先週の日記記事の見出し画像につかった、月ノ美兎委員長&樋口楓さん&283プロのかたがおこなった『シャニマス案件』配信における「水もらってんぞ水もらってんぞw」のシーンです。(この記事トップ絵は、マイ「ここすき」部分の切り抜きです)
以下、所感やイラスト経過記録など。
(そうさ俺は『METHODS』の絵じゃなくて押井氏の文章に感銘を受けて、絵のほうはぜんぜん描かないタイプのオタク……!)
描いた理由
液晶タブレットWacomOne13を買いまして、「これからの日記は、1週に1枚、見出し画像をつくっていきたいな!」と意気込みまして、ひさびさお絵描きしました。
あまりにも時間がかかったので、見出し画像としてのイラスト描きは(つづけるつもりだけど、出しかたを)再考したい。
狙い
作業目標
- 完成させる。
ことがとにもかくにも第一目標です。それを達成するために……
☑ネタ元を参考に、想像力は最小限で済むものにする。
☑構図は凝らない。(高望みをして破綻しない)
☑元イラストレーターさんのデザインへは無理に寄せない(似せられるほどの画力がないことを自覚し、不必要なほど長時間の足踏みをしないようにする)*1
……あたりの目標を立てました。
(手抜きなんですが、手抜きをチェックリなミッションとして立てるのはナカナカ良い発想な気がします。
なんら達成してないのに達成感が得られる。永久機関を発明してしまったかもしれません……)
描きながら定まった創作上の狙い①
- 同色相のものによってフレーム・イン・フレームをつくってみたい。
283プロダクション窓の「283」の貼り文字や、棚上のランドセル、卓上の花など……背景には黄色いものが多くあります。なので、黄色いモチーフをつないだ枠内に主役4人を収めたら、良い感じにまとまるのではないかという考えです。
原典『シャニマス』フェスでも他Pと同じ属性のアピールをすることで発生するリンクアピールが決まると嬉しい。その感覚です(?)
- 窓の映り込みにだけP頭人間を描き、「配信」感を出したい。
『アイマス』で黄色といえばP頭人間。窓の映り込みにあの人物を入れたら、画面越しにリスナーがいる、「配信」感が出るのではないか。という考えです。
カメラマンも書きたいし、鏡文字になった配信画面に付された字幕などを書いてみても面白そうですが、ゴチャゴチャするかもしれない。ただ、Pも黄色い頭で、ちょっと上のフレーム・イン・フレームが(ただでさえグチャッとしてるのに余計)ぐちゃっとしちゃうんよな……。
『江戸の凹凸』展(リンク先、自blog感想)を見て反省した、じぶんの渋谷でのスケッチ。
ここで描いた窓と映り込みの関係を、きちんと意味あるかたちで演出してみたい……という雪辱戦でもあります。
描きながら定まった創作上の狙い②
しかし、さらに描き進めていくと、これがどうにもノッペリしてしまう。
また、黄色いフレームインフレームにしても特に機能してない(枠として認識できないくらいゴチャゴチャ配置されているし。またキャラの色がそもそも強くて黄色の印象がよわいので)ということも分かってきました。
室内の白色灯を想定して描いていったのですが、お絵描き経験のとぼしさから強い色が出せませんでした。ということでライティングを大幅変更。
結果的に……
- 明暗が画面水平方向に縞模様をつくるなかで、キャラは画面垂直方向に立っている(水平方向の線と垂直の線がまじわる部分に顔を置く)
前半の想定とはちがうけれど、それはそれでキャラを目立たせられる構図になりました(笑)
また、全体的に黄色系統の背景となった結果、キャラが有する別色相が目立つようになってもいます。
もともと黄色だった小物は、だいたい明るい場所に置くかたちになったので、それはそれで目立つかなぁという感じがします。なので……
- 同色(黄色)のモノを繋げた先に、鏡像の同色物(P頭)がいる(のが目立つ)ようにする。
……ことにしました。意識的にいじったのはランドセル(おなじランドセルでも影部を濃くして背景へ溶け込むようにすることで、画面左下の花とP頭をつなげる直線上だけにランドセルの黄色いハイライト部分がくるようにしました)と委員長のカーディガンの色味くらいですが、結果的に、画面横(「283」の張り文字~ランドセル~P)、画面縦(くまぬいぐるみの目~ソファに差した窓採光のハイライト~観葉植物の葉~P)、対角線(卓上の花~委員長カーディガン~でろの指のハイライト~ランドセル~P)、それぞれを線で結ぶとどれもにPに辿りつくという、なかなか締まった配置になってくれたような。
描いてみての感想
- 人のことも各種布地のことも縫製のこともシワのことも影の落ちかたのこともなにもわからないことが分かりました。
- 背景のこともライティングのこともなんもわからないことが分かりました。
- 液晶タブレットは無限に描けるけど、描き手の能力は有限なので、板タブ時代よりもじぶんの至らなさがストレートに分かる(絵がダメなのを道具のせいにできない)ということはあるかもしれない。
- 色・影付けは(塗り慣れてない人にありがちな通り)やっぱり明暗が薄くなったり、色合いは元よりも下品になりがち。今回はキャラも背景も、手本となる元の(それもイラストの)情報があったにもかかわらずそうなってしまった。(けっこう深刻なのでは?)
- ガンプラのフチ入れ作業的に影とハイライトを入れるのは大事。ノッペリ感がだいぶ減る。(現代のモノヅクリで面取り角取りR加工がなされてないものはそうそうない)
- ガラスに映り込む半透明の人は取り扱いがむずかしい。(溝口力丸氏みたいになる)
最近アイコンをこの2枚で交互に変えていまして、繰り返すことで見えない時もそこにいるようなイメージを焼き付けられるのでは、都心から眺める富士山のように……という意味が何一つない遊びを試していたんですが、どちらかといえば存在しているのに"無"に近づいていく感覚を得られています pic.twitter.com/EZAYBxgDfq
— 溝口力丸 (@marumizog) 2020年7月20日
作業工程・経過記録
(10/27更新時の進捗)0~4時間くらい。
ほぼ線画だけなのに、ここまで描くのになんだかんだ3、4時間くらいかかってしまった(量をこなしてないから手がいっこうに速くならない~~)。
首が長くなる傾向があることは分かっていましたし、服の造形や服のシワについてなんもわかってないこともまた分かっていたんですが、手については「ぼくこんな何も分かってなかったんだっけ……?」と自分の才能がおそろしくなってしまいました。色塗り終わったら今週の日記をアップします。
肝心の日記が添え物であるイラスト未完成のために投稿できない悪循環が、はやくも試み初回から生まれてしまった……。オソロシ……。
(10/28 13:00更新時の進捗)計5、6時間くらい?
やっぱり背景ふくめないとシャニ感がでないぞということで、プラス2時間くらい描いて下書き終了。下書きで1/4日。色塗ったらどのくらいかかるんだ……?
シャニマスゲームのコラボフェスは、チェインアピール決まると嬉しい。イラストにおいても、この考えは活かせるはずです(?)
小物は鼎談時+かえみと朝コミュ時(ただしりんみとの間に救急箱は窓枠棚枠による"二人の繋がってる感"がそこなわれるのでオミット)。色をぬれば、窓に貼られた283テープ~背景棚上の黄色いランドセル~前景机の黄色い花~前景ソファのぬいぐるみの黄色い目という、黄色がつくりだすフレームインフレームとなって枠内のキャラ4人をより強調してくれるんではないかという算段です。
(10/28 18:50更新時の進捗)計7時間くらい?
浅倉の色を塗り、凛世へ。
髪がぜんぜんキマらないし透明感がでないので早くも「これ塗らんほうがよくない?」となるも、服がイイ感じにキマって気を持ち直す。
顔に影を落としたりすると一気に90年代感出る気がしますな。 できれば影落としたい派ですが、ダサくならずに影つけできないのでオミット。
(10/28 22:21更新時の進捗)計8.5時間
凛世を塗り、委員長の顔(に手間取る)。
全然塗りが進まない……。委員長の顔は下書き時はかわいく思えたんですが、色塗ったら思いのほかかわいくなくて、いじくってるうちに時間が浪費していきました。かわいさに気をとられて、目線泳いでる感がなくなってしまった……。
ガツガツ塗れた凛世も、見返すとこれ色合いが濃すぎるかもしれない。キッズアニメ的な色合いになっていやしないか?
(10/31 1:30更新時の進捗)計11時間
委員長を塗りつつ、下書き背景を調整。
ソファのパースを整えた結果、そのうしろの棚のゆがみにも気づいたので、そちらももう一回修正したほうがよいなぁとなりました。
委員長の塗りにめちゃくちゃ時間がかかってるぅ。汗の描き方がどうにもむずかしい。
色合いはどうしようか。アニメすぎると思ったけど、逆にショッキングピンクリボンの委員長がおるから、このくらいのほうが良いのかもしれない。
ぬわぁぁん背景のパースをある程度修正した結果を浅倉氏に反映させ忘れちゃったよ。でろーんより高身長になってしまった。浅倉さん自身の座ってる高さが高い気がするので、足としていた部分を削れば帳尻合いそう。(⇒そもそも声優さん+vtuberさんベースで身長そろえたんだった。このままでも良いかも)
(10/31 12:51更新時の進捗)計13.5時間
でろーんは中々好きな感じに収まってくれた。
1キャラを描く(色塗りまで済ませる)のに3時間くらいというの印象。こんな描くのおそかったっけ……。遅かったんだな……。
(10/31 21:16更新時の進捗)計15.5時間
ソファと前景の机を色塗り。
ソファ薄くない? 霧の中での収録だったのか? ほかも塗ったら案外よい塩梅におちつくんだろうか……?
(10/31 22:40更新時の進捗)計16.5時間
「283」が気持ちい感じにきれいな色になったのでもう完成でもいい気さえしてきた。シャフトからセンスを抜いたみたいな背景だ。
キャラと、彼女らが座っているソファとの繋がりを出したくて、ハイライトをいじってソファの影を濃くする。
(11/1 0:25更新時の進捗)計18時間
窓枠ののっぺり感がうすれてきた。ハイライト+影のフチ取りはすべきだな……。ガンプラ作ってる気分だ。
窓外の木については、
①緑+②a[コピペし下半分をグラデーション消して、残した部分を青く色調をいじったもの]+②b[上半分をグラデーション消して、残した部分を白く色調をいじったもの]
を透明度を適当にいじって置きました。
(11/1 3:15更新時)計21時間
完成した~! と思ったけど、浅倉のズボン(にしたけど演者さんのは実際にはスカート)を完璧に塗り忘れ、でろの制服のピンを書き忘れ。凛世のテール髪とリボンを一部塗り忘れ、でろ左襟ぬりこぼし、ソファのカドの境界を塗り忘れ、背景が透けて見える事態になっている。でろ左襟や委員長の右ほほに、なんかの表紙に誤クリックしてしまったのか、黒ポツがある。これも消す。
救急箱の下端、名札の名前はパースからズレてる(凛世)からもう一度やり直す。浅倉の名札も4文字間隔で書き直すべきだろう。
色の薄さがどうしても気になり、色調補正をしました。
じぶん基準では「まぁアリっちゃアリでは」と思えていたんですが、オリジナルのシャニマス背景を見たらもっと色味が濃かったので変更。
また、インターネットに顔を出し神絵師のイラストを見たら「おれの絵はペラッペラのカスじゃ……!」となったのでライティングについてもっとどうにかしたい。
光源について、漠然と正面上方から照らしている風にしてきたけど。正面上方から照らす人工灯の前景と、背後に当たる窓からの陽光と光源を二つ設定すればよいのではないかと思えてきました。窓の光を肩くらいまで伸ばせば、キャラと背景とに空間的なつながりも出そう。
秋分の太陽高度が55度くらいだから、ありそうなライティングの範囲に収まりそう。
思い切って、配信時間どおり夕方に変えるのもアリっちゃアリ。
(11/3 0:17更新時)計24時間
室内の白色灯想定から、ライティングを窓からの外光(自然光)想定に変更。影部分として、"明暗"合成レイヤへ黒に近い茶色を塗り塗りします。
室内光と外光の両面も考えましたが{最終的な方向性でも、一応は2種の両面ある感じになっている。(ぜんぶキャラの塗りをやり直すのが面倒くさかったというのもある)}、描き手であるじぶんの技術力が乏しくてうまくいきませんでした。(また「なんもワカラン……」となってしまった)
窓枠とランドセルのそれぞれの影が重ならない位置に調整。
とちゅう考えていたフレーム・イン・フレームでキャラを目立たせずともキャラがめだつようになったので、黄色系統のものをつないだ先に黄色いP頭の映り込みがぼんやりいる形にしました。
観葉植物のハイライトはかなりうまく行った気がします。ガツンと真っ白を置くという、じぶんにしては大胆なことができました。
(11/3 22:11更新時) 計27時間くらい?
影とかハイライトとか付け忘れたところを微修正したのと、室内光らしさが出せないかとか、キャラ部分のベタ塗りセルルックをもっと背景画をえがいたときのような複数階調ルックにできないかとか、試行錯誤をもう一度した(けれどヤッパリうまく行かず消した)ので、そのくらい時間がかかりました。
でろーんの服のシワを修正。(当初は、後ろの方にやった左手側にテンションがかかっている想定でしたが、委員長側=右に身体をひねってるほうが強いだろうということで)
でろーんのゆびの向こうの本棚の塗りミスに気付いたので修正。視線があつまるところの塗りミスは気づかれやすいだろうから直さざるを得ない……。
本棚にばかり気をとられ、でろーんが訂正前の画像だと気づいてなかったので修正。
本棚が一部、影色の乗算レイヤをかけわすれたので掛けた。また、でろーんの目を書き換え。
*1:ただしこれは、下書き段階こそ悩まなかったけど、結局、のちの色塗り作業時に大幅な足踏みをすることになります。似てないまでなら良いけど、似てないうえにかわいくないとなるとさすがに我慢できなくなりますね……。