイグ監督版より照明に対して凝ってそうなのに厳しいから、色彩感覚がもうあちらさんの大多数がかんじる美とだいぶズレてきているのではないか?

 それともおれの4KTVが、ちょっと型落ちだから汚く見えるだけなのか?」

 とか思っていたのですが、作品によりけりですね。

 そしてたしかに、肌理細やかな粒立つ映像がもたらす快感というのもあるらしい。4K作品を4K画質でいくつか見返すべきなのかもしれないなぁ。

 

 

0403(日)

 仕事休みで宿直日。

 

 

0404(月)

 宿直明け日。

 

 ■観た配信■

  vtuber『#4周目のJKたち | ちょっと遅れちゃったけど4周年ですよ~皆さん🐰💜🍁【JK組/にじさんじ】』アーカイブ視聴しました。

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 エニーカラー社が運営するバーチャルYoutuber団体にじさんじに所属する月ノ美兎委員長、樋口楓ろーん、静凛先輩の3人がトリオ発足4周年を記念した3Dライブ配信をされていました。

 3人がそれぞれ持ち歌を交換してソロで歌いつないでいく冒頭からして興奮しました。3Dステージのバックには大きなスクリーンがあり、曲の終わりで別場を中継する。中継さきが次の歌をうたう演者で、内へ内へ入り込む入れ子のようなかたちで映像がつながれていく。

 音楽もべつべつの歌をなじませつなげるアレンジがなされていて、

「3DCGモデル/キャプチャ/スタジオをもちいたライブ配信も一段とステップアップしたな」

 と感慨ぶかかったです。

 

 音楽をおえたトークパートでは、3Dステージのスクリーンに、JK組3人のこれまでのコラボの中でそれぞれが面白かった/印象的だった過去のフッテージを持ち寄り、いっしょに同時視聴もおこなわれました。

 一部の回顧映像は、「(今回みたく何周年かをむかえて)過去の配信をふりかえった配信」からの切り抜きで、『「古のJK組(2D)」をふりかえる在りし日のJK組(2D)』をふりかえる現在のJK組(3D)という3*3=9つの声が入り乱れる入れ子配信となっていました(笑)

 

 

 ■読んだもの■

  伴名練『二〇〇〇一周目のジャンヌ』読書メモ

 それは何ですか;

tree-novel.com

 『小説現代2022年4月号』掲載の伴名練さんの短編小説です。特集「もしもブックス」の一作。電子書籍の「ライト版」にも掲載。

 電子版、しかも早期の流通ありがて~~!!

{過渡期の問題として(いつも)、伴名氏の『異形コレクション』収録作は未読のまま。『ダーク・ロマンス』を紙で買ったら電子化されて「ぐぬぬ」となった経験を、『狩りの季節(異形コレクションLII)』で繰り返したくない。

 本邦の電子書籍は金銭的労力的コストをなんだか根性で乗り切っている気配があり、『異形コレクション』のよくわからんタイミングでの電書化もそんな印象をつよめる。狭い自宅に置き場はないから電書がほしいけど、どうなんだろうな……}

{2022/10/15追記;

tree-novel.com

 アンソロジーとして書籍化を記念して、10/16の21時までの期間限定で無料公開もされています。この機会にぜひ}

 

 読んでみた感想;

 たとえば発展途上地域の経済支援について、ジェフリー・サックス(『貧困の終焉――2025年までに世界を変える』など)のように「なにかするための資金などがないだけで、機会さえ与えられれば先進国のように発展できる」と光を見出す人々があらわれ、かと思えばウィリアム・イースタリー氏(『傲慢な援助』など)のように「いや汚職がひどいので、資金を与えたところで一部が私腹を肥やすだけに終わって何の意味がない」と諦観する人々が反論し、両極端に紛糾する議論のなかで、

「じゃあ似たような状況の地域に対して一部で施策・一部でそのまま放置してみる対照実験をおこなって、実際それが有効なのかそうでないのか確かめてみたらいいじゃない」

 と考え実行に移したアビジット・V・バナジー(印⇒米)エステル・デュフロ(仏)マイケル・クレーマー(米)の御三方が、世界の貧困を改善するための実験的アプローチに関する功績についてノーベル経済学賞を受賞したのが2019年のこと。

 もっとテクノロジーが発展すれば――タイムトラベルであるとか精緻なシミュレーションであるとかが可能になれば――議論の絶えない歴史や歴史のifについて、

「じゃあ実際たしかめてみたらいいじゃない」

 と考え実行に移す流れが起こることでしょう。

 〇〇〇一周目のジャンヌ』は、そんなすごい「歴史学」が登場した時代にかんする作品です。

 短編集めらかな世界と、その敵』感想文記事のなかで「シンギュラリティ・ソヴィエト」にかんして、あちらの世界の登場人物と、参照されたこちらの世界の事件・人物の半生とをくらべたzzz_zzzzは……

 『シンギュラリティ・ソヴィエト』が端々から描きだすのは、暖かな物語の下の寒々とした世界です。

 ミクロな個々人の視点からは、迷いも疑念も不信も絶望も狂気さえもいだけたうえで「さまざまな選択肢から自分はこれを選んだのだ」と確かに(いや確かなんだか不確かなんだか、やはり迷い交じりに。いかにも生きた・現実の人間らしい、白黒つかない幅をもって)思える人生が、マクロな世々界の視点からすれば実はそうではない、じぶんの可能性がせばめられているなんて関知できないほど高度ななにがしかの決定的な力にながされている現実の一市民のありようです。

   弊ブログの感想文より

 ……というお話をしました。

 今作はそういうグロテスクを「正面から見てみよう」というお話にも思えました。

 「偏ってそうだしよくわからない」ということが伝わる一方で、「けど悪くなさそうだ」「でもなんか良い感じなのでは?」という雰囲気がただよっていた、すごい人工知性ヴォジャノーイの演算のもとに営まれる「シンソヴィ」の共算主義世界。

 『二〇〇〇一周目のジャンヌ』のエミュレートする学者陣は、「偏ってる」し「悪い」ぞというのが明示されていて、そこもまたグロテスクな印象をつよめます。

2022/10/15追記;

 その偏りも……

note.com

 ……現代科学における(というか、「現代科学においてなお」というか)ホットな話題で、グロテスクではあるけれど、もっともらしくあります}

 その意味で今作は、説――最後のレナディアン語通訳」(『異常論文』収録)を気に入ったかたが次に読む伴名練作品として最適でしょう。

 

 

0405(火)

 なにをしていたんだったか……。

 

0406(水)

 ■ネット徘徊■観た切り抜き■

  英語、中国語、タイ語切り抜き!?「Vtuberはただの絵」にたいする月ノ美兎のすてきな返答がバズる一方で当人は同ゲーム実況のどこを切り抜いたかというと……

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 エニーカラー社の運営するバーチャルYoutuber団体にじさんじに所属するバーチャル学級委員長・月ノ美兎さん。

 彼女が4月5日の実況プレイ配信中におこなったチャット欄リスナーとのやりとりがツイッターや切り抜き動画チャンネルでバズりました1万いいねとか、47万再生とか)

 

 人気配信者・加藤純一さんが発言しそのファンらで共有されることで爆発した、vtuberを「絵畜生」として蔑視・公言する風潮はいまだにくすぶり続けていて『RAGE』のリアルタイムチャット欄とか荒れまくって分かりやすかったんですが、封鎖されてしまったから難しいですね(その辺の空気がいまでもわかりやすいのは、はてな匿名ダイアリーvtuberの話題がバズったときのリプライ欄とかになるのかなぁ……)}vtuberと一緒に実況プレイ配信をするストリーマーのチャット欄を見ても罵倒がなおも飛んでいます。

 当人たちの心労はあずかり知れませんが、掛け合いのネタにしたり、さらには、

「傍目にはどれも取るに足らない有象無象(単なる絵・文字列)に見えるけど、そのひとつに名前を付けたその瞬間、自分にとってかけがえのない唯一無二の存在になる。それはリスナーにとってのVtuberとか、Vtuberにとってのチャット欄もおなじこと」

 というの王子さま』の挿話から普遍的で穏当なお話にしたりする、委員長の月ノ美兎らしさがよく出たトークだなぁと思います。

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 英語字幕版や中国字幕版②パターンそしてさらにはタイ語字幕版もつくられた(!)わけですが*2、おなじゲームの実況配信切り抜きとして委員長がじしんのチャンネルにあげたのが……

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 ……でちょっと落差にわらってしまいました。

 

0407(木)

 この辺からスイッチオンラインの『星のカービィ スーパーデラックス』を始めたらしい。

 ■ネット徘徊■

  「探偵さん」大喜利

 

 

 

0408(金)

 『星のカービィ スターアライズ』本編ストーリーモードクリアしたらしい。

 

0409(土)

 『星のカービィ スターアライズ』「星の○○○○」をバードンでクリア。1時間30分。一周するのに1時間以上かかる、ストーリーモードの全ステージ総捲りモードをタイムアタックさせようとするのはどうかと思う。

 

0410(日)

 ■ゲームのこと■自律神経の乱れ■

  ぎりぎり今回のシャニマスイベントを終える

 23時ごろから『シャニマス』をやって1,2時あたりまでW.I.N.G.をやって今回のイベントを終える。

 

 今回のガシャを2回まわしたら限定PSSR甜花ちゃんが来た。プロデュース初期からわが事務所のフェスの柱だった『【四夜一夜物語】大崎甜花』といい、アルストは結構きてくれる印象がある。(先日の甘奈ちゃんはお迎えできなかったので、【四夜一夜物語】によるバイアスがつよいだけなんだろうけど)

 

 ユニット限定ピックアップガシャはイルミネを引き、限定PSSR『【花風Smiley】櫻木真乃』をお迎えする。限定PSSR『【きゅん♡コメ】八宮めぐる』、恒常サポートSSR『【ワン・デイ】八宮めぐる』は自力でお迎えしていた(恒常だと知らなくて、はづきさんを投入して★4にしてしまった……)から、なかなかいい感じになりそう。限定サポートSSR『【永遠の方程式】風野灯織』はパッシブバフの発動条件がきびしくて使いどころがよくわからなかったけど、これだけイルミネが充実してくると実戦投入してワンチャンねらうか……!?

 先日の(『永遠の方程式』同様ピーキーだけど、確率で発動するだけ、試行回数さえ上げれば割合悪くなさそうな)サポートSSR『【春日影、さんならび】櫻木真乃』がお迎えできていればもっと可能性がひろがったんだろうけど、まぁしゃーなし!(10連を10回まわして来なかっただから来ないんだよ)

 

 限定サポートSSRの選択式お迎えチケットは、バフが充実しているDaを充実させるか、未来が見えてきた全属性構成への投資にあてるか、悩ましい。

 Daの場合は、どんなユニットにも映えるだろうやさしい発動条件・高倍率バフのMe3000以上でDa100%バフの『【あけまして、大吉~!】月岡恋鐘』(★1最大メンタル3000以上でDance50%UP/★2最大メンタル3000以上4ターン以降でDa120%UP*2)につかうか?

 それともDaイルミネ一本で行くと決めて、それ以外では腐るだろう『【夏風渡るdiary】櫻木真乃』(★1・4ターン以前でDance50%UP*3/★2VoDaViUP全てが付与でDance100%UP*2)にあてるか?(この場合は限定PSSRアイドルの指名お迎えチケットは『【涼】風野灯織』一択にするべきだろう)

 全属性構成の場合は、だいぶやさしい発動条件の『【反撃の狼煙をあげよ!】
小宮果穂』(★1・3ターン以前Vo&Da&Vi30%UP*3/★2・3ターン以降Vocal&Dance&Visual50%UP*3)につかうか?(限定PSSRは『【日刊ウィズ・ユー!】小宮果穂』が全体Voアピールもちで三属性パッシブバフあたりをお迎えする感じか?)

 ピーキーな『【心に住む人】三峰結華』(★1最大メンタル3000以上でVo&Da&Vi40%UP*3/★2最大メンタル3400以上かつメンタル49%以下でVo&Da&Vi100%UP*1)につかうか?

 いろいろと悩ましい。

 

 

0411(月)

 なにをしていたんだったか……。

 

0412(火)

 なにをしていたんだったか……。

 

0413(水)

 なにをしていたんだったか……。

 

0414(木)

  なにをしていたんだったか……。

 

0415(金)

 ■ネット徘徊■

  ぼんくらの無能ゆえの苦笑いや取り繕おうとして出た愛想笑いが「冷笑」に見える場面はそれなりにあるのではないか;冷笑系文芸奴ツイッタラー罵倒について

 笑いっていろいろあるよな、なんて考えています。

 ……巡回している、創作好きぼんくらインターネット界隈へのdisを読んで、なんかそんな具合のことを思うのでした。

 

 世間のよしなしごとについて独自の観点から斬りこんだり、熱くなるひとびとをよそに冷静な視点をたもったりなどして、示唆に富む鋭いツイートをする論客たちっていっぱいいますよね。

 そうしたかたがを見ていると、そのオーラ・大衆に迎合しない風格にぼくは圧倒されてしまうのですが、他方でツイッターという性質上、その言及にはあまりにも余白が多くて、

ええ感じのクールな言及をされているけど、よくよく振り返ってみるとこの人は言及する事物に対してどう考えてるのか、いまいちよくわかんねぇな……。

 ぼくがこの人をすごいと思っているのは、すごそうな雰囲気に目がくらんでいるだけなのではないか?」

 と疑念を抱くことが多々あります。

 ぼくがイメージする「冷笑系」ってこんな感じ。

 

 そこ行くとかにパルサー氏はツイートだけでなくブログやnoteもいまだ精力的に投稿されているかたで、じぶんの思いの丈を泥臭くつまびらかに言語化してくれるかただと思います。

 まじめなかただと思う。

 この流れでなされたこのツイートも、これだけ読むと「冷笑文芸奴~~~!」てカチンときそうですが(笑) 数十分後のツイートを読むと……

 ……ただたんに自分で実践している精神衛生上のtipsを述べただけだとわかる。

 まじめだ。

 

 じゃあなんでそんな罵倒が飛んでくるのだろう?

 ぼくとしては、このかたの見解が、きつい言い方だけど、けっこう正しいんじゃないかと思いました。

 判断がぐずぐずのやつが、手に余るトピックに直面して、浮かべざるを得なかったりとりあえず浮かべておいた間を持たせるための苦笑い

 それが、「冷笑」と言われたり感じたりするものの正体だったりしないかなぁ?

 

 SFマガジン絶版本企画で大きな火がついた早川書房まわりのホモソーシャルについて、ぼんくらオタクたちがその場のノリで開いてグダグダだべるつもりだっただろう部屋に(部屋の看板の仰々しさゆえに)大真面目なかたがたが大挙した去年の暮れのスペースで、あきらかにそんな空気じゃないのに、

「○○さんと会話できたのは、前からツイッターを、フォローしていたかただったので、うれしかったです」

 みたいなことを読点や場つなぎ言葉多めにはにかみながら言った氏をふりかえって――そして、ぼくも推しの作家のトークショー・サイン会に参加したとき、そうなったことをふりかえって、そしてさらには「もしかにパルサー氏と話す機会があれば、氏に対してぼくはそんな発話になるだろう」と予想して、そう思う。

 

 

0416(土)

 『スーパーマリオ3Dコレクション』の一作『マリオギャラクシー』を進める。

 

0417(日)

 ■観た配信■

  渋谷ハル主催『Vtuber最協決定戦Season4 ver.APEX』をリアタイ視聴しました。

 渋谷ハル主催Vtuber最協決定戦Season4 ver.APEX』をリアタイ視聴しました。

vtuber-saikyo.jp

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(S3からさらにパワーアップしてカッコよくなったOPからアガる~)

 バトルロワイヤル式トリオFPS『APEX LEGENDS』でvtuber60人20組が戦うカジュアルeスポーツ大会です。

 個人Vtuberからネオポルテを率いる一企業の主となった渋谷ハルさんの持ち出しによる大会で、プロゲーミングチームCrazy Raccoonが協力。数十人の大会スタッフが、60人の主観にくわえて第三者視点のカメラそして空撮視点などを織り交ぜた、大迫力の競技中継をしてみせます。

 試合の上位や特定順位の下位チームにはゲーミングPCなど豪華賞品がプレゼントされるなど、複数の企業からの協賛も得た華々しい大会でした。

 

 大会参加者は、『APEX』内の戦績ランクに応じて個々人に振り分けられたポイントの合計が規定ポイントを超えないような3人でチームを組んで、事前に選択・抽選したランドマークへそれぞれ降り立ったのち、アトランダムに収縮していく安全地帯をめざしながら物資を漁り武装をととのえ他チームと戦います。

{細かい基準は公式サイトなどをご参照ください。適当に具体化すると、参加チームは超上級者&低級者&低級者チームかあるいは、上級者&中級者&低級者チーム、もしくは中級者&中級者&中級者チームみたいにしか組めないよ、超上級者3人がぶつかり合う最強を決める戦いが見たいならプロリーグ観戦しましょう、超上級者&上級者&中級者みたいなチームもやめましょうって感じですね}

 

   ▼趣味ピックをどこまで尖らせられるか? "しらんでぇ"と、プレマスレベルの突出した実力者のいないトリオで競技シーンの環境トップ戦略をどこまで詰められるか? "QED"という両極端

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 推しチームは雪レイド{ネオポルテ所属。『APEX』の強さはマスター(上位6%くらい)}{ぶいすぽっ!所属。『APEX』の強さはダイヤ4(上から25%くらい)}&樋口にじさんじ所属『APEX』のつよさはプラチナ4(上から58%くらい)}の御三方による"しらんでぇ"

 キャラピックはレイス&ジブラルタル&ランパートで。

 レイスはひとりで隠密移動したり、あるいは遠く離れた地点を瞬間移動できるワープトンネル"ポータル"を開けるいわゆる「移動キャラ」。ジブラルタルは、投擲物の範囲を空爆したり(「防衛爆撃」)、境界への攻撃を全カットする球形のバリア"プロテクトドーム"を置ける「タンク」。ランパート(ドームとちがって、一方向だけかつ当たり場所によっては破壊される耐久性だけど)ある程度の攻撃をふせぎつつ逆にこちらの攻撃はダメージを増幅する"増幅バリケード"を5枚と、高いDPS(ダメージ・パー・セカンド=秒当たりダメージ数)が期待できる専用の機関銃"シーラ"を取り出し可能な攻撃的な「盾」キャラです。

 

    ▽おさらい;最近の定石はヴァルクリの先入り陣地構築ムーブらしい

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 一定時間ごとに安全地帯が収縮されていく(継続ダメージを受ける危険な地域が増えていく)バトルロワイヤル形式のトリオFPS『APEX LEGENDS』の定石は、その収縮範囲を前もって読める調査ビーコンを操作できる「リコンキャラ」によって収縮を確認したうえで圧倒的な移動能力をもつ「移動キャラ」ヴァルキリーなどで飛び、(安地内の強いポジションへ)先行して拠点をきずく"先入り"ムーブとのこと。

 うえのRedditのスレッド曰く、2021~22年のALGS(Apex Legends Global Series)の北米大陸ではジブラルタル&ヴァルキリー&コースティック(毒ガス設置の陣地構築キャラ)のトリオが多く、ジブラルタルの採用率は99.6%でヴァルキリーが58.8%、コースティックが39.6%だったそう。

 V最協S4ではパカエルくん率いるエルレン・リリング、アルス・アルマル率いるRound3が採用(。20チーム2チーム、つまり10%がこの構成)

 ヴァルキリーで調査ビーコンを読み(危ない場合はジブラルタルが領域への攻撃を遮断するドームシールドを展開し)、読んださきへヴァルキリーで飛び、飛んださきでコースティックが毒ガス罠を設置して陣地を固めると。

 ただこの構成、上の記事の日付をみると6month agoとあるように、ちょい昔の構成らしい。

youtu.be

 動画配信者のTIE Ru氏曰く、直近のリーグだとヴァルキリー100%&クリプト75%に、ジブラルタルorワットソンを3人目として加えるのが定石なんだとか。

     ○現環境の定石を突き詰めるQED

 過去に『APEX』公式リーグAPAC Northで日韓1位となったこともある国内有数の実力者うるか氏をコーチに据えた、にじさんじ葛葉{『APEX』の強さはダイヤ3(上位12%くらい)}&イブラヒム{『APEX』の強さはダイヤ3(上位12%くらい)}&卯月コウ{『APEX』の強さはダイヤ4(上位25%くらい)}によるトリオ"比類なき才能の証明"は、まさしくそんな王道トリオで。

 イブラヒムくんがクリプトでドローンによって調査ビーコンを遠隔で安全かつ素早く読んで、さらには飛び先へドローンをむかわせて敵のいない地域を調べたうえで(←これが出来るのがクリプトのドローンだけだからヴァルキリーとセットで採用されることが高いんですって。)、葛葉くんのヴァルキリーで安全に飛んで、飛んださきでうづコウがフェンスを方々に張り(当たると移動が鈍る)パイロンを焚くと(周囲にいるキャラのアーマーを経時的に回復させ、投擲物から身を守るバリアにもなる)、イブラヒムくんのドローンや葛葉くんの遊撃が索敵・牽制周囲を広げてキルポイントを着実にものにしていく……

 ……そんな姿が、本番まえの練習カスタムマッチでもたびたび見られました。

{『APEX』といえば敵味方の焚いたドームシールドの内外を出入りしながらショットガンを放ち合う"ドームファイト"が実戦でもタイマンの決闘でも印象的でしたが、クリプトのドローンは、ジブラルタルのドーム(やワットソンのパイロン)を無効化するEMPを放つことができ、ワットソンのパイロンはジブラルタル空爆などをふせぐことができるので、ジブラルタルに有利をとれる構成なんだとか}

「遅い遅い遅い」

 APEX配信者・ファン界隈においてスラング化された*3うるかコーチの言葉のとおり、3分ごとにおこる安地収縮までのこり2分30秒で初期降下地点を出発したりしたQEDの戦術の強さは、プレデター(『APEX』プレイヤーの上位0.5%くらい)やマスター(『APEX』の上位6%くらい)の猛者がチームにひとりいることの多いV最協のなかで、(一般的なプレイヤーからすればめちゃめちゃ強いけど、プレマス帯と比べるとケタ違いの差がある)ダイヤ帯以下しかいないかれらがたびたびチャンピオンを取ったことで証明されていきました。

 そんなQEDに対応するためか、他トリオの初動もどんどん早まっていくことに……。

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 StreamerJさんのまとめ記事によれば、V最協S4のヴァルキリー採用率は85%(20チーム中17チーム)クリプト採用率40%(20チーム中8チーム)ワットソン採用率40%。ヴァルクリ採用率は35%(20チーム中7チーム)、ヴァルクリワット採用率は20%(20チーム中4チーム)

 「カジュアル大会」とは言い条、その枠内においてマジのマジに取り組んで遊びつくすガチ大会だということが、キャラピックやチーム構成の競技シーンとの重なり具合からもうかがえます。

 

    ▽20チーム中3チームしかないヴァルキリー無し、60人中たったひとりのランパート採用チーム"しらんでぇ"

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 "しらんでぇ"は、そんな環境のなかでも珍しいヴァルキリー不在、リコンキャラも無し、逆にどんな環境でも見かけないランパートはスタメンという尖った構成。

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 練習カスタムマッチでは、藍沢エマたそまるの神託*4で収縮範囲を読み、"先入り"して建物にこもるトリオがいればレイドくんがひとりで飛び込みワンノックして打開のチャンスを築いたり、あるいは相手にダメージを与えてドア(ふつうの銃では壊れない、強い盾的な存在)なかへ退かせて回復アイテムを巻かせているところへポータルを引いてでろーんの操作するランパートを招きシーラ(=ドアも破壊できる)でかちこみをかけたりする……"後入り"で場を荒らしてきました。

 

 大体のチームが初期からキャラ選択・キャラ構成を固めていたのとちがって、"しらんでぇ"のここまでの歩みは山あり谷あり悩ましい。

 最初にジブヴァルワットソンの定石的布陣をためしたあと、レイドくんがジブラルタルになったり(ドームのタイミングや場所などはレイドくんが完璧に指揮できる一方で、前に出て情報を取るプレイヤーがいなくなってしまう)、ヴァルキリーになったり{ヴァル無し構成で安地読み・入りのキツさや、囲まれたとき緊急離脱ができずにジリ貧になる局面が目立ったため。(zzz_zzzzが見ている感じ、レイスでポータル引いて危なくなったらすぐ帰るという遊撃のほうが生存力がけっきょく高そうだったので不採用になったのかな?)

 エマたそまるがローバになったり{物資枯渇問題対策として。レイスのポータル再発動期間を短くするアルティメット促進剤も多数補充できて良い感じ。しかし一方、最終収縮の心もとなさやそもそも道中のファイトで(ランパートのバリケードでは爆撃をふせげないため)総崩れになることがあり一長一短}、ヴァルキリーになったり{たそまるのジブの練度が上がったのと、レイドくんが操作するわけではないのでピン差しのラグで良い位置に降りられないおそれがあるので不採用に。(あと、見ているzzz_zzzzとしては、だれがヴァルをやろうと「漁りなどを最適化した"先入り"組に対して、焼け石に水っぽさは否めないな……」となり申した)、でろーんがブラッドハウンドになったり……と紆余曲折の道のりでした。

 

 そんななかでもほぼ不変だったのがでろーんの推しキャラであり『APEX』プレイヤー人口的には圧倒的に不人気キャラ側であるランパート

 ユーザーネーム「Lスター」のとおり、でろーんの得物はLスターで、これまたクセのあるライトマシンガンです。

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 『APEX』で初めてキルリーダーになれた(その試合に参加した60人のなかで最多キルをできた)得物がLスターで、LスターなどLMGの装弾数をふやしリロード速度をあげられるパッシブスキルを持つキャラがランパートだったのででろーんは結果としてランパート専になりました。

 一時はバグで増幅バリケード越しにLスターを発射するとマズルフラッシュがきらめき過ぎてどこ撃ってるのかなにもわからなくなる(笑)などの苦楽をともにしてきたキャラと得物です。

 CRカップ(プロゲーミングチームCrazy Raccoonが主催する、プロゲーマー&ストリーマーのガチめなカジュアル大会。ジャニーズの山田涼介さんやタレントの本田翼さんなど大物芸能人もゲスト参加されたりする。)でプロゲーミングチームRiddle主宰ボドカ氏らと組んで闘ったときも、プロゲーミングチームCrazy Raccoonだるまイズゴッド&ありさか氏と組んで闘ったときもLスターやランパートは彼女とともにあり、段々と練度も上がっていきました。

 そしてついにランパートが活きる機会がきました。

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 ランパートのピックされなさ具合がもたらしたド派手な奇襲シーラかちこみ

 ピック頻度がひくくて経験者もすくないので、APEXのプレイヤー人口のうち上位約6%しかいないプレデター・マスター帯でもキマるときはキマる

 これが生存順位としては下位~中位でなかなかふるわない成績においても、(実力的に3番手である彼女もふくめ)キルをきっちり稼げて心安らぐ清涼剤、たしかな手ごたえをもたらしました。

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 ただこれも、初期降下地点が固定であり接敵者もけっこう似通ってくるからか、そして事前練習期間アリの配信者大会らしく(上にリンクした動画のとおり)その活躍がファンによって切り抜き/まとめ動画化されてその手札・危険性が直接の被害者以外にも広まって、初見殺しはできても二度目はむずかしい、それどころか初見からきっちり対策してきてるチームもしばしば……というさらに気が滅入る展開に。

 そこで”しらんでぇ”はかちこみの流れを洗練させていきます。

 ポータルが開通したら即入りして撃つ、という手順のスピードアップはもちろん、反撃をくらわないような角度からだとかドア奥の守り手の視界にランパートが入らないような少し離れた距離からシーラを放つ……などなど、練習カスタムマッチ終盤になってまた機能してきたところで本番をむかえました。

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(部屋に完璧なバリケード陣地を構築し、そこを捨てての最終収縮の荒野にバリケードで遮蔽をつくり、それを相手に逆用されればバリケードごとシーラで破壊する第二戦!)

 

 「ランパートスペシャル」ないし「シーラチャンス」が、シーラ「チャレンジ」になり、また「チャンス」になったり。

 あるいはQEDなら、圧倒的先入りムーブが本大会がちかづくにつれて優位性がそこまでなくなってきたために(そこで「安地収縮まで2分50秒のタイミングでもう出よう」というさらなる先鋭化が議論されたり、後入りを試してみたり)……

 ……初期の自信が不安材料となり、また自信にかわる、一定期間おこなう大会らしいいたちごっこや練度の上昇が見えてたいへん面白かったです。

 

   ▼ゲームプレイへ、そこに至るまでの物語を――そのゲーム以外のvtuber活動の来歴さえも重ねる;大和実況の見事さ

 本大会では主催の渋谷ハルさんとならんで、競技シーンの実況でもおなじみ大和周平さんが試合を解説実況席に座っておりました。

 この実況――とくに大和氏の実況がすごい。

大和「おっとMagi DE Maggieきた!」

渋谷友達がまた減っちゃうんだ(苦笑)

大和「あぁ……(苦笑)

大和「さぁアステル・レダ、さきほどはうまく刺さらなかったレッカーボール今度も刺さらない!」

渋谷でも移動速度アップのパッド撒けてますよ」

大和「青色のぶつぶつ、何だこれは!?」

渋谷「(笑)」

大和「実はグレネードでどっか飛んで行ってしまうという謎の…」

 ドォンと爆発する手りゅう弾、吹き飛ぶパッド。

大和「あ゛ぁっ!? ふっ飛んだァ! どっか行ったー! 弱すぎるゥ! これが、特級呪物だぁ!

 プレイヤーキャラの固有技とその特性の解説をしているちょうどその時に実演がおこる"持ってる"実況ぶりもそうですが……「青バスも選択としては悪くないんですが――ワンパーティ対決になったとき怖いですよね。どうしても(開放窓が多いうえに内部に遮蔽はないので)投げ物に対して中に籠ってしまっていると何もできない拠点にはなっておりますので。(ワットソンのスキルで、投擲物の空中迎撃などができる)インターセプトパイロンにかんしても射線が切れる場所がないので(置いても銃撃で壊されてしまう)」といった具合に陣取った場所にかんする評価をさらっとしたり、「何某選手ダウン!」などの)試合らしい語彙が出てくるなかで、ホロスターズ所属のアステルレダ氏のあやつるマッドマギー(不人気キャラ。V最協ではこのキャラをピックすることを条件に選手ポイントを1pt減算してもらった)が建物を貫通するドリルや移動速度を上昇させるボールで他チームをちくちく攻撃するさいに発せられた実況は何とも独特でした。

 このシーン単体でも姑息なので納得いく実況ですが、前段の練習カスタムマッチでこの戦法の餌食となったいろんなチームから罵倒されてきた経緯を知っていればさらに笑える一言です。

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(上はマッドマギーのドリルとレッカーボールが機能するとどんな感じになるのか、アステルくん視点と被害を受けた側の視点両方を交互に映した戦術的にわかりやすい切り抜き動画。射撃間隔でドリルがどのような放物線を描くかしっかり把握した偏差撃ちをかっちり難なく決め、みょうちくりんな挙動のボールをきちんとドア中へシュートするアステルくんの高いプレイスキルも窺える切り抜きです。

 下はアステルくんのドリルを受けた全チームの反応切り抜きまとめ動画。海外から厚い支持をえているホロライブ系列らしく、英訳字幕付きの動画です。長期間・何戦もかさねた本大会出場チームはもちろんのこと、抜けた枠の穴埋めとして稀に参加した主催・渋谷ハルさんへも当ててる――それも確定キルまで持ってってるのが凄まじい……)

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 「特級呪物」という表現も、もちろん大元は『呪術廻戦』なのですが、『Valorant』プレイヤーのvtuberの文脈においてはそれになぞらえたアステル/マッドマギーのあだ名(。本人が配信サムネイルにつかってさえいる)

 

 さらにすごかったのが、にじさんじの面々のプレイに付された言葉。

 でろーんがシーラを連射して確定キルをもぎ取ったときに発せられる「なんでもありなら彼女が怖い!」

 うづコウの操るワットソンが、遮蔽のうらコンテナの陰へ設置したピカピカ光るパイロンが敵選手の操るジブラルタルの必殺技「防衛爆撃」を迎撃して青い花火をあげたときの「日陰に差す光!」……

 ……これらのどちらも、にじさんじ箱内大会じさんじマリカ杯』でかれ彼女らが出場したときに付された即興口上や二つ名なんですよ。

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 ぼくはにじさんじ以外はちゃんと追えてないからアレですが、そのvtuberさんファンならピンとくる言い回しはほかにもきっとあったんでしょうね。

 本大会まえの練習マッチで積まれた物語はもちろんのこと、『APEX』と関係ない別ゲー・別文脈で出た、箱内ファンしか知らない語彙をゲームの戦況に絡めてうまいこと取り込んでいて、なんともすごかったです。

 

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 vtuberさんの配信についてぼくは、意図してかせざるか分かりませんが配信を通してそれぞれ出来上がっていった(いってしまった)キャラがそのキャラらしい足取りをすすむことによる、ある種の物語を楽しんでいる部分があり。上の「いっぞ!」チャンネルさんの切り抜き【V最協】つぶしでキャラコン練習していたら、いつの間にかめちゃめちゃ上達していた卯月コウ【にじさんじ/切り抜きまとめ/葛葉/イブラヒム/卯月コウ/うるか】』(6:42~) のとおり、そこへ物語性を見出すようなvtuberファンは少なくない。

{たとえば去年の最協決定戦S3におけるうづコウの活躍について、FPSで発揮されるかれの索敵能力のたかさを、ASMR厄介おじさん・音楽ファンとしてのうづコウと結びつけたり。レイド君のオーダーのもと独り潜伏して生存順位をかせいでいる様子を、ヨルシカn-bunaさんも絶賛したリスナーの指示を延々聞き続けるラジコンプレイ配信をこなしたうづコウと結び付けたりしてエモくなっている記事が弊blogの日記を見返すと出てきます(笑)

zzz-zzzz.hatenablog.com

 箱外/競技シーンのeスポーツ実況者さんから、そのような物語性を帯びた語り口が採られたところがうれしい驚きでした。いやはやすごい。

(ぼくが子ども時代にお茶の間を占有していた野球の実況やサッカーではこういう"わかる人にはわかる"言い回しはあんまり無かった気がするし、謎の二つ名が付されたバレーなどでもあんまり物語物語した実況解説は聞かなかった気がする。

 だからといってTBS『オールスター感謝祭』のような番組で、それぞれの芸能人の来歴をすくうようなコメントがあったかというとそうでもない気がする。『筋肉番付』/古館実況はどうだったか? この方向性の第一人者では? そうかも。

栄光の架橋だー!」とか? でもあれはべつにそのひとのバックグラウンドにではなく、大会応援ソングにかけたやつだったわけで、似ているようでちょっと違うか。

 冬季オリンピックのいろいろな種目のさまざまな実況者・解説者について、人柄やら知識量にフォーカスされること・そうしたかたちで語られる独特の表現が耳目をあつめた気がするし、無いわけではないだろうけど)

 

  vtuber『【APEX】打ち上げ・・・? w/天神子兎音,瀬戸美夜子【にじさんじ / 樋口楓】』

 最協決定戦終了後ちょっとして、上述でろーんたちが打ち上げの『APEX』カジュアルマッチ実況プレイコラボをしていたので観ました。

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 にじさんじ所属のvtuberで瀬戸美夜子さんがvtuber最協決定戦の全体ディスコードへ打ち上げのお誘いを投げたところ、歌ウマ神様系vtuber天神子兎音さまが手をあげ、「ことねさまと親交がふかいひと」ということでせとみやから、樋口楓ろーんへ個別のお誘いをリプした結果、このメンツとなったそう。

 例年では後夜祭がもよおされていたのですが、さまざまな理由からなくなり*5

 

 そして意外と本大会で力を出し切って、打ち上げ配信を即時にひらくチームは多くなかったので、大会ロスを癒す数少ない配信のうちのひとつとなりました。

 ……癒されたかなぁ? とりあえずいろんなものが吹っ飛んだのは確かではあります。

 

0418(月)

 なにをしたんだったか……。

 

 

0419(火)

 ■時代の遺物■

  即日解任はすごい;発言はひどいが、(大目に見られてたのが?)ある日突然NGになるのはこわい

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 さまざまな企業を渡り歩いた果ての吉野家で華々しい仕事をしていたかたが、早稲田大学での講義においてえぐいたとえを用いたところ、受講者がSNSで批判、炎上して数日後に解任されました。

 他企業時代に「上司の上司」だったかたが、その当時からそういった語彙の使い方の持ち主だったことを暗に言い、部下として批判できなかった過去を謝罪するツイートなども登場。さらには……

 ……問題視された「シャブ漬け」が「コンサル業界用語」であったらしい、と複数のツイートを取り上げたゴシップまとめ記事も登場しました。

 

 発言はきついしこれまでのあまたの舌禍騒動のとおり、過激な発言・アイデアを外に出すのをやめれば防げる事態で、「なんか面白いことを言おうとして失敗する自分としても、気をつけねばな……」という感じなのですが。

 それはそれとして、ある分野で常用されていた(かどうかはわからないけど、それなりに流通していて、だれも咎めてこなかった)ものがある日問題視されて即日解雇解任となるのはちょっと怖い。

 

 ■観た配信■

  vtuberにじさんじ『【APEX】Vtuber最狂決定戦w/葉山舞鈴、花畑チャイカにじさんじ/える】』

www.youtube.com

 Vtuber最協決定戦にことし不参加のかたがたによる、パロディ実況プレイ配信。

 「仕方ないっす」がおなじみのセリフで、強く言えないコーチ。最初に言ったことがいつの間にか無かったことになるチーム内取り決め……

 ……これらを「あるある」と思うか「さかしまだ」と思うかは、なにかのバロメータになるかもしれません。

 

 

0420(水)

 なにをしたんだったか……。

 

0421(木)

 ■読みもの■書きもの■

  過去に書いた感想について、文庫版との異同をどうするか

 傑作短編集『なめらかな世界と、その敵』の文庫版が発売されました。

www.hayakawabooks.com

www.hayakawabooks.com

 巻末には斜線堂有紀さんの解説、ネットに掲載された「あとがきにかえて」が現在の刊行状況を付記したうえで収録され、さらには文庫版用のあとがきも付されました。

 表紙イラストの再利用、オビの(「作者がSFを愛し」ていること以上の情報はよくわからない、情念への訴えかけを重きに置いた単行本時代と同様)「ヤバい本です」強調などから……

 河出書房新社という「すごい出版社」から、『すごい物理学講義』という本が出た。
 邦題の見識を疑う。
 それはもちろん世の中には、『ハーバード白熱教室』とか、『マサチューセッツ工科大学「感動」講義』とかいうタイトルの本がある。しかしこの邦題のひどさは、そうしたものとは違う。

   Tumbler、EnjoeToh、2017年5月25日の投稿より

note.com

 ……ここ数年の「スゴい本」マーケティング「異常マーケティングが思い起こされ、(※個人的な趣味とはそぐわないのと、あと)「それで惹かれる層には、単行本時点ですでに行きわたっているんじゃないかなぁ?」という疑念をつよくいだきました。

(※ヤバい、愛がすごいの一言で済ませる性分のやからだったら、ぼくは11万字も感想文を書かないわけで……)

 でも、そこらの馬の骨がはてなブログの文字数制限いっぱい17万字余をつらつら書いた本と、ぐや様は告らせたい』『しの子』の(原)作者が「ヤバい本です」と6文字言う本と、どっちが読みたいか? っつったら後者だし、

赤坂アカ氏にオビ文を書かせる以上にえらいことはないよなぁ」

 とも思います。

 また、表紙がおなじイラストである点についても、ぼくとしてはキャラ(キャラ小説としての味)以外も魅力的な作品集だと思うので、べつのアプローチをとってほしかったところですが……

 ……他方で今作についてパブリックサーチをしたさい「ハードカバーは高くて手が出せない」といった声は複数ききましたし、過去には「たいへん話題になった黄色い本を買おうと思ったが文庫では黄色くなくなっていた」みたいな話も聞いたことある関係上、

「表紙を変えることが逆に機会損失していることもあるのかなぁ……?」

 みたいな疑念もうかびもします。

zzz-zzzz.hatenablog.com

 弊blogが以前しるした記事のなかで、今作の文庫版の表紙について話題にしないのは筋がとおってないのでひさびさに追記しました。

 オビの話もしておくべきかもしれない。

 

 あと、もう一点よいと思ったのが、オビの「私が理想とする物語」という斜線堂氏の言が、(一見するとこちらも情念にうったえかけるエモいフレーバーに思えますが、)巻末解説から採られた一文であり、どうして斜線堂氏がそう評価するに至ったのか、プロセスが記されている点です。

 

 文庫版あとがきのとおり、いろいろ修正・改稿が加わっているようで、「ゼロ年代の臨界点」もちょこちょこ劇中固有名詞の変更があるっぽい。

劇中1908年に、女装し潜入捜査した記者・堂島鉄*6の正体が暴かれ女学生たちから石鹸を無理やり口の中に押し込まれて洗浄される私刑の模様は、こちらの世界の同年におきた銭湯帰りの27歳の女性が殺害され、手ぬぐいを口に押し込まれた状態で発見され」女湯覗き歴のある男が逮捕された(が冤罪という声もある)いわゆるデバカメ事件のように騒がれたことは想像に難くない。

   弊ブログの感想文より

 ……といった感想をしるした、記者で作家の末広に下の名前が似ている劇中世界の記者・堂島は、今版で堂島とあらためられ(……アイアン・サンライズ?)、そのような類似性を見出すことをふせいだ改稿に思える一方で、こちらはこちらで「てっちょう」で読みが合っちゃって、「殺すなら人思いに殺してくれ~~!」と悶えています。

 

 

0422(金)

 ■観た配信■

  vtuber『【 観戦】やったことないし今後絶対にエーペックスをやらない人が1時間で見るエーペックス【える/周央サンゴ】』を視聴しました。

www.youtube.com

 世怜音女学院中等部1年演劇同好会所属でエニ―カラー社の運営するバーチャルYoutuber団体にじさんじにも所属でエーペックスについて無知でございます周央サンゴ氏と、おなじくにじさんじ一期生でAPEXを教えてくれるエーペックス・プロ(ランク:高い)のスノー・ホワイト・パラダイス・エルサント・フロウ・ワスレナ・ピュア・プリンセス・リーブル・ラブ・ハイデルン・ドコドコ・ヤッタゼ・ヴァルキュリア・パッション・アールヴ・ノエル・チャコボシ・エルアリア・フロージア・メイドイン・ブルーム・エル氏が『APEX LEGENDS』の実況・観戦プレイ配信をされていたので観ました。

 TRPGのキャラの役作りのためエーペックスレジェンドスを学ぶ必要がでたサンゴ氏のために、同期の東堂コハックにつづき、一期生の大先輩えるえるが肌を脱いでくれたという配信です。

 エルフのえる氏はアリーナマスターを2度踏んでいる実力者。酸いも甘いも嚙み分けた、幅広い知見がえられる配信となりました。

サンゴ「最初にみんなで武器あつめるんですよね?」

える 「うん。……エッ、エッ、これ知らない? この武器。ウィングマン

サンゴ「ファアー(←息をのむ音)ウィングマン! 知ってるぅー! 見たことないから分かんないけどウィングマンってめっちゃ知ってるー! はじめて見たー!!」

える 「うん(笑) ウィングマンは、そう、イキりたいときにつかう

サンゴ「"ウィングマン。イキりt"んふふひっ(笑)……そうなのぉ?」

える 「そう。かっこつけたいとき、彼女にいいところを見せたいときにつかう武器」

   Youtube『【 観戦】やったことないし今後絶対にエーペックスをやらない人が1時間で見るエーペックス【える/周央サンゴ】』0:9:20~

 

 

0423(土)

 ■ネット徘徊■

  海外でもふつうにえぐいイジリがあるんだな;『Valorant』北米大会公式キャスターによるチーム順位予想配信で、論外としてロゴを逆にしてランク外に置かれたイジリを見て

 『Valorant』の公式大会「VCT Masters Reykjavík(レイキャビク)にて、日本代表ZETA DIVISIONが快進撃を遂げています。

 「最弱リージョンだ」「(弱すぎるので)日本の枠をなくすべき」とたびたび(当該ゲームのeスポーツファンから、ネタでなくガチトーンで。redditを見ればそういう発言が、しかも多量のグッドも獲得しているさまが拝めます。)言われる日本代表が、案の定初戦でボロ負けするも、ロウワートーナメントで連戦に次ぐ連勝、現時点でベスト4以上まで歩みを進めました。

 どれくらい弱かったかという例として……

youtu.be

 ……『Valorant』公式大会でキャスターをつとめる人々が集まって順位予想する配信で、ランク表の枠外の最下層へロゴを逆さにして載せられるイジリが爆笑をかっさらうほど。

 コメント欄は「ねぇいまどんな気持ち? どんな気持ち?(AA略)」みたいな具合に大賑わいで、ただし、煽り芸にたいするツッコミ・ネタとしての煽り返しというよりは本気の凸で、殺伐としていて読んでて苦しくなってきます。

 そんななあか、『PCV』最新回が更新。その内容(1:27:19~)がなんと……。

youtu.be

 ……謝罪するキャスターの配信画面が180度回転して逆さになるというもの(苦笑)

 他者へひどいイジりをしつつも、じぶんがそこで不見識をさらせば、同じだけひどいネタの対象となる。昔のカートゥーン的なバランス取りと過激さがあり、興味深かったです。

 

 

0424(日)

 ■観た配信■

  にじさんじ『【VALORANT】はじめてのヴァロラント配信【にじさんじ/卯月コウ』を視聴しました。

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 エニーカラー社の運営するバーチャルYoutuber団体にじさんじに所属する中学2年生 

の御曹司系vtuber卯月コウ氏とサキュバスvtuber魔界ノりりむ氏が爆弾設置解除タクティカルFPS『Valorant』の実況プレイ配信をしていたので観ました。

 

 Vtuber最協決定戦S3・S4でそれぞれ準優勝・優勝チームの3番手として活躍したことですっかり「『APEX』巧者」なイメージがついたうづコウさん。

「『ヴァロ』は昔ダウンロードしてちょっとだけやったことあるから」

 とのことでしたが、『GANTZ』や『CUBE』に突然参加させられてしまった登場人物みたいな手探り実況プレイ配信となっていておもしろかったです(笑)

 

 アンレート・マッチ(そこでの戦績が自身のランクを左右する評価とならないカジュアル試合)とはいえ、1試合30分~1時間くらいかかりかねない『Valorant』なので、4人しかいない味方のうち一人がチュートリアルもこなさず爆弾設置解除ゲーだということもわかってない(笑)プレイヤーであるのは結構キツいしかわいそうだと思うのですが{プレイが下手でそうなってるんじゃなくて、ミリしらオモシロ配信のためにノー勉強でトロールしてる愉快犯に30分付き合わされなきゃならない他プレイヤーがかわいそうという意味}、VCTで大盛り上がりないま新規参入者も多いのと、うづコウさんの『APEX』で鍛えたエイム力がすごいのとで、そこまでうづコウさんが悪目立ちしていない……という、不思議なあんばいになってました。

 

 

0425(月)

 ■ネット徘徊■社会のこと■

  「天皇ヒトラーと同列扱いなんてとんでもない!」⇒ふむふむ。「45年以前の法律なら処刑レベルの侮辱行為ですよ!」⇒!?!?

 なんかすごいツイートだなと思いました。

 ウクライナが「ファシストは負けた」という文言とともに、ムッソリーニヒトラー昭和天皇の顔写真が並べられた動画を投稿したところ、日本から批判・非難がでて動画を削除するはこびとなりました。

 そんな否定的反応のひとつが上のツイートなのですが、なんかすごく興味ぶかかったですね。

 いや、昭和天皇ファシストではありません、平和主義者です」という意味のお話と「45年までの日本の法律では処刑になるレベルの著しい侮辱行為です」というお話とが一つのツイートのなかにおさまっているのは、「私は人種差別と黒人が嫌いです」みたいなジョークを思わせ、ちょっとすごい。

 

***

 

 さて、うえで話題にしたツイート主は「アメリカが真珠湾戦争を起こさせた」という考えのお持ちのひとなのですが、「リツイート直後のツイートを表示するやつ」を見てみると……

 ……「日本のタカ派に利用された、お飾り君主の被害者なのだ」という立場の人もいて、一緒くたに見てしまいがちな群にも十人十色なんだなと興味ぶかい。

 

 

0426(火)

 ■見た配信■

  vtuber実況プレイ配信『【APEX】 アリーナから解放された俺と #しらんでぇWIN w/白雪レイド, 藍沢エマ【にじさんじ / 樋口楓】』をリアタイ視聴しました。

www.youtube.com

 Vtuber最協決定戦S4でトリオを組んだネオポルテの雪レイドくん、マたそまる、にじさんじの樋口ろーんの"しらんでぇ"が『APEX』のランクマッチを実況プレイ配信コラボをされていたので観ました。

 今期のバトルロワイヤルのランクはブロンズだったでろーんは、昨日の野良猫ちゃんのチャンネル登録者数32万人突破まで耐久配信(配信開始まえに突破し数分で終了)に参加後、配信外でひとりランクマッチをこなして(シルバー、ゴールドを超えて)プラチナ4へ昇格。

 他メンバーと一緒にプラチナ帯でランクマッチを回すこととなりました。

 終始なごやかな雰囲気で、日本語禁止クソ雑魚イングリッシュ戦闘(なぜかバトルポイントが盛れた)やら、負けが込んだ谷場ででろーんがお鈴を鳴らしてみんなでお祈りしたりやら。あるいは、キモオタ選手権2連覇のレイドくんがエマたそガチ恋オタクをロールプレイすると、えるえるやだるま・いず・ごっど氏(えなこりん親衛隊)などキモオタロールプレイヤーが周囲にいるでろーんが一緒にフォーカスを合わせて即席エマたそまるリン親衛隊が結成されたり(レイド君のチャット欄へエマたそファンの藍方からスパチャのお礼参りが)……と、面白かったです。

 なんとも興味ぶかかったのは、でろーんがお祈りしたところで「なんでそんな鈴を持ってるの?」という話になったとき、「8個セットで、友達と分け合ったから……」と返したところで、vtuber活動歴ほぼ4年ででろーんと活動時期が近しいレイドくんリスナーはもちろんのこと、去年9月にデビューしたエマちゃんのリスナーも「あ~にじさんじ一期生クリパのときのハンドベルか~」と納得されてたところ。(エマたそがデビューする一年近くまえ、2020年の話だぜ……)

 「特定の人推し」「箱推し」という声はよく聞きますし、ぼくも委員長以外の配信はあんまり追えていません。上のチャットは、「そうした境を超えたvtuber全体のファンが意外なくらい大勢いらっしゃるのだなぁ」と感慨ぶかかった。

 

 

0427(水)

 ■読みもの■

  伴名練『百年文通』読書メモ

 それは何ですか;

 『コミック百合姫』の表紙で連載されていた作品です。イラストも併録! ありがたいですね。

 読んでみた感想;

「小説/文章についてブラインド・テストをした場合、"これはこの作家のものだ"と判別できるか?」

 という話題がツイッタラーでにぎわしていました。こと文体も様式もがらりと変えてくる伴名作品ではどうか?

「伴名練らしさとは、とにかく一度出したものを転がり倒す有機的な物語展開にあるのではないか」

 なるほどたしかに、「美亜羽へ贈る拳銃」に登場する「聖書」が、その記載物によって劇中世界の思想体系をつたえるモチーフとなるだけでなく、「読み物」としての役割を超えた活劇的用法をなされていったように。

 『百年文通』の100年の歳月をつなげるふしぎな机もまた、タイトルに想像される文通のための郵便ポストとしてはたらくだけでなくて、さまざまな広がりを見せていきます。

 

「ことばづかいでダイナミズムを生み出す語りの巧さにあるのではないか」

 なるほどたしかに、「ゼロ年代の臨界点」本文の漢字が多めの"だ・である"体の論文調と引用文の古風なカタカナ+漢字文の四角四面な空気が、最後の最後にふっとほぐれる語り口のように。

 『百年文通』もまた、書き言葉と話し言葉を巧みにつかいわけてがらりと空気を変えてみせ、その配分がうみだすコントラストが強烈でした。とくに「戀」の一文字を糸口にして関係性がむすばれたり人物像がときほぐされたりするさまは見事と言うほかありません。

 8話などがわかりやすいですけど、文章技芸としてのテクニカルな面白さが、それによって語られる場面をよりすさまじいものへと盛り立てていて、「ある技巧を採用することで、読み手にどういった情感を呼び起こしたいのか?」がきちんと考慮されているところが伴名氏の強さだなぁとあらためて思いました。

 

 

0428(木)

 

 

0429(金)

 なにをしたんだったか……。

 

0430(土)

 ■観た配信■

  vtuber774inc『【#宗谷いちか卒業カウントダウン】飲んで騒いで思い出して、しせに送り出そうぜ!!【瀬島るい/ あにまーれ】』

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 774incの運営する有閑喫茶あにまーれに所属していたvtuber宗谷いちか氏のあにまーれ卒業(774incには所属継続)をしのんだり新たな門出を祝ったりする配信がおこなわれていたのでリアタイ視聴しました。

一同「(卒業まであと30秒。)はや~い」「あっという間だね」

小森めと「え? ジャンプする?」

   『【#宗谷いちか卒業カウントダウン】飲んで騒いで思い出して、しせに送り出そうぜ!!【瀬島るい/ あにまーれ】』26:15~

 これだけ明るい送り出しもめずらしい。「ここまでの活動のなかでふたりで話したりとかコラボとかしてなかったりするんですが(あせあせ)」みたいなお話が複数のvtuberからあっけらかんと発せられ、「今後いっしょにやっていこうぜ」と新たな約束がたくさん取り付けられた配信でした。

 774incの一員としての活動はこれからもつづく……ということもあってか、ふんわりした緩い配信で、どれくらいゆるいかと言えばあんまり関わりのなかったひとは上のようなかんじだし、仲の良いかたはそちらはそちらで……

宗谷いちか「もう聞いた、わたしみんなに?」

竜ヶ崎リン「オイオイオイいるいるいる(笑)」

(略)

竜ヶ崎リン「いや~~~もう、なんつ、なんつったらいいか分かんないっすけど~……まぁ宗谷いちかは774incにはかわりないから、これからも(笑)仲良くして(笑)

一同「(笑)」

(略)

竜ヶ崎リン「ドッカ~ンみたいなやつ持ってこようかと思ったら、まじで無くて(笑)」

宗谷いちか「こんだけ尺あって考えたけど無かったか~(笑)

   『【#宗谷いちか卒業カウントダウン】飲んで騒いで思い出して、しせに送り出そうぜ!!【瀬島るい/ あにまーれ】』49:40~

瀬島るい 「らんちゃんはなんか(思い出話)ある?」

日ノ隈らん「あ、あたしですか?」

宗谷いちか「あったしかに。らんちゃんなんかある?」

日ノ隈らん「わたしに来るとは思わなくてふつうにシャケ食ってた」

   『【#宗谷いちか卒業カウントダウン】飲んで騒いで思い出して、しせに送り出そうぜ!!【瀬島るい/ あにまーれ】』52:48~

 ……エピソードトークをこの期に及んで準備してきてないていたらく(笑)

 0時を迎え、更新される774インク公式ページ

 そやさんの名前と写真が、あにまーれから消えたことに驚く一同。「でも774にはいるんだよな……?」とざわつくなか、たしかに配信者紹介ページにいたのだが……そやさんの新たな立ち位置と、それを目にした一同の反応もおもしろかったです。

*1:それでも邦画大作が二ケタ本も撮れる額ではある……

*2:ただまぁ、6.7万再生されたbilibiliの動画以外はあんまり伸びてはいない。トークの内容が強いvtuber/配信者さんが他言語圏へ進出するむずかしさを感じます……。

*3:うるか氏の先入りムーブ意識は、完全にFPS配信者の大喜利ネタと化していて。

 たとえばデートでも「遅い遅い遅い」と恋人を急かし、遊園地でおなじアトラクションをおかわりしようものなら「そこ漁ったよ」と言われるんではないか、もし臨終の時分であればうるか氏の最期のことばは「脈が遅い遅い遅い」になるだろう……といった具合。

*4:勘とも言う。

*5:主催のしぶハルさんが語っていたところだと……

・後夜祭は元々やりたいひとが参加するお遊び企画なのですが、恒例化してきたことで「参加するのが当たり前」の町内会の出し物的窮屈さ・マンネリズムがでてきた。

・プロゲーマーやストリーマーとの交流が増え、そちらでの「二次会文化」がvtuberにも馴染みぶかくなったので、大会主催側でひらかなくてもやりたい人は自分でやるだろう見通しが立った。

 ……そんなようなお話を配信でされていました。

 「たしかになぁ」と納得の理由です。

 あとこれはしぶハルさんが語っていたわけではないですが、異性とのコラボNGとしているvtuberさんなどがいて、われわれゴシップ好きな外野がいろいろと下世話な話に花を咲かせてしまったので、今年はそういう要らん話を聞かず・しゃべらずに済んだという利点もございました。

*6:記者という経歴やという下の名前は、明治一八年(1885年)や明治一九年に描いた十三年未来記』(明治一七三年を舞台に国会開設150年を振り返る)政治小説中梅』が『日本SF精神史』に取り上げられた記者・政治家の末広を思わせる名前です。鉄腸は讒謗律・新聞紙条例の制定者を茶化し、入獄経験がありますが、女装経験はさすがにないっぽい。