そのうち日記記事へ組み込むので消す記事。(リツイート数、いいね数は9/14、19:00時点のもの)
0913(火)
■ネット徘徊■
宣伝しないことが宣伝に;ニンテンドーUKの生配信中止が生んだバズ
As a mark of respect during this period of national mourning, we will not livestream tomorrow’s Nintendo Direct. It will be published as a video-on-demand on our YouTube channel at 16:00 (UK time) tomorrow.
— Nintendo UK (@NintendoUK) 2022年9月12日
ゲームソフト・ハードメーカーである任天堂が、自社ハードの製品を直接コマーシャル・動画配信する「ニンテンドーダイレクト」。9月13日の回は、NintendoUKだけエリザベス女王崩御による「国喪の時期を尊重して」生配信を中止、公開を延期しました。
それにかんしてさまざま疑問や批判や皮肉(「UKでしなかろうが、おなじ英語圏のニンテンドーアメリカで観りゃいいわけだが……」やら「ちょっと遅らせるだけで/生でしないだけで動画公開はするんだ?」やら)がでたり、あるいはコラージュ揶揄がなされたり……
IT'S HAPPENING https://t.co/N3fyz7wiGq pic.twitter.com/uYLqpgmMw1
— sinclairism 🌓✨ (@lairofclair) 2022年9月12日
Thousands of users across social media platforms are falling for this meme.
— Hardik Vyas (@thehardikvyas) 2022年9月13日
Nintendo UK told @ReutersFacts the photo is either doctored or the person has tampered with their device to display this message pic.twitter.com/qJjbMqMYun
……はたまた他ゲームハードとの対立煽りの薪となったり……
PlayStation UK not delaying their stream in honour of the Queen SMH https://t.co/AMQiFJr4ZG
— Andy Robinson (@AndyPlaytonic) 2022年9月12日
……していたようで、これらにぶら下がったリプライ欄を見るのは精神衛生上非常にわるい。
今回の『ニンテンドーダイレクト』でアナウンスされた内容自体は、新作告知や新作続報が目白押しですばらしいものでした。
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、2023年5月12日に発売します。#ゼルダの伝説 #TearsoftheKingdom pic.twitter.com/Alrb3BM42u
— ゼルダの伝説 (@ZeldaOfficialJP) 2022年9月13日
The sequel to The Legend of Zelda: Breath of the Wild is The Legend of Zelda: Tears of the Kingdom!
— Nintendo of America (@NintendoAmerica) 2022年9月13日
The Legend of #Zelda: Tears of the Kingdom launches on #NintendoSwitch 5/12/23. #NintendoDirect pic.twitter.com/qkGnFYFXNs
とくにぼくがうれしかったのは、人気シリーズ《ゼルダの伝説》のなかでもとりわけ評判のよい『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』、その直接続編の正式タイトルと発売日が発表されたところ!
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の発表ツイートは、たとえば日本の任天堂株式会社アカウント(@Nintendo)のもので直接&引用合計6.76万リツイートの9.7万いいね、ゼルダの伝説公式アカウント(@ZeldaOfficialJP)のもので計6.4万リツイートの12.1万いいね。ニンテンドーオブアメリカ(@NintendoAmerica)のアナウンスで計7.6万リツイートの18.4万いいねがなされました。
これだけ話題となる情報を発信できなかったニンテンドーUK(ひいては任天堂)は、おおきな機会損失をしてしまったのではないか?
……というと、実はそうでもないのかもしれない、と思わせるツイートを見かけました。
WAIT NO WONDER NINTENDO DIDNT ANNOUNCE THE NEW ZELDA GAME IN THE UK
— eric pointcrow (@PointCrow) 2022年9月13日
ITS CALLED TEARS OF THE KINGDOM OH NO
「待って任天堂がUKで『ゼルダ』新作をアナウンスしなかったってそんなの当然じゃん。
『テ ィ ア ー ズ オ ブ ザ キ ン グ ダ ム(王国の涙/裂け目/分断)』だぞ無理」(私訳)
Oh my god. Is the “Tears of the Kingdom” subtitle for Zelda the reason Nintendo pulled the live direct from the UK? I’m yelling.
— Art from Friends at the Table (@atebbel) 2022年9月13日
「マジか。ゼルダの副題『ティアーズ オブ ザ キングダム』が任天堂がUKで生配信をひっこめた理由か? 聲でたわ」(私訳)
新作のサブタイトル名とニンテンドーUK生配信中止をからめた個人のツイートが、なんと計1.27万ツイート18.9万いいね等を獲得しているのです。いいね数だけ見たら、公式発表より多いぞ!?
しかも、最初にツイートを見たころは公式よりちょっと少ない"いいね数"だったんですけど、この文章をだいたい書き終えた頃には超え、文章を見直しているあいだに18:26では18.8万だったのが19:00では18.9万と、いまもなお数十分ごとに千単位で伸びてるっぽい。
さすがに要らぬ誤解を防ぐためとか「不謹慎である」とかの批判をおそれたためとかの真摯な中止だと思うのですが(まぁ、新作ゲームへ期待しただけで「うおおお王国の涙とか最高にクール! 興味そそられるわ!」とか「王国の裂け目が待ちきれないよ!」とか「王国の分断をはやく遊ばせて(プレイさせて)くれ!」とかになっちゃうんで居たたまれないですよね……)、その結果としてなんだか、現代の錬金術師として知られるかもリバー師が以前まとめてくれたような、現代SNSバズマーケティングのあらたな事例みたいになっているのが興味深いなぁとおもいました。
本日の朝刊。俺たちの金鳥がまたやってくれた! pic.twitter.com/Zk5aIfbwgd
— ボヘミアン (@hide_luxe) 2021年7月4日
「パパッと広告作ってくれ」のLINE通話画面を広告にするアイデアがウケてた(広告の製作フローをポンコツ戯画化する)のを参考にしてるように見えるhttps://t.co/VwdO7AOZuH
— ポロロッカかもリバー (@xcloche) 2022年6月9日
{この5日間で「新作のタイトル、センシティブだからやめましょう(留保なしに持ち上げないようにしましょう)」という考えに至れて会議ができて実行に移せる時点ですさまじくフットワークが軽いと思うけど、「まったく存在しないか?」ていうとそんなこともないだろうし、たぶん任天堂は実際そういう素早い企業だったんでしょう。
でも、
「英語圏だけで支社が複数あるから気になる人はそっちへ行ってもらえばいいし(なんなら同じ言語圏でパイを食い合うことなく集約できて、より一層にぎやかな数字が出せるかもわからんし)、そのままUKダイレクトするよりも、中止する告知だしたうえで新作タイトル発表するほうが伏線と伏線回収的な快感がうまれて、結果的に新作タイトルのインパクトがより強まって『ゼルダ』ファン以外の悪いオタクに届くからそうしましょう」
みたいな考えを出す異常者が役員にいて、それを「やろうやろう」とGOサインを出せる企業は、さすがにないだろうというか、存在したらこわいので、ほんとうにたまたま、怪我の功名(?)なんでしょうね……}