すやすや眠るみたくすらすら書けたら

だらだらなのが悲しい現実。(更新目標;毎月曜)

日記;2021/02/09~02/15

 日記です。7000字くらい。

 アオヤギさん記事につけたブクマコメントの補足とか〔『カラミざかり』がNTRを謳っていなかったのは、作者がNTRであることを読者に隠したかったからでしょう{『カラミざかり』は人によってはNTRではないと捉える作品で(BSSをNTRの派生と見るならNTRだけれど……)、当初NTRタグをつけていなかったのも同様の理由によるものだと作者は説明・謝罪ツイートをしている。しかし作品の原型となる(作者が削除した)イラスト付ツイートでは、「※寝取られ注意」と警告表示がなされていたので、作者はNTRである自覚があったとみるのが妥当だとぼくは思う}〕

 ※言及したトピックについてネタバレした文章がつづきます。ご注意ください※

 

0209(火)

 宿直日。

 

 

0210(水)

 宿直明け日。『マロニエ王国の七人の騎士』5巻を読む。今巻も愛らしかった。

 

 

 ■身の回りのもの■

  32歳になりました

 おかげさまで32歳になりました。「若くない」と言うと年上のかたがたから鼻で笑われ、「若い」と言うと年下のかたがたから苦笑いされる年齢ですね。

(頼りなさ、未熟さは据え置きで、年かさだけまた重ねてしまった……)

 生活習慣病などに気をつけていきたいと思います。

 blogも、文字数的には日記以外の記事もけっこう書いたんですけど、記事数じたいはヤバイので、もっと更新していきたいな。

(去年の誕生日後にかけた日記以外の記事は、4記事30万字くらい。短編集『なめ、敵』感想文17万字 + 野次馬記事に追記した『スタボタ押しくだ』紹介文2万字 + 宇宙探索ゲー『O W』制作論文勝手に邦訳記事の訳文以外の文章が1万6千字 + G・イーガン氏の映画レビュー勝手に訳文記事の訳文以外の文章が10万字

 絵は3枚か。

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 月に1枚計12枚くらいは描きたいところ。

 

  敬愛する作家の伊藤さんが小松左京賞へ小説を投稿した年齢(学年)を過ぎようというところで思うのは、「30年ちょいってあっという間だったな」「こんなあっという間に過ぎてしまう年ごろで伊藤先生はようあの長編が書けたわ……」ということでした。

 フィクションの楽しみかたについては、一勝一敗というかんじで。

 あの鋭さは得られていないし、

「ぼくは何か新しい概念とかを思索したり発見できたりするタイプの人間ではないな」

 と自分の限界も思わずにはいられませんが。他方で、

「感想文の内容自体は、それなりに読みでのあるものが書けるようになってきたのではないか~~~?」

 と思えてきました。

(まぁここでも、「じゃあzzz_zzzzはこれから伊藤さんのような頻度であれだけのレビューを投稿してくれるってことね?」と言われたらすごすご退散するしかないのですが……)

 

 

0211(木)

 ■そこつもの■

  「××くて泣いちゃった」と言って本当に泣く奴はいない。同じように

「(任意の凡才)「ああああ!」(脱糞) ⇒ 任意のジャンルの平凡な記録

 (任意の天才)「ふんっ」 ⇒ 任意のジャンルの大記録」

 ……みたいな具合に能力格差を表すミームがありますけど、こういう風に書いたところで本当に漏らすひとはいません。

 いつぞや「うんち、できた。」と限界おじさんを自認するひとびとの排泄情報がたまに呟かれる風潮がありましたが、「うんち、できなかった」という声は(少なくとも自分の観測圏内では)聞かなかった覚えがあります。

 だからこれもまたウソと思ってもらってほしいのですが、寝小便をしました。32になって早々、なんて粗相をしてしまったんだ。

 現場;

 我が家のベッドは、冬用パット、ベッドシーツ、(シーツとマットレスの間に敷く用の)ベッドパット、マットレスという4層から成っています。

 被害状況;

 マットレスまで届きました。とくに臭気はわからないけど、自分の臭いだからわからないだけかもしれない。(それが原因で気づけないという場合、普段ふつうに生きているだけで臭いということかもしれず、常時が問題だということではないかという説も立つ)

 敗因;

  • 尿意を感じていたのに二度寝してしまった。
  • うつぶせの状態になってしまった。(膀胱が圧迫されたのではないか?)。
  • 深夜までの夜更かし(遠因1)。
  • ここのところ自律神経が乱れている印象はあった(※)が、生活リズムを不安定なままに修正できなかった(遠因2)。

(※ 何日~何週間かまえの宿直明け日に、頭がいたくてロキソニンを飲んで寝た。記録してなかったのでいつかは不明)

  敗戦処理

 マットレスの浸水はたいしてひどくないように思えたが、バシャバシャとファブリーズをかけ、エアコンをONにする。かわく気配がないので、ツイッターでいつぞやバズっていた裏技「タオルを上に当てつつドライヤーをかける(と髪の毛がすぐ乾く)」をためす。めちゃめちゃ乾く。

 柄物のマットレスは濡れているということ以外わからなかったのだが、白いタオルがみるみる黄色く染まっていってドンドン不安になっていく。一枚が湿り終わったと思ったら二枚三枚と湿っていく。どれだけの量がたまってしまったんだ。気が滅入る。

 

0212(金)

 『おちたらおわり』を4巻まで読んでいた気がする。

 ■読みもの■

  すえのぶけいこ著『おちたらおわり』4巻まで読書メモ

 それは何ですか;

 ちたらおわり』は、すえのぶけいこ氏による漫画です。連載中。

 すえのぶ氏は、ぼくが中学時代におなじクラスの女子が回し読みをしていた『ライフ』の作者。そちらは食わず嫌いで読んでません。

 序盤のあらすじ;

 新築のタワーマンションの悠然としたたたずまい、内装のきらびやかさに感動するも、明日海の顔は晴れない。娘のアレルギーも心配だけど、いちばんの気がかりは、内覧会で知り合ったママ友と自分がうまくやっていけるかどうか。

 談笑するママたちの輪に声をかけるのにも、明日海は大きく息を吸って気合を入れる必要があったり、声をかけたことで会話が止まってママたちが一斉にふりむくその顔が恐ろしく見え、ふるえたりしてしまう。

「そんな心配しなくても大丈夫だって」

 と家で体勢をくずしてテレビを見る夫は明るく笑うけれど、明日海は棒立ちで、よりいっそう顔を青ざめていた。

「なんもわかってない……おちたらおわりなんだから……」

 ある日、明日海がタワマン仲間の子供たちが遊んでいる横でママ友たちと会話していたところ、帽子がふわりと飛んでくるのでキャッチする。

「ありがとう」

「いえいえ」

 と振り返り、帽子のあるじを見て明日海はぞっとした。

 明日海が人付き合いにこれだけおびえている理由。ふりはらったはずの過去。かつてじぶんを苛烈にいじめた、孔美子が瀟洒な装いで立っていた……というお話です。

 

 読んだ感想;

 面白かったです。食わず嫌いは良くないですね、すえのぶ先生の過去作も気になりました。

 なるほど人間関係イザコザ物は、中高生でやるよりも今作みたく社会人(ママ友)のほうが序盤の組み立てが素早いうえに多様そうだと柏手を打ちました。

(もしかしたら『宮廷女官チャングムの誓い』とか『牡丹と薔薇』とか、ぼくがきちんと観れてないだけで王道の定石だったりするのかもしれないけれど)

 主要キャラは学歴職歴さまざまですし、もれなく夫がいて、これまた色々な職種であります。

 

 そうした多様な人間関係を、マンションの最上階から主人公・明日海らの暮らしを見下ろす元いじめっ子で現いじめママ孔美子のすがたが良い。

 こうした覗き見は、孔美子に限らずさまざまな人物が色々な形でおこなっていて……

 ……ツイッターの識者たちが劇中舞台キャナルタワー自体について侃々諤々するほどの、息詰まる人間模様を展開させていきます。

 人物の弱味が出てくる場面で、たびたび"見る/見られる"関係が生まれているのもまたすごい。

 せまい世界なので、そうした視線にさらされるのは孔美子も例外ではないわけですが、しかし見られておわりじゃないのが彼女のおそろしいところ!

 意識をきりかえた明日海から、自身をサラッと流され無視される「過去」として扱われた孔美子。明日海が孔美子に背をむけ視界外へ追いやり、立ち去る……そんな場面が今作にはあるんですけど、その一部始終は、偶然にも第三者のママ友に目撃されていました。

 ママ友がその場面について孔美子へ告げると、すぐさま孔美子はママ友にとって死角の彼女の化粧を見やり、いじって、ママ友を"見る者"として君臨し直します。

 ……この辺のやり取りを読むにつけ、『おちたらおわり』はまじで"見る/見られる"関係をめぐるサスペンスなのではないかなぁとどうしても考えてしまいます。

 

 パーソナルカラー診断や、SNSの裏垢・匂わせ文章。自然派・健康志向のひとびとが気にする製品の成分表示などなど……

 ……昨今話題の"いま・ここ"の事物を、そのまま"見る/見られる"演出材として扱っていて、

「第一線で活躍する作家は、引き出しの広さと速度がすさまじいな。広域なアンテナとそうして得たものを作劇に瞬時に活かす瞬発力がめっちゃ高い!」

 と感心しました。

 

 コミックス化された4巻まででママ友ひとりのくだりが終わりましたが、再起の可能性は残ってます。まだまだ先が長そうな作品だし、掲載雑誌は月刊でもあります。

 もやもやしたままスッキリしない状態でいるのがツラいぼくが、『おちたらおわり』のつづきを読むのはだいぶ後になりそうですけど、5巻以降も買っていきたいですね。

 

 

0213(土)

 『ダンジョン飯』10巻を読む。今巻もすばらしかった。

 ■見たもの■

  vtuber『生存報告しようとしたら地震が起きて中断した配信【にじさんじ/月ノ美兎】』リアタイ視聴しました

www.youtube.com

 いちから社の運営するバーチャルYoutuber団体にじさんじに所属するバーチャル学級委員・月ノ美兎さんが雑談配信をやっていたのでリアタイ視聴しました。

 本人が登壇しての配信は2週間ぶり、「元気に過ごしてますよ」という意味での「生存報告」の4文字がサムネイルにしるされた配信でしたが、配信開始してから数分後に福島沖を震源とする最大震度6強の地震がおきたため、

「リスナーがじぶんの配信を見るのをやめられなくて避難できなかったという事態になってはいけないので」

 という感じの旨により配信中止となりました。

 「リスナーも馬鹿じゃないんだからその辺じぶんで判断して、本当にやばいひとは視聴終了して逃げるから、配信つづけても問題ないだろう」という考えもあるでしょう。 

 それはそれとして、

 「大丈夫だ」と思って視聴継続したけれど大丈夫ではなく、避難するときにはもうケータイの電池なくなっちゃってました……なんていう事態が無いともかぎらず。委員長らのように配信終了するというのも良い判断だったと思います。

 

 ■読みもの■

  九井諒子著『ダンジョン飯』10巻読書メモ

 それは何ですか;

 九井氏によるファンタジー漫画、その10巻です。

 序盤のあらすじ;

 ダンジョン攻略中にドラゴンに出くわし妹ファリンを亡くしたライオスら冒険者パーティは、所持品を失い仲間を幾人か離脱した苦境のなかダンジョンへ再挑戦する。死体でも蘇生魔法さえかけられればファリンはまだ復活のチャンスはある――一縷ののぞみにかけたのだ。

 物資は最低限にして、長く深くダンジョンへ潜りこむために、ダンジョン内部の動植物を倒し食べて進む道をえらぶ。好きでダンジョンで暮らしているドワーフのセンシと、ライオスらは偶然であい、ダンジョンの食生活とダンジョン探索は格段にすすんでいき……というお話です。ドラゴンとの再挑戦は4巻でえがかれ、そこから更に波乱がおこってついに10巻まで来ました。以下続刊。

 読んでみた感想;

 いったいこの迷宮(ダンジョン)とは何なのか? 迷宮の主・狂乱の魔術師とはだれなのか? どういった経緯でそうなったのか?

 ……一話完結的にえがかれるダンジョン内の動植物の生態とその料理法・それをめぐるパーティのドラマで楽しませつつ、そうした情報を小出しにして経糸を編んできた前半から。

 ドラゴン討伐後の後半では、離脱したパーティや、ライオスのうろんな過去について知っていて冷たい目を向ける第三者パーティ、さらにはエルフたちのベテランパーティなども参加してキナくささが増していった今作。

 前巻9巻では、エルフたちのリーダーの過去が語られ(元"迷宮の主"だった)、ダンジョン生成の秘密もまた紹介されました。(迷宮の成立には悪魔がかかわっており、悪魔に魅入られた"迷宮の主"はひどい末路を迎えてしまう) 現在時制の今作の舞台となるダンジョンの悪魔も顔見世されました。

 不穏さや謎は、狂乱の魔術師から悪魔へとシフトして、10巻は狂乱の魔術師の過去回想がそれなりの尺と経時的なまとまりよいかたちで示され、ここまででチラ見せされていた以上にかわいそうな境遇で、

「みんながしあわせになれる結末があるといいなぁ」

「ただ、いろいろなところで軋轢があって、そんな大団円がまったく思い描けない……」

 と暗くなってしまいました。これ一体全体どうオチがつくんだ……?

 心の声がえがかれない悪魔が、ものすごく不気味だ。

 

 さてダンジョン飯は、異世界フード描写がたのしいと同時に、連載初期から戦闘が殺陣・機転・視覚的な構図ともに良かったし。戦闘やダンジョン探索にともなう無常観ただようシビアな展開もすばらしく、とくにそのきびしさを特段おどろおどろしく描くことはせず淡々としたテンションで随所にさしこむ叙事詩(というか、昆虫観察記録をつけていくみたいな)描きかたがすさまじかったわけですが。

 10巻にきて、主人公パーティがあの手この手で趣向をこらしてきた楽しいフード漫画としての語り口/『ダンジョン飯』おなじみのテロップを、敵側の行動にともなうものとして登場させていて、

「無常さにもこんな角度からギアを上げる方法があったのか……!」

 とやたらと心打たれてしまった。市川春子著『宝石の国』といい今作といい、おそろしいまなざしの漫画だと思う。

 

 ここまで物語の関心事は、異形(モンスター)の餌食となってしまったファリンという"ひと"にたいしてライオスら"ひとびと"がどうするかという問題だったと思います(。死者をよみがえらせられるか否かとか、異形と組み合わさってしまった彼女をどう受け入れるかとか)。あるいは、ライオスという"ひと"が迷宮の異様に魅入られてしまうのかどうか、とか。

 ここにきて、暗にほのめかされてきた事実が明かされ、

「いやそもそもライオスら"ひとびと"だってひとくくりにできない、それぞれ異なる考えをした"ひと"たちで、別種のいきものたちなのだ」

「ふつうの日常に見えるし実際ふつうだけど、自分が気づかないだけで異なる存在はふつうに生きているのだ」

 というエピソードが投入されて、そしてそこでキャラが食物連鎖のなかの一存在に過ぎないことをまじまじ認識させられる演出がくるのは、「カードの切り方がうまい!」とよくよく考えてほれぼれしてしまいました。

 

 カードの切り方という意味では、モンスターの出番とその戦闘推移もまたすごかったですね。

 魔法使いのマルシルが、他パーティメンバーが強いモンスターに狩られるなか(ダンジョンの深層まで降りてきた必然の苦闘)、仲間のライオスの機転で生き延びた場面(彼女はパーティでただひとり蘇生魔法をつかえる存在なので、彼女を殺させないのはバトルの定石だ)

 エルフ耳でじっさい長寿のマルシルが、他メンバーの戦闘による(一時的な)死をつうじて、今作の時系列よりもっとずっとあとに直面するであろう他パーティメンバーとの種族的な別れをさきどりして味わう物語運びがすごかった。

 人気がなければ打ち切られてしまう連載漫画で、バトル(の激しさ)とキャラのドラマ、両方のピークをここぞという時にお出ししてみせる。よくもまぁそんな芸当ができるもんだと振り返って思いました。

 

 

0214(日)

 宿直日。

 

 

0215(月)

 宿直明け日。

 ■身の回りのもの■

  長い文章読めない期に入ってきた

 改行や空行を入れてくれる文章は、まだまだぜんぜん読めるのですが。

 朝の新宿電車内のように文字がギウギウにつまった文章が、また読めなくなってきました。

kindleは大丈夫だから、インターネットサーフィン態勢からガッツリ読書モードへの移行ができないという感じ。

 本開くと眠くなるモードにはまだまだ入ってないので、今のうちに読むものを読んでおきたいところです)

 以前この状態に入ったとき同様、ピンチをチャンスに変えたいですね。

{この状態だとはかどると分かった作業=記事を読みやすくする改稿作業。(文章が長すぎたり詰まりすぎたりして、スペースや句読点を加えるべき文章。これについて、即座に「う゛っ」と拒否反応がおこるから、問題文章を洗い出しやすい)}

 

 ■観たもの■

  vtuber『しばらく雲隠れしていた理由と前世療法を受けた話【にじさんじ/月ノ美兎】』をリアタイ視聴しました

www.youtube.com

 いちから社の運営するバーチャルYoutuber団体にじさんじに所属するバーチャル学級委員長月ノ美兎さんが雑談配信をされていたのでリアタイ視聴しました。

 雑談した内容は、予告なしの2週間の配信休止についてのお話と、配信お休み中にしたことのルポ。

 休止理由については、人気アイドルグループ嵐が解散をつげる記者会見をひらいたさい大野氏が言っていたことを思い返したりしました。

 勤務日がローテーションくまれている一般企業と違って、自営業者(とくに配信者)はなかなかオンオフの切り替えがむずかしそうだという印象があります。3日に一回くらいのペースで数時間の配信を、3年間ずっと続けていくのは、ずっとオンのような感覚なんではないかなぁ。

 そんなことをどうしても思ってしまいますね。(ドローン操縦兵みたいな?)

 

 後半は前世療法の体験ルポ

 2億円トイレで便所飯(カレー)したり、ラブドールをレンタルしたり、丸呑み性癖カフェ服をぬぎローションまみれてシャチに丸呑まれた体験したり。あるいは先日のグレッグ・イーガン氏に関する勝手に訳文記事内イーガン氏の近年の作品『七色覚』紹介文でふれさせてもらったジオキャッシングを遊んでみたり……

 ……vtuber界のゴンゾジャーナリスト的な委員長の好奇心が、ひさびさに爆発した配信でした。

 委員長とご学友のふたりの前世・セラピストとのやり取りが紹介されて面白かったです。

 

 ■ネット徘徊■読みもの■

  『カラミざかり』がNTRをうたってなかったのは作者がジャンルを隠したかったからでしょう。

 短編集『なめ、敵』にかんする感想でふれた「○フジ『藤原家秘帖 前後編』と『三十年後』;明治の言文行一致の作家たち」「『なめ、敵』書評やら反応やら」料日ラジオ』のメインパーソナリティのひとりアオヤギミホコ氏のblogが、週一くらいの高頻度で更新されていました。

 どれも楽しく読ませていただきまして、とくに『桂あいり先生「カラミざかり」の完結巻がすばらしかった』は興味ぶかいレビューでした。

 ただ、

これはけっこうジャンル的にはNTRと呼ぶかは絶妙なところで、桂あいり先生もサムネイルに「NTR」とかのワードは書いていないFANZAなどのサムネイルは作品属性をババーン!と書くところが多いのだが、「カラミざかり」はそうではない(広告ではNTR記載があるかは確認していないので不明)。

   『アオヤギさんたら読まずに食べた』、2020年12月10日投稿「桂あいり先生「カラミざかり」の完結巻がすばらしかった」(太字強調は引用者による)

 ここは明確に異議があります。

 『カラミざかり』がNTRをうたっていないのは、作者の桂あいり先生がジャンルを隠したかったからでしょう

 ラミざかり』は当初寝取られタグをつけずに投稿された一次創作同人作品でした。アオヤギ氏も言うとおり、そして下に引用する桂先生のツイートどおり、内容的にはタグをつけてなくてもそれはそれでよさそうな内容なのですが、主人公的ポジションのひとが前段で向けた矢印が叶えられるかというと、そんなこともない作品ではあります。{より合致しそうなのはBSS(ぼくがさきにすきだったのに)といったジャンル細分ですが、発表当時はBSSは有名じゃなかった時代でした}

 その結果として知らずに買った読者から辛かった旨の感想も出てきたようなんですね。それを受けて桂先生は、

  このように謝罪されていました。

 

 ただこれ、桂先生のツイートをふりかえってみると明確におかしな点があります

 『カラミざかり』出版後に ツイートを削除されてしまいキャッシュの類いも残ってないインターネットアーカイブウェブ魚拓もない)ために、個人個人の記憶・ウェブビューアのブックマークや『名もなき実況プレイヤーの名もなきブログ』さんでコピペが残るだけとなってしまいましたが、じつは桂氏の過去にツイッターで、

桂あいり@同人発売中!(^^)!さんのツイート: "(※寝取られ注意)男友達のお兄さんがオナホを持ってるというので、女子ふたりと見に行った結果、エッチな雰囲気になっちゃって、気がつけば4pになったけど、男友達に自分の好きな女の子を最初にやられちゃった話を機会があったら描きたくて、そのイメージ。… https://t.co/Uumsqm5uBr"

   https://twitter.com/airikatsura/status/782949753826844672

 と、『カラミざかり』のプロトタイプとなるような内容の漫画(主人公が勝手に好意を抱いているだけで付き合ってもいない女の子がほかの異性に最初にやられちゃった話。男友達の兄ではなく、男友達本人という違いはあるけど、同性の他人が持っているオナホを女子二人と見に行くという経緯も、『カラミざかり』完成版と同じです。)を「※寝取られ注意」の但し書きとともに投稿されていたんですよ。

 上記のとおり「『カラミざかり』的作品が寝取られに属するものだ」「そして注意書きも必要とするものだ」という意識をガッツリお持ちだったというわけですね。

 もちろん、ツイートと『カラミざかり』は全部が全部プロットを同じくしてはいませんし、作品として発表するまで数年の長いタイムスパンがありましたから、

「桂先生のなかで認識や心境の変化があっただけなのだろう」

 と捉えることもできます。

{またぼくの考えにたいして「"衝撃を与えたかったから隠した"は違うし、そうとらえるのは悪意ある邪推なのでは? (上のツイ消しのことではなく、)シリーズ化するにあたって『カラミざかり』第一話から削除された初公開時の冒頭シーンからすれば、NTRタグをつけなくても本編1話後半の展開は予想できたのだから」という反論だってできるでしょう}

 できますが、桂氏の「片想いや憧れの人には当てはまらないと思っていました。もっと勉強したいと思います」は、ぼくには白々しい欺瞞に思える。

{作者の桂先生としては、ネタバレなしに作品/展開を楽しんでほしい(のだろう)という気持ちはわかるし、事後に(燃えないよう)建前を言わなきゃいけない(いけなかったのだろう)のもわかる。わかるし、『カラミざかり』を読んだかたが、NTRかどうか絶妙な作品だというのもわかる。

 でも、先生が『カラミざかり』をNTRと書いてないのは、今作がNTRかどうか絶妙な作品だからではないでしょうというお話でした}