「日記;2021/05/04~05/10」の見出し画像につかった、VWWのモンハン実況プレイコラボ配信を題材にした絵です。(この記事トップ絵は、マイ「ここすき」部分の切り抜きです)
以下、所感やイラスト経過記録など。
描いた理由
今年は最低12枚は絵を描くぞ! と思うも何も描かないままそろそろ半年が経とうとしていたので、「落書きだけでも増やしていかなきゃ……」とペンタブを手に取ったら、なりゆきで清書することになりました。
『ゴジラS.P』にハマってるので、大型モンスターを描きたいという欲がでました。
狙い
作業目標
- 月明りっぽい冬の夜を描くぞ。
- アクションらしいアクションを描きたい。
どうしてもヒキの構図/落ち着いた絵を描きがちなので。
- でかいモンスターをきちんとでかく描きたい。
どハマり中の『ゴジラS.P』って6話くらいまでにでてくる怪獣はだいたい、初代キングコングより小さいかその程度くらいのサイズなのですが、とにかく巨大に見える。
たぶんそれは手前にいる人やトラックよりも奥にいる怪獣がしっかり大きく描かれているからなのですが、この感覚を見習いたいなぁと思いました。
画面右下前景の、武器(ランス)を研ぐ名取はどうしても怪獣よりおおきくなってしまう(「しまう」というか「したい」というか。動きをだしたいので。)のですが、画面に占める割合としては怪獣のほうが縦も横も大きくなるようなレイアウトにしました。
描いてみての感想
作業時間は13時間くらいと、かなりテキパキできました。
冬の夜を描くという点においては、どうだろう……。
チャット欄を採り入れられたことで、配信らしさ・実況プレイらしさが出せた気がします。
操虫棍でドヤドヤ舞う月ノ美兎委員長にはなつかしのツイッター初期の絵日記フェイスをしてもらい、研ぎ中のしゃがんだ姿勢ならこの構図でも大きく人を写せるだろうということで名取さなには研ぎに出てもらいました。{配信中でも「研げ研げ」言われておったし(笑)}
ハンターランクが文字通りケタ違いに高い周防パトラさんはクールに砲術をキメてもらい、リゼ・ヘルエスタ皇女にもまじめに太刀をふるってもらいます。
前回の麻雀イラストは俯瞰、今回のイラストは画面内に消失点がある一点透視的構図なのですが、「手、手グセ……!?」と見直してビックリしてしまいました。
前回の雀卓をかこむ北南のひとびとを結んだラインと今回の大型モンスターの正中線とがだいたい同じ角度で、居場所も画面中央上とだいたい同じで。
そして、前回の雀卓や畳のキャンバスに対して傾けた角度と、今回の名取のランス~砲火するパトラ/名取の頭~空中で舞う委員長のはなった攻撃のオレンジのエフェクトが描くラインと、名取の上半身/パトラの銃器~ヨツミワドウに照り返されたオレンジの光・画面左端の木がえがくフレーム・イン・フレーム的なものの角度とが、やっぱりだいたい同じなのでした。
つぎにアクションを描くときはもっと見切れた構図にしてみたいな。そうするとキャライラストであることとのバランスをどう取るかという新たな悩みどころが出てきそうですが。
作業工程・経過記録
(05/08 11:48更新時)1~2時間
落書き/これで完成のつもりで投稿しました。
右下の名取さなさんは見返すとなぜこれでイケると思ったのか。
(もしかすると色塗るなら個体認識はそれなりにできていくだろうから、案外これでもいけたかもしれない。
ただし塗っても名取のことをほぼ知らないひとにはよくワカラン記号の集積のままで、「これは名取を描いた絵だ」と結び付けられないだろうから、キャラデザレベルで似せられたほうが良いのは良いんでしょうね)
1⇒2稿目のちがいは、ぼく自身のキャラ似せスキルが向上したわけではなく、ぼくなりに「かわいいキャラ」の絵柄がちょうど名取にしっくりきたという感じなんでしょうね。(名取さんをよく見てるかたがたからすると、ぼく基準でよく似せられたこの絵も「いや似てないけど……?」てなるんじゃないかしらん)
キャラ似せ道はながくけわしい。
操虫棍でドヤドヤ舞う月ノ美兎委員長にはなつかしのツイッター初期の絵日記フェイスをしてもらい、研ぎ中のしゃがんだ姿勢ならこの構図でも大きく人を写せるだろうということで名取さなには研ぎに出てもらいました。{配信中でも「研げ研げ」言われておったし(笑)}
ハンターランクが文字通りケタ違いに高い周防パトラさんはクールに砲術をキメてもらい、リゼ・ヘルエスタ皇女にもまじめに太刀をふるってもらいます。
落書き段階では委員長リスナーなので委員長のモンハン絵を描くつもりでペンタブを取ったのですが、色塗りし始めたら最後までほったらかしになりました。色塗り全部おわらせるぞー!
(05/08 17:47更新時)4時間くらい。
名取について、しゃがんでいることや研ぎ中であるということが分からないのと、かわいく描けたけどキャラデザに全然ならってないから誰だか分からないと思った(※)ので描き直しました。
(※「思った」と書いたけど、描いた本人は名取だと思いながら描いたので、その当時はそこまで似てないと感じてませんでした。こわいですね)
名取さな本人の頭身を測り、顔のなかの目やら各部位の位置とサイズ(比率)を測り……と、やることとしては製図ですね。主観のくるってる人間が、ひとさまのお眼鏡にかなうだろうくらい似せるためには、ひとつひとつ丁寧にみていくしかない……。
手グセである「首伸び」現象もここで修正。
ポーズについて、最初のイラストでは研ぎ終わりの「ピカーン!!」ってしている状態でいきましたが、この2稿目では「シャリッ……シャリッ……」と研磨の火花を散らせている最中にしました。
上からの光源として月明り的なハイライトは初稿でも入れていましたが、2稿目ではさらに下からの光として顔や髪、鎧などに火花の照り返しを入れました。立体感や色彩的にメリハリを出せた気がします。
(05/08 23:47)6時間くらい。
前稿で名取を描き直したら他メンがさびしくなったので、周防ぱてょらを書きかえました。
名取の周囲に浮かせたチャット欄表示は、パースペクティブがよくわからん自然物だらけの空間へ物差しを提示する要素として案外よい気がしますね(ちゃんと書ければ)(書けないからもっとヨクワカランことになる)
この辺から、「前景中景の2キャラくらい綺麗にほかのところも仕上げておくべきではないか……」という気持ちになってきます。
(05/09 10:16)7時間15分くらい。
見えない作業が多いですね。
レイヤを前景後景キャラ別に分けました。
見えるところでは名取の色を塗りました。
素の色塗りをしたレイヤー(最下層4段目)とハイライト(最上段1段目)のあいだに、夜闇の影ってかんじのレイヤーを乗算61%で(2段目)、そして冬・夜の空気っぽい感じの灰色のレイヤー(3段目)を、カラー比較(明)45%で乗せたらなんか良い感じになったのでこれで行きます。
「カラー比較(明)」は、下のレイヤーと比べて明るい色が描かれているほうを採用するよというやつです。暗いところはくすんでほしいし、明るいところはそのままの色味であってほしいみたいな意図で入れました。
だからほんとうは2段目3段目のレイヤーは逆の方がよかった気がしますが、まぁなんかカッコよくなったので良しとします。とにかく肌の色が青く暗くなりすぎなければナンデモヨシ!って感じです。
寒いからタイツ的なものを着ている/手袋もしている想定でしたが、パーツが何だか分からなくなりそう。一旦素肌で塗ります。(けっきょく素肌で通すことにしました。寒そう……)
画面左に木もかきました。背景で青くなっている木と同型のものを一度描いてみて、「もっとバリエーション出したいな」と描き直したのがこれです。
キャラも背景美術的な部分もカラーで塗ってしまったことで、「さすがにこれは全部フルカラーで色を塗っていったほうがよいのではないか……」という気持ちになります。
(05/09 17:55)。8時間くらい。
周防ぱてょらさんを塗りました。三面図が見つからなかったので、背面は類似した衣装を探しました。かわいくはかけているので、余力があれば横顔もきちんとキャラデザに寄せていったほうがいいかな。
スカートを修正しました。さいしょは「"()"の集合」(=折れ目がいちばん凹んでいて、そのあいだは凸る方向にアーチをえがいている)だと思っていたんですが、「よく見たら逆に凸なのか?(折れ目が凸の頂点で、そのあいだは凹む方向に円弧をえがいている?)」と描き直し、もういちどデザインを見たら「やっぱり"()"の集合だ」と戻しました。
あと、名取もレイヤを弄ってコントラストを強くしています。(「明るさ-25・コントラスト+16」の色調補正レイヤーをつけています)
一様に変換しているわけではなく、チャット欄は明度を上げるかたちで/名取じしんは影をつよくし、彩度もあげるかたちで……とそれぞれ別の処理をしています。
一括でやれない関係で、見た目よい感じになった色調補正レイヤを各レイヤへ合体させていくみたいな面倒な手段をとりました。いつまでもこんなめんどうくさい方法をやってられないので、そのうち良い方法をしらべなきゃならん。
(05/09 18:32)8時間30分くらい。
ぱてょらの顔を本人に寄せました。
手前の小さい段差を書きました。
そして大型モンスター・ヨツミワドウを塗っていきます。
モンスターの体格をオリジナルに寄せて書いたところ、テンション張っていた首の下がたるむことになってしまい、下書き時のほうが頭を上げてのけぞらせている感があったかたちに……。
マズルフラッシュが地面に反射した様子も書きました。
クリスタの「リアル鉛筆」のザラザラ感がなかなか良いかんじ。ただまぁ、ほかとの兼ね合いで悪目立ちするようならちょっと再考する必要があるかも。
(05/10 00:49)10時間20分くらい。
太刀をふるうリゼ・ヘルエスタ皇女を描きました。
右の崖は木をもっとでかくしたほうがよさそう。
崖を暗めに色塗りをしたことで、白いチャット欄の不定形ぶりが如実になったのでここも修正したほうがよい。
(05/10 22:09)13時間くらい。
18:00~18:50に茂みをふたつ描きました。名取の研ぎ火花を茂みにまで反映させるかちょっと悩みましたが(枝が枝ではなく、メタリックな別のなにかに見えてしまわないか? という危惧)、やっておいたほうが空間のつながりが良くなるのでやりました。
夜っぽい色調へいじくりました。映像技法のほうの「アメリカの夜」をググったりしました。
(「明るさ-44・コントラスト+24」の色調補正レイヤーをハイライト以外のレイヤーにかぶせます。名取は以前かぶせた色調補正レイヤーもそのまま重ねています)
名取&名取チャット欄の色あいをいじくったときと同様にめんどくさい処理をしていくことになり、「フラグ回収……!」となりました。
そちらに時間を取られてアレでしたが、暗色がつぶれて名取の眼が異様に大きく見えてしまっているかもしれない。白目部分を強調するようなライン取りをしたほうがいいかもしれません(アップしてからちょっとだけサイレント修正したけれど、まだまだ足りていないように思う)。
20:20~22:09で画面右の山とか、木とか、中景の雪の塊とか、空の委員長とかを描きました。右の山は青みを入れて"遠そう感"をだしました。
委員長は色自体は全体のイラストの白などから拾ってますが、たいして「アメリカの夜」させてないです。位置的にも存在的にもべつの感じを出したかった。
委員長の足回りは下書きのほうが躍動感があった気がします。しょうじき清書の段階でじぶんの下書きを見直したとき、「なにがなんだかワカラン……どこまでが足でどこまでが体なんだ……?」とあまりの雑さに混乱したのでニュアンスを全く拾えませんでした(笑)(わらっている場合ではない)
モンスターと委員長とで得られた発見は、ぼくは下書きをもとのモデルを気にせずふんわりした認識で大雑把に書いたり、あるいはごちゃごちゃ線を整理せずに雑に書きすぎたりする(=迷い線をひきまくったりする)ことで、下書きで「ヨシ!」と思った点が清書で残せない・拾えないという事態を自ら招いてしまっているということでした。
いろいろ描いてみることは頭をはたらかせるうえで多分だいじなのですが、その場で「これだ!」と思ったものを後の清書のために整理しておく、下書き以上清書未満の中間段階を描いておくとよいのかなぁと思いました。
もちろん記憶が明晰な段階で清書へうつれるのなら手間と時間がかさむだけですが。