すやすや眠るみたくすらすら書けたら

だらだらなのが悲しい現実。(更新目標;毎月曜)

日記;2020/03/03~03/09

 日記です。3900字くらい。

 昨日の感想記事でもふれましたが、伴名練氏の短編小説『なめらかな世界と、その敵』が無料公開です。面白いのでぜひクリックしてみてください。

 

 ※言及したトピックについてネタバレした文章がつづきます。ご注意ください※

 

0303(火)

  なにをしていたか覚えていない。

 

0304(水)

 ■読みもの■

  リシャット・ムラギルディン著『ロシア建築案内』読書メモ

 それは何ですか;ロシアの建築を紹介した本です。

 読んでみた感想;建築はモスクワやサンクトペテルブルグや黄金の環、ヴォルガ川流域など地方別にソートされており(さらに各地方の地図もあり、紹介した建築がそれぞれどこにあるのか一望できもする)、年表もあって、横糸縦糸が明解で読みやすいし、読み手がさまざまな目的で情報をひっぱってきやすい良編集で、再読以降がはかどりそう。

 赤の広場p.46や全ロシア博覧センター(旧国民経済達成博覧会)p.114やエルミタージュ美術館p.143など有名建築は4ページくらいにわたって特集され、敷地内の像についてだとかまで紹介してくれます。(モスクワ・クレムリンなら6ページとかp.38~p.43)

 1ページで数軒ぐらい一気に紹介するような建築についても、画像量文量こそスター建築に劣りますが、実物写真だけでなく建築図面も一緒に掲載されたりしていて、「泣く泣く割愛しました」というような熱意がかんじられます。

 目玉建築ではないけれど、1ページで数軒一挙紹介するほどではない、中堅どころの建築の記事も面白い。

 たとえば、モスセリプロム(モスクワ農業産業庁)p.63の、建物自体が立体版ロシア・アヴァンギャルド広告……といったポップな壁面塗装が印象的なモスセリプロム。これも、ただ実景を写すだけでなく、壁面塗装の文章がどんな文言で誰が書いたものか(=マヤコフスキーの文)だとか説明してくれたり、建物にとどまらず建物周辺の言説展開まで――当時のポスターを採録し、モスセリプロムという建築自体が絵の被写体として、パースのつよい左右対称的構図で(ロシア・アヴァンギャルドな感じで)デフォルメされたりしたことなども――『ロシア建築案内』は紹介してくれます。

 

 

0305(木)

 宿直日。

 ■書きもの■

  某短編集の感想

 出典元を明記したら文字数がかさみ、そろそろ本文+余談あわせて10万字が見えてきてしまいました。が、まだまだ書き終わりません……。

 文字ばっかりでブラウザバックポイントが高いので、挿絵をはさみたいですが、そんなことしてたら3月どころか(また)年をまたいでしまいそう……。ペンタブも引っ越しで行方不明になったままですしね。

 ここのところ誤操作がおおく、下書きを公開したりなんだりを繰り返しています。ミスをしばらく放置していたところでそもそも無人の時間帯だったりするためにミスが露呈しないのが閑散地のよいところです。

 

 

0306(金)

 宿直明け日で宿直日。

 

0307(土)

 宿直明け日。昼にマ・マーのミートソースを食べる。いつものじゃないやつを食べたら肉肉しくておいしかった。久々に半熟ゆで卵を作ろうとした結果、ミスってかちこちになってしまった。

 ■見たもの■

   vtuber『【にじさんじ】新衣装お披露目ハイシン!【レヴィ・エリファ】』をリタタイ視聴しました。

www.youtube.com

 にじさんじ所属vtuberレヴィ・エリファさんの新衣装お披露目配信をリアタイ視聴しました。魔物の父・人間の母(30歳)を両親に持つ6歳の亜人という設定の配信者さんです。ぼくにとっては、鈴鹿詩子おねえさんと腐女子談議に花をさかせたり、月ノ美兎委員長と『SIREN』羽生蛇村を回ったりしたかたという感じですね。

 戌亥とこさんなどとおなじく歌ウマvtuberのひとりで、お披露目された新衣装も片耳ヘッドフォンのライブ衣装的なデザイン。歌配信が映えるよい衣装。さっそくライブされてました。

 アバターをピョコピョコ動かさせて、「タンタン、タンタンタン!」とリスナーに手拍子コメントを促したり、間奏の「ラーラーラー」をうたわせたりと、双方向性のつよい配信で、歌っている最中にも画面を切り替えて顔のアップにしたりと、芸コマ。

 月ノ委員長はオーケストラ音源をぜんぶじぶんの声で再現したり、さいきんはウクレレ弾き語り配信をやられたりしてますが、一言に歌ってみた配信と言っても、配信者さんによってさまざま個性があって面白いなぁと思います。

 個人的に驚きニヨニヨしてしまったのは、ギルザレン三世様の名前が突如レヴィちゃんの口から出たことです。にじさんじの二期生である悠久の時を生きる高貴なるヴァンパイアvtuberとして活動されているギルザレン様は、界隈では"配信しない配信者"として有名ですが、それだけでなく、歌配信で一般リスナーと一緒に「88888(パチパチパチの意)」をしている姿がたびたび目撃される歌好きvtuberとしても良く知られています。

 レヴィちゃんの配信でもよく出没しているので、かれがいること自体はふしぎでもないんですけど、コメントを見たおぼえがない。「ぼくが見逃してしまっただけかな?」と思っていたら、なんと無言でスパムコメントの処理をしていたそうな。{モデレーターという資格を、配信者Aから授けられた第三者のアカウントBは、その配信者の配信において、配信を観ているリスナーCから打たれたコメントを削除したりなんだりできる。誰が何を編集したかはリスナーCやリスナーDにはわからない)

 この配信のまえの『にじさんじクイズ王決定戦』でもスパム処理をしていたそうで、ザレンさん……! とニヨニヨしてしまった。こういった同業配信者による縁の下の力持ちムーブは、まとめたら結構な量になりそうな気がします。

 

0308(日)

 昼にマ・マーのミートソースを食べる。

 ■見たもの■

  vtuber『【QuizKnock協力】にじさんじクイズ王決定戦 #にじクイズ王【にじさんじ】』観ました。

youtu.be

 vtuberグループにじさんじの面々による大型コラボ『にじさんじクイズ王』を録画で観ました。リアタイでは最後のほうの問題だけ観れたんだったと思う。めいじーちゃん計算問題あたり。

 ひさびさのトリガー名乗り口上がうれしかったですねぇ。卯月コウ(以下うづコウ)さんがとんでもない打率でよかったですね。すこや&早瀬さんの奮闘と、シェリンさんの蚊帳の外感もじつにおいしかった。

 ■読みもの■

  道上真有著『住宅貧乏都市モスクワ(ユーラシア・ブックレット)』読書メモ 

 それは何ですか;モスクワの集合住宅について、だいたい政権ごとに1軒ずつ住民に取材したうえで紹介した本です。

 読んでみた感想;スターリン時代の背高く幅広い住宅"スターリンカ"から、スターリンカの瀟洒を反省しての"フルシチョフカ"、70年代以降(ブレジネフ時代以降のもの/フルシチョフカの節制狭小を反省してスターリンカほどではないけど広くなり、新型モノリス工法によって保温性も上がった)、現代の学生が住むソ連時代に建てられたワンルーム・マンション、2000年代の家族用の新築マンション、そして郊外の菜園つき別荘ダーチャを紹介します。

 それぞれの住宅についての写真として、居間や寝室、台所や風呂トイレなども掲載されていて、視覚的にもなかなか分かりやすい本です。(間取りとかはない)

 

 当時は工賃もたかすぎて国費を圧迫していたしそのうえ戸数も不足していた{し、共産主義的思想の住宅面での反映がなされた結果として、複数の家族が台所やら水回りを共有したりするコムナルカ(共同住宅)性がつよかった}フルシチョフカが、市民への私有化が進んだ現在においては(一部屋を一家族が住み3家族がひとつの台所を共有する、などといった利用はせず、3部屋を3人家族がつかったり……と)広くて住みやすい住居として人気であるとか、古くなった部屋をTV局がリフォームしてくれる『劇的ビフォーアフター』的な番組が流行ってる(が、それも全部屋やってくれるんじゃなくて一部屋だけで、TV局もちでない家庭でも、お金の問題などから一部屋ずつリフォームしたりするからひとつの家庭でも新旧がちぐはぐな住居がすくなくない)とか、面白かったです。

 00年代以降の新築マンションについては、2000万円(30年ローン)で購入した3LDKに移ってみたら、内装は未完成の「スケルトン渡し」で、そこで暮らせるようになるまでさらに1年かかったという話がつらい。

 内装の未完成ぐあいは尋常でなく、シャワーも洗面台もまだないし、キッチンにはコンロも流し台がない、コンクリートの床があるだけだそうな。

 新築マンションのまえに暮らしていた住居は引き払ってしまったあとで、にっちもさっちも行かなくてかわいそう。

 

 

0309(月)

 ■書きもの■

  『なめ、敵』感想だけ先出しする

 伴名練氏の短編『なめらかな世界と、その敵』が無料公開されています。3月末までの期間限定とのことで、短編集ぜんたいの感想を書き終わるころには終わってしまう。ということで『なめ、敵』の感想だけさきにアップしました

 伴名氏の作品について、作品ごとに文体も劇中独自ガジェットもさまざま変わるということは言われていますが、じゃあ「その語りを選択したことでどんな記述の運動をうんでいるのか?」その面白味について書いたお話は、寡聞にして知りません。

 もちろんそんな味なんてなくて、ぼくが勝手に見出してるだけかもしれませんけど、ひとさまにも了解いただける読みかただろうと思いますし、その辺について書いた文章がいくらかあったってよいだろうと思いました。

 

 また、「あとがきにかえて」やオビ文やメジャーメディアの紹介と裏腹に、「伴名氏はSFを愛してるだろうけど、でもそんなさわやかだったり盲目的なものじゃないよなぁ」というふうに思っていた(し『シンギュラリティ・ソヴィエト』の周辺情報を調べていくにつれその印象は強まっていった)ので、それについて書いた文章がもう少しあったっていいだろうと思いました(……が、『なめ、敵』はべつにそこまで既存SF批判色のつよい作品ではないから、うまい導線づくりができてない……はやいとこ短編集全体の感想をアップしたいところです)

 ……ただまぁ。

 こっちについても、ぼくがそう考えている論拠みたいなものは、ある程度はしめせているんじゃないかなと思うんですが……感想本文でも言ったとおりラファティ氏は多作で、邦訳作だけで3桁あるわけですよね。

 伴名氏が名前をだしたラファティ作品縛りで「なめ、敵」との共通項を見出す、というところから極端なはみ出しはないハズ……なんですが、邦訳だけで3ケタ作ある多作のラファティ氏だから、伴名氏が挙げてない作品でも――さらに言ってしまえば、伴名氏の作品じゃなくても――ぼくが見出したような話はできそうな気がしてならない。

 ラファティに詳しい人からしたら、例外・否定する説なんていくらでもあるのに、ちょっと類似点が見えてしまったからって一直線にとびついてしまったヌーブの浅はかな与太話なのではないか? 心配です。

 

 いちおう、短編集ぜんたいのアップ目標として3月20日に設定し、それを目指して書いたり読んだりしてますが。うーん……。