すやすや眠るみたくすらすら書けたら

だらだらなのが悲しい現実。(更新目標;毎月曜)

日記;2020/09/08~09/15

2007年のGDCにおいてファークライ2のクリエイティブ・ディレクターであるクリント・ホッキングは、ゲームのなかでおこなわれる冒険について語る席でこんなことを述べました。

「冒険家はみな別々の理由で探検しているように見える。彼らを駆り立てるものはそれぞれ異なるんだ。ある者は金が動機で、ある者は愛国心やナショナリズム、ある者はもっとピュアな欲望だ――だれも行ったことがないところへ行ってみたいという」

During his 2007 GDC talk on exploration in games, Far Cry 2 creative director Clint Hocking observed that “Explorers all seemed to explore for different reasons. They all have different drives. Some of them were motivated by money, some by patriotism or nationalism, some of them by more of a pure desire to go where people hadn’t been"

 バーチャルな環境におけるプレイヤーの冒険のモチベーションは、ゲームの構造(いったいどのくらいプレイヤーに自由が許されているでしょう?)と個人のプレイスタイル(プレイヤーは自然と探検する傾向にありますか?)との両方に応じて変化します。物語(ナラティブ)を進める新たなクエストを見つけたくて『スカイリム』オープンワールドを冒険するプレイヤーもいれば、錬金術材料やより良い装備品をさがしたくてそうするひともいるし、はたまた作品世界がウリにする名所をただ見たくってそうするひとだっています。

 In virtual environments, player motivations to explore are similarly varied, depending on both the structure of the game (how much freedom does it allow the player?) as well as individual play style (is the player naturally inclined to explore?). Some players explore the open­ended world of Skyrim in order to find new quests that will advance the narrative, some explore to find alchemical ingredients or better equipment, and still others explore just to see what sights the world has to offer.

 特殊なタイプの冒険に報酬を与えるゲームをつくりたい、それが『Outer Wilds』の主要な目的です。「好奇心駆動型の冒険」とでも言いましょうか。

 One of the major objectives of Outer Wilds is to create a game that rewards a specific type of exploration, which I’ll refer to as “curiosity­driven exploration”.

   USC Digital Library、Alex Beachum著『Outer Wilds: a game of curiosity-driven space exploration』page6{邦訳、太字強調は引用者による(英検3級)}

 日記です。2万字くらい。

 ※言及したトピックについてネタバレした文章がつづきます。ご注意ください※

 

0908(火)

 ■ネット徘徊■

  日本で犯罪し検挙されたひとの98%は日本人

wezz-y.com

 だが実際には、「外国人の犯罪率は高い」「外国人が増えて街の治安が悪くなった」という話はデマである。

 2019年3月に警察庁が出した資料「平成30年における組織犯罪の情勢」によると、平成30年間で刑法犯検挙人員が最も多かった2004年が8898人だったのに対し、2018年は5844人と緩やかながら減っている。また、刑法犯検挙人員に占める来日外国人の割合は平成30年間を通じて2%前後を推移しており、顕著に上がったというデータは見られない

 こうした数字が出ているにもかかわらず、前述したような外国人への差別意識はなくならない。だからこそ、SNSを通じてパクチー盗難被害を訴える際には「外国人」というレッテル貼りをすることに対して注意深くならなければならない。

   wezzy編集部『つるの剛士「外国人に畑のパクチー盗まれた」 そのつぶやきが、“差別”である理由』より(太字は引用者による)

 世界にはさまざまな出来事があり、そのなかでも犯罪などの事件は報道されやすい。

 事件にはさまざまな犯人がおり、日本における犯罪者は98%前後が日本人だ。

 しかし、犯人(容疑者)について日本国籍の〇〇さんという表現が全くなされない一方で、逆に「外国籍の〇〇さんが」などという文言はなされやすい。

 

 メディアはセンセーショナルな報道をしやすいが、そうじゃない大半の事実である「きょうはなにごともなく平和でした」ということは報じない……というようなことを書いてあるのって、ピンカー『暴力の人類史』でしたっけ?

 あるいは、スクにあなたは騙される』に載せられていた、911後に飛行機利用者が減ったかわりに自動車利用者がふえたことで生まれた交通事故死者数が911で死亡した旅客機乗客の6倍もあったと算定するゲルト・ギーゲレンツァー氏の研究。

 はたまた、チャブリス&シモンズ氏の覚の科学』に載せられていた、自閉症者を子どもにもった芸能人がはしかワクチン拒否をメディアで訴えたところ、その時期のはしか発症率が例年の同時期の2倍になったお話……などなどを思い出した一日でした。

 

 

0909(水)

 ■ネット徘徊■

  『Deep Love』から幻視される渋谷の深淵

「死者が出てもおかしくない行進だった!」若い女性は笑い、旗を顔のまえに押し出した。「旗で叩かれたんだ!」何千と上下する布や板紙の強大なスプロール。放射線技師協会は、イラン労働者共産党のプラカードの近くでよろめき歩いた。巨大なピンクの三角形を掲げたウガンダ人の若者アビーが言う、「ぼくたちは世界中のゲイの難民を援助している、特にウガンダ、ナイジェリア、カメルーンセネガル」 アビーは労働者の支援をしている。すべてつながっているんだと彼は説明する。社会的支出の削減も、授業料の上昇も、山羊の贖罪(スケープゴーティング)だ。

‘The perils of marching!’ a young woman laughs, pushing banners out of her face. ‘Lashed by flags!’ A thousands-strong sprawl of bobbing cloth and cardboard. The logo of the Society of Radiographers wobbles near placards of the Worker-Communist Party of Iran. Holding up a huge pink triangle, a young Ugandan man Abbey says, ‘We are helping gay asylum seekers from over the world, especially Uganda, Nigeria, Cameroon, Senegal.’ He’s there to support the workers. It’s all linked, he explains. Cuts to social spending, soaring tuition fees, scapegoating.

 

別の動物が上から見ている、あの獅子のような、しかしこっちは楽しそうだ。サバスは混凝紙(パピエ・マシェ)の異様な犬頭を波打たせている。「これは暴動犬だ、」彼はつづける、「それか暴動犬群で、向こうではもう一頭以上いるからだ」

Another animal watches from above, like the lion, but this one with relish. Sabbas waves an extraordinary papier-mâché dog head. ‘It’s the riot dog,’ he says. ‘Or the riot dogs, because there’s more than one riot dog over there.’

 

アテネの動物反乱のロンドン版オマージュ。ロウカニコス、カネロスそしてルーク。だれも質素なんて望んでいないなか行われた緊縮政策へ抗うデモに毎度いて、催涙ガスにも平然としていたイヌ科の存在。サバスは事もなげに、その犬のスローガンを翻訳して見せた。支配者への差し止め命令だ:「てめえで自分の喉を切れ」

London homage to Athenian animal rebellion. Loukanikos, Kanellos and Louk. Unfazed by tear gas, canine presences at every demonstration against the austerity demanded by those who do not need to be austere. Matter-of-factly, Sabbas translates the dog’s slogan, its injunction to rulers: ‘“Cut your own throat”.’

   rejectamentalist manifesto掲載、チャイナ・ミエヴィル著『London's Overthrow』3より

 先々週の日記でケータイ小説のことを話題にしたけれど、ほぼほぼケータイ小説読んだことありません。

 某氏がケータイ小説の読書会に参加されたということを知り、blog内検索して知ったこと。

 ぼくが若いころ、『Deep Love』という小説がとても流行りました。なんでも、渋谷で援助交際をするアユという女の子の物語だという。

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 モノクロに近い配色で、目ぢからの強い瞳にあふれんばかりの涙をためたひとをアップにした表紙が印象的な本でした。オビが巻かれて小鼻の隠れた本が平積みされたようすは、さながらゼーバルトアウステルリッツ』の冒頭でした。

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71o6n59csYL.jpg

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https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/31KCWF9B7HL._AC_.jpg https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/41GB7NTVX8L._AC_.jpg 多メディア展開もこんなかんじに、それを踏襲したパッケージ。

 この『DeepLove』、うえにも『アユの物語』『ホスト』と違うタイトルをならべたとおり、何作かシリーズ化されていて、その一作に『パオの物語』というものがあるそうなんです。

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 この本もまた、シリーズの表紙を踏襲していて……

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71xJ6jxhehL.jpg ちゃ、チャイナ・ミエヴィルの世界か……?

 涙目のアユ、ホスト、ちょっとカルト入ってる服*1を着た撫で肩の犬頭の獣人……そりゃあディープだよ。ディープすぎるよ!

 という空目をしたのでした。

 

 

0910(木)

 

 ■ネット徘徊■

  京都SFフェスティバル2020の企画がぞろぞろ出揃いつつあるっぽい

 京都SFフェスティバルというイベントがあります。

 おもに京都の宿にひとびとがぞろぞろとこぞり、いろいろな話題について夜通し語ったり居眠りしたり語ったりするイベントなんだとか。「おもに」と言ったとおり、開催場所・形式にはたしょうのゆらぎがあり、ことし2020年9月19日(土曜)に行われる『京都SFフェスティバル020』は、時勢を読んでリモート合宿となるもよう。(使用ソフトはZoomやDiscordとのこと。使い方のリンクもはられていて、ぼくのようなメカ音痴にもやさしい)

 「関東から出る金も時間もないぼくも、今回であれば参加できるやも……」と思い、開催予定の企画をちょろちょろながめてました。

(アナログの席ではないから、「ROM専で存在感ミュートしてても大丈夫なのでは!?」という楽観がある)

kyofes.kusfa.jp

 ータで見る世界SF、間近でしか見えない世界SF』は、商業誌からtwitternoteなどで、SFやさまざまな作品や動静についてお話しされている橋本輝幸さんが企画提供者の部屋です。

note.com

(アクセスし易いところでは、こちらの記事などを執筆された)

 春に書いた記事や、その後の日記で『SFマガジン』75年11月号の論考『女性とSF』を読んだりしたとおり、気になる話題(だし「わからんことだらけだわ……」となった話題)なので覗いてみたいところです。(べつにジェンダーにまつわる話じゃなくても全然よくて、この賞は選者がこうでこういう作品が評価される傾向にあるっぽい的なのとかでも)

 

 『作SFゲーム『Outer Wilds』について語る』は、宇宙冒険ゲーム『Outer Wilds』について語る部屋です。砂義出雲さん(第5回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞/『寄生彼女サナ』や『クロハルメイカーズ』など)&谷林守さん(第10回創元SF短編賞の日下三蔵賞受賞)が企画提供者。砂義さんは自blogに当該ゲームの記事をしるされてもいます。

sunagi.hatenadiary.jp

 また、原形は大学(院)の卒業制作だった(!)らしく、その当時の修士論文南カリフォルニア大学の公式サイトで読めます。ネタバレっぽいので注意!

 

 現実世界の宇宙探査スピリットをとらえるインタラクティブな体験、これが『Outer Wilds』の一番の目的です。

 The primary objective of Outer Wilds is to capture this spirit of real­world space exploration in an interactive experience.

PCゲームの古典『Elite』『FreeSpace2』など宇宙飛行をフィーチャーした多くのゲームとは異なり、『Outer Wilds』は軍事行動や貿易要素をとりあげません。だからといって『Lunar Flight』『Kerbal Space Program』のようなスペース・フライト・シミュレータ要素を主とした作品というわけでもありません。

Unlike many games that feature spaceflight, such as PC classics Elite and FreeSpace 2, Outer Wilds does not feature any combat or trading elements. Nor is it primarily a space flight simulator, such as Lunar Flight or Kerble Space Program.

   USC Digital Library、Alex Beachum著『Outer Wilds: a game of curiosity-driven space exploration』page5{邦訳、太字強調は引用者による(英検3級)}

2007年のGDCにおいてファークライ2のクリエイティブ・ディレクターであるクリント・ホッキングは、ゲームのなかでおこなわれる冒険について語る席でこんなことを述べました。

「冒険家はみな別々の理由で探検しているように見える。彼らを駆り立てるものはそれぞれ異なるんだ。ある者は金が動機で、ある者は愛国心やナショナリズム、ある者はもっとピュアな欲望だ――だれも行ったことがないところへ行ってみたいという」

During his 2007 GDC talk on exploration in games, Far Cry 2 creative director Clint Hocking observed that “Explorers all seemed to explore for different reasons. They all have different drives. Some of them were motivated by money, some by patriotism or nationalism, some of them by more of a pure desire to go where people hadn’t been"

 バーチャルな環境におけるプレイヤーの冒険のモチベーションは、ゲームの構造(いったいどのくらいプレイヤーに自由が許されているでしょう?)と個人のプレイスタイル(プレイヤーは自然と探検する傾向にありますか?)との両方に応じて変化します。物語(ナラティブ)を進める新たなクエストを見つけたくて『スカイリム』オープンワールドを冒険するプレイヤーもいれば、錬金術材料やより良い装備品をさがしたくてそうするひともいるし、はたまた作品世界がウリにする名所をただ見たくってそうするひとだっています。

 In virtual environments, player motivations to explore are similarly varied, depending on both the structure of the game (how much freedom does it allow the player?) as well as individual play style (is the player naturally inclined to explore?). Some players explore the open­ended world of Skyrim in order to find new quests that will advance the narrative, some explore to find alchemical ingredients or better equipment, and still others explore just to see what sights the world has to offer.

 『Outer Wilds』の主要な目的は、特殊なタイプの冒険に報酬を与えるゲームをつくることです。「好奇心駆動型の冒険」とわたしは名づけたい。

 One of the major objectives of Outer Wilds is to create a game that rewards a specific type of exploration, which I’ll refer to as “curiosity­driven exploration”.

   USC Digital Library、Alex Beachum著『Outer Wilds: a game of curiosity-driven space exploration』page6{邦訳、太字強調は引用者による(英検3級)}

『Outer Wilds』は、宇宙の謎へ答えるために未知を探検するゲームなのです。

Instead, Outer Wilds is a game about exploring the unknown in order to answer questions about the Universe

   USC Digital Library、Alex Beachum著『Outer Wilds: a game of curiosity-driven space exploration』page5{邦訳、太字強調は引用者による(英検3級)}

 

 ぼくはPS4で数時間やってみたところですが、すげえ楽しいです。

 メインストーリー的な部分はまったくわかってません。単純素朴に、世界を動き回ってるだけで楽しい。広いけど広すぎない宇宙と、個性豊かな各星の表情がすごい。探検してる感がたまりません。

 手探りで世界の輪郭をつかんでいく楽しみがあります。宇宙服での動き方についてチュートリアルをうけられる場に来たことではじめてこの世界に宇宙服があることを知ったり……世界を歩き/跳び/飛び回ることが世界を分かっていくことにつながる楽しみ。

 部屋への参加ネックは当日までにゲームクリアできるかどうか(あやしい)という点。10時間でクリアしたというかたも見かけましたが……。

 ググってみると、クリアまで10~15時間でいけたという方を複数みかけました。36時間で、51時間でクリアしたというかたも見かけたし、いや70時間プレイしても終わってないというひともいる。

 なんだかそそくさと駆け足でプレイするのももったいない気になる作品でもあり、むずかしいところ。

 (09/15追記)クリアした~!! ぼくのプレイ時間は30時間前後です。あまりにストレスためた部分については解決法をググってしまいました。(暗く狭いのイヤすぎるんよ~) おもわずググってしまった詰まりポイントは「まじかよ~」と思った解決でしたが、まったくアンフェアということはなくて、そこに執着せずほかの未探索ポイントをやっていればかなり明示的なヒントを得られる箇所でした。

 詰まりポイントはほかのエリアや星を進めたり先人を尋ねたりするとそちらでヒントが得られるものばかりなので、困ったら他を進めてみる切り替えもだいじです。

(場合によっては「これまで頼りにしてきたアレも、たしかにヒントはヒントで、あれでたどりつけるひともいただろう。けど、別所で聞いたコレとくらべればまだ迂遠だった。ほぼ正解にちかいアドバイスがこんなところで知れるとは!」というものさえある)

 

 詰まりポイントに何も考えないまま挑んで、どうしていいか分からず時間と試行回数だけをふやしていった虚無タイムでだいぶ長くなりましたが、そういうある種のガチャプレイでぐうぜん糸口がつかめた部分もあり、何とも言えぬ……。

 

 語の(幾何学的)構造を語る部屋』は、このblogの日記でもいくつかblog記事を取り上げさせてもらったかもリバー氏が企画提供者の部屋です。

 

 2020年度 SF映画・DVDを振り返る』も、ことし全く映画館にいけてない自分にとってうれしい指標がいただけそうで気になってる部屋です。

 

 

 ■ビデオゲーム

  PS4『Outer Wilds』最初~2時間くらいやってのプレイメモ

 それは何ですか;

 2019年に出た、PC/XboxONE/PS4ゲームです。

store.steampowered.com

store.playstation.com

 原形は大学(院)の卒業制作だった(!)らしく、その当時の修士論文('13)が南カリフォルニア大学の公式サイトで読めます。 

 そこから2年したのちアルファ版が完成・公開され('15)、この時点で大枠は完成。そこからさらにブラッシュアップしたのが、ぼくのプレイしたバージョン('19)みたいです。

 

 ネタバレ度合いを段階ごとに設けたレビューとしては『ねとらぼ』の文章書く彦さんの記事が、記事があるっぽい。

nlab.itmedia.co.jp

 上述したとおり9/19(土)、これについて趣味者があつまって焚火を囲む(囲みはしない)イベントがあるみたいで、気になったのでポチり申した。

 

 

 プレイしてる感想;

 PS4で数時間やってみたところですが、すげえ楽しいです。

 メインストーリー的な部分はまったくわかってません。単純素朴に、世界を動き回ってるだけで楽しい。広いけど広すぎない宇宙と、個性豊かな各星の表情がすごい。探検してる感がたまりません。まだ出発点の惑星とその月的な衛星、これらで話題に出た緑の惑星に訪れただけですが(3星めは本当に着陸して1,2分しか滞在してない)、すでにだいぶおなか一杯、「おおおおれはいま地球じゃないところを旅している!」というワクワクに満ちています。

 手探りで世界の輪郭をつかんでいく楽しみがあります。宇宙服での動き方についてチュートリアルをうけられる*2場に来たことではじめてこの世界に宇宙服があることを知ったり……世界を歩き/跳び/飛び回ることが世界を分かっていくことにつながる楽しみ。

 去年11月にス・ストランディング』(’19)をプレイした時にも同じような感想をのべましたが、ムービーパートが(現状)ない今作は、プレイ中の手探り感はある意味よりいっそう強い。

 

 こういう球体ステージ(星)といえばリオギャラクシー』('07)が思い浮かびますが……ぼくは、ひとさまのWiiで小一時間さわらせてもらっただけなんで、きちんと比較してどう、というお話がまったくできないんですよね……。switchでのリマスターをしっかりプレイするぞ!

 いつもどおりおぼろげな記憶で雑に言うと、星々の移動は、星図からのステージ選択、マリオで自由に動き回れる実景も、たしかに球体ステージ間を自由に動き回れるものの、星から星へのうごきはスター形の出入り口で移動路をあるていど制限されていたような記憶があります。

 つまり『マリギャラ』の星形ステージは、あくまでリニアジャンプアクションゲームのステージギミック、という印象。

 

 あとはPSVR/PCVRの欠片の物語、ひとかけら版』('18)。 

www.youtube.com

 小さな星が周回する大きな星を舞台にしたこちらの謎解きパズルゲームも、世界をながめていく楽しみがありました。

 あったものの……星自体におどろくというよりも、球体ガジェットのギミック感を楽しむ、という感じがどうしても出てしまいましたね。

 水を張ったり溢れさせたり、電気を通したり……という謎解きパズル部分は、この星だからできることというよりかは、自転車創業作品のこれまでの作品でも見られたようなギミックだという印象をどうしても持ってしまう。

 

 『Outer Wilds』は、遠くに見えていた星に自分で近づくだけで面白い・近づくことでハッキリ見えてきたランドマークや探査機だして撮影できた"何もない地平とはちがう部分"に降りて漁るだけで楽しい・なにか重要そうなものに自分で目星をつけていくだけで手ごたえがある……みたいな、オープンワールドゲーらしい旨味を味わってます。

 ひろい空間を"探索する"”歩く”楽しみについては、switchルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルドのマップデザインにかんするCODEC2017講演にわかりやすくまとめられていましたね。

www.4gamer.net

 直線的な煙や山などの高さのあるものが、惑星の丸い地平線からはみ出て現れる……というのは、CODEC2017講演で語られた「三角形を登るか迂回するかすると,斜辺から新しい「気になるモノ」が現れる」の同ライン上の工夫だといえるでしょう。

 しかし視点が地に足をつけた人間ではなく、鳥瞰も容易な『Outer Wilds』は、『BotW』(や、勉強元であろうFar cryシリーズや『Fall out』などの先行作)にすべてならうわけにはいきません。

 ぼくがいままでプレイしてきたオープンワールドゲーとは異なる探索の味があれこれ仕掛けられていて、とても良いです。

 

 宇宙船で星の近くを飛んだり、使い勝手にクセがある観測機を飛ばしたりして、肉眼やカメラでなにか(=ほかの地平と異なるもの。自然物じゃない、人工物だとかが)ないか確かめたり。

 星の(太陽の光のあたらない)真っ黒になった影部を、じぶんのもつか細いライトで照らして何か出てこないか歩き回ったり。

 

 部屋への参加ネックは当日までにゲームクリアできるかどうか(あやしい)という点。10時間でクリアしたというかたも見かけましたが……。

 クリアまで10~15時間でいけたという方を複数みかけました。いっぽうで、36時間で、51時間でクリアしたというかたも見かけたし、いや70時間プレイしても終わってないというひともいる。

 なんだかそそくさと駆け足でプレイするのももったいない気になる作品でもあり、ちょっと悩ましいところ。

 

 プレイしてる感想;楽しさの詳細

 オープンワールドの宇宙探検すさまじい。

 そのすさまじさがはっきりしたのが、衛星(月らしい月である)"アトムロック"から、"巨人の大海"へむかったときのこと。(初っ端!)

 宇宙機の操縦に不慣れなぼくは、減速しきれないままそのまま惑星へつっこんでしまいました。

 "アトムロック"に着陸(この時点ですでにあやしかった……)したとき以上の大破は確実、この周回はこれで終了だ――そう思ったら、予想に反して突き抜けてしまったときのマイマウスアングリ具合。境界くっきりの緑の球体がじつは厚いガスであったとわかるのとどちらが早いか、緑の雲の下で巨大な竜巻が幾本も往来する"巨人の大海"世界を見たとき。

 ガス惑星!? ……というのは早合点でしたが、「地球じゃない世界をめぐる作品とはこういうことだ」と身をもって体感させられた瞬間でした。

(たぶん、ぼくとおなじく初心者が慣れない操作で最初/2番目に訪れて大丈夫なように、ああいうつくりの惑星なんでしょうね。ゲーム性も確保されててスゴい)

 

 

0911(金)

 宿直日。

 

 

0912(土)

 宿直明け日。ひっさびさに眼精疲労で目が充血して痛くなるくらいにゲームをやっています。

 月ノ美兎委員長の『百物語』配信を観つつ、『Outer Wilds』です。

 

 ■観たもの■

  vtuber『【#帰れない百物語】100個怖い話するまで帰れない2020【月ノ美兎/にじさんじ】』をリアタイ視聴/途中で寝落ちしました。

www.youtube.com

 いちから社の運営するvtuber団体にじさんじに所属する学級委員系vtuber月ノ美兎委員長が主催する百物語がことしももよおされたので、リアタイ視聴し……さいご寝落ちしました。

 リスナーやvtuberさんから寄せられた文章/動画形式のこわい話を100個紹介する恒例企画で、ことしで3回目。

 個人勢=企業に所属せず独力で配信をおこなっているvtuberさんの発掘要素もある企画で、そこもうれしいところです。3回目ともなると「百物語と言えばこのひと見ないことには!」というような顔なじみの個人勢vtuberさんも出てきました。

 企業勢でも、ASMRに秀でた周防"こんばんわんわん"パトラさんが今年もバイノーラル怪談で参戦されたり、「これだよこれ~!」というポイントがあれこれありました。

 

「わたしは、エト、リスナーさんの、こあいはなしを読ませていただきます」

 こわさで特によかったのは、4:48:48~の相羽ういはさん朗読による、リスナーからいただいた怪談です。

 2019年7月デビューのバーチャルアイドルういはちゃんは、ちょっとかわいらしい感じの声質の明るくほがらかなひとで、snowアプリのケモノくちみたいな衣装もあるひとです。

 髪だったり衣装だったりに青系統の色をゆうした同期の3人で"ぶるーず"と称してコラボ配信を行なっていたりします。

 今回の怪談は、ブルーはブルーでも『パーフェクトブルー』だよ! という感じの内容。

 

 雪城眞尋さんの怪談(4:23:50~)も良かったですね。にじさんじ内でも声劇とかあれこれやられているかたがたがいらっしゃいますが、ゲストとして呼ばれた配信者さんはどなたも抑揚つけて情感たっぷりに怪談を聞かせてくれたなと思います。

 百物語といえば怪談をひとつ語り終えるたびにろうそくを消す儀式です。この配信でもその慣例にならっています。

 そして配信では、10本消すごとになにか不穏なことが起きがちなんですが……

「では雪城さん、ろうそくを一本フーをお願いします」

「はーい」

 ……雪城さんがろうそくを吹き消したあとにも、10本の区切りとは別に、ちょっとこわいことが起きましたね。

 くわしいタイムスタンプは4:27:38あたり。

 雪城さんへ向かって囁く不気味な男の声と、風がいっしゅん吹きすさぶ音のようなラップ音。かすかでも確かに聞こえていたこの音を、しかし、ホストの配信者さんがふれることはありませんでした。謎が謎を呼びますね……。

 

 ホストの委員長や、このときのサブ司会である剣持刀也さん椎名唯華さんが抜群でしたが、司会役のかたがたの配信の取り回しもとってもよかった。

 配信者さんの天丼な体験談をサクッと切り上げる委員長のハンドリングとか、長丁場でもしっかり冴えてるなぁと感心しました。

 

 

 ■ビデオゲーム

  PS4『Outer Wilds』2時間~12時間くらいプレイメモ

 ひきつづき『Outer Wilds』をプレイしています。

 星をひとつひとつクリアしていこうと思っていましたが、詰まって停滞時間が長くなるとつらくなってきたので、ほかの星に浮気したところほかの星もすごい!

 そうして浮気してみてわかったのが、案外ヒントは星ぼしに点在していること。

「星ひとつにムキになってたらコレ、いつまで経ってもクリアできなかったな……」

 へこたれ屋なじぶんの軟弱根性がこんなところで活きるとは。

 

 

0913(日)

 ■ビデオゲーム

  PS4『Outer Wilds』12時間~22時間くらいプレイメモ

 ひきつづき『Outer Wilds』をプレイしています。

 だんだんと世界設定や各星や古代人の歴史がわかってきました。

 難所だろうところの入り口を突破しました。ゲーム世界であれこれ得たゲーム世界の知識・ゲーム世界の法則が、プレイヤーであるぼくの思考回路になじんできた手ごたえと満足感があります。

 すごく理想的なゲーム⇔マップ⇔ストーリーデザインの密接な連関ですわ。

 

 やめ時が分かりません。萎える局面がけっこうに少ないのだ。

 言うなればこれ、大傑作ルダの伝説BotW』('17)の個人的に途中からめんどくさくなった部分を抜いて面白かった部分だけぎゅっと詰め込みより良く煮込んだゲームが『Outer Wilds』なんだ!!

 ※ただし『OW』の大枠はアルファ版('15)ですでに構築されていたと云う話なので、影響関係はもちろんない。比較するならむしろ、作り手のかたが大元の論文でふれている『風のタクト』('02)や、言及がある『スカイウォードソード』('11)との異同をたしかめるべきなんでしょう。

   ▼『ゼルダの伝説BotW』の面倒な部分/面白かった部分…と少しの疑問⇒『OW』は?

 『BotW』のめんどくさかった部分

 ・祠の100個だかあるミニパズル

 (中盤からダルく感じてしまった部分)

  隠れている祠を見つけるだけで一苦労なのに、祠の報酬は(おおむね)パズルを解かねば得られないから疲労困憊してしまう。

  ストーリーボスとちがって、祠の試練としてかせられたパズルの解法が、祠の外のなにかと連関をきずくとは限らない。

 

 ・答えをだすロジックに欠ける、現場100回の精神で虱潰しして達成するタイプの謎解き。

  具体的なチャレンジ名を挙げれば、"流された嫁""かけらを探せ"などのイベントです。どちらもあまりにも見つからないのでググってしまった。
  どちらも「ざっくりとした範囲のどこかにある対象を探せ」というイベントで、正解はどちらも一度さがしたところにありました。……"かけら"のほうなんて、一度どころか二度三度と見直したところだよ!

  これらのイベントをクリアするために必要とされるのは、単純なモノ探し注意力であって、謎解きのためのひらめきなどは一切必要としない場合が多いんですよね。
 虱潰しローラー作戦でも見つけられるけど、ヒントの意味が分かれば一目瞭然のランドマークがある……みたいなあんばいの謎解きがぼくの理想。

  ゾーラ史の石碑さがしとか、ゲルド地方の八体目の像さがしなどもぼくにとって厳しいイベントだった。

  ゾーラ史石碑がバラバラ・不規則に配されているのは、劇中でも「適当な場所に適当に削ってしまった」という旨の文言があるから、理は一応とおされていると言えるかもしれません。

  ただ八体目の像はどうでしょうか? 地図をよく見れば目星がたつけど、七体の像の配置と関連性がなさすぎますよ!
  八体目の像とその付属品との配置でさえバラバラで、なぜそうなったのか経緯をみいだせません。(あれだけ傾斜のある場に立つ像の手元から消えたのだから、下に転がっているはずだとさがしたら、上にあったのでびっくりした。どういう成り行きでそうなったんだよ……)

  ぼくが好きな方向性としてはたとえば、七体目の像と八体目の像のあいだに牽引の跡があるとか、その跡が像の派生物のある現在地で途切れていて「ああ、道中にいた強いモンスター・ライネルに倒されて運搬不能になったのだな」と察せられるとか、そういった何かパンくずがほしいわけですね。

   『OW』はヒントを丁寧にいくつも出してくれるし、ヒントによる選択肢の絞りかたがまたかなりつよい。「こうすればクリアできるだろう」とプレイヤーがかんがえた道のさきを複線化して、プレイヤーが練った策をまどわせるようなことがかなり少ない。

   じっさい考え方としては正解なのに、たまたま運わるく行き止まりのハズレを何度も引いてしまったせいで、「こうすればクリアできると考えたけど、そもそも勘違いで、正解はまったく別のところにあるのかもしれない」と見当違いの再考をしてしまうような局面は、こと『OW』ではほぼ訪れませんでした。

 

 ・装具の摩耗を気にしなきゃならないバトル

 (最初は楽しかったけど後半つかれてきてしまった部分)

  物資に乏しい最序盤や、戦闘と物資のやりくりのコツがプレイヤー(であるぼく)に確立されてない前半~中盤はたのしい。その一方で、装備も充実してきてやりくりにも慣れた後半は、作業感・面倒くささが出てしまった。

  ……ダンジョンやボス攻略に必要となる装具もあれこれあるけれど、頭での理解(得た情報による推測たて)と実働(推測をもとにプレイヤーが検証する)とにプロセス的な距離を生んでしまいもした。

  「解法をひらめく/解法がわかる」→「解法に必要な装備の準備をする」→(「解法に必要な装備をさがす」→「解法に必要な装備を手に入れる」→)「本番へ」、という感じ。プレイヤー(であるぼく)は、わかってる解法のために往復したり無用な放浪を重ねることとなる。

  時間はかさみ、手と目はつかれ、最初におきたストーリーの内容は記憶から抜けていってしまう。だのに、「やらなきゃいけないこと」は延々と頭のうえにの乗りつづける。いくつかのタスクを片付けたところで、それらをこなしたうえで達成できる大タスクが頭のうえに延々のっかりつづけている。なので心はやすまることがない。

   『OW』だと、「解法をひらめく/解法がわかる」→「本番へ」という風にほぼ進められる。

   (複数の舞台を往復することで、段階的に進行させられる謎解きもあるにはある。あるけれど、「解法①がわかる」→「本番へ」=「解法②がわかる」→「本番②へ」というかたちで進んで、タスクが多重化することがない)

   プレイヤーキャラクターの装備は母星から出発する時点で出揃っており、そこから何か増えたり改良されたりはしない。たとえば滝があるせいで進めない道があったとして、それを進めるようになる半魚人の服といった便利ガジェットがゲーム世界のどこかで手に入ったりはしない

 

 

 

 『BotW』の面白かった部分……と微妙にうかぶ疑問点。⇒『OW』はそこをどうした?

 ・オープンワールドの探索(3Dらしい、地形自体が謎解き)

  ……世界探索はたのしいけど、同時に、序盤で提示されたゲームの大目標ガノンを倒して世界を救おう! 囚われのゼルダを助けよう! /開幕の「目を覚まして…」の謎の女性の声)を無視した「道草を食ってる」感・うしろめたさは否めない。

  ←そもそも、先行するオープンワールドゲー(『BotW』も、塔などを踏破すると周辺のマップが解放されるなどのアイデアを参考にしただろう)『Far Cry3』と比べて、『BotW』は冒頭の動機づけがやわらかい作品だった。(『Far Cry3』は、主人公らが南の島へバカンスにいったところ、”いま・ここ"で誘拐されて仲間を亡くしつつ脱出/はやく離れ離れになった恋人などほかの仲間を探さないと殺されたり何だりされてしまうかも……! という、オープニングで強い動機づけがなされるゲーム)

   『OW』は、ゲーム幕開けは遠方の別惑星とそこで瞬く小さな光(無音)から始まる。「世界を救え」と主人公(=プレイヤー)に指示してくる人物はいない。

   よく見ればそこにも不穏な要素はあるし/故郷の星でもプレイヤーがすこしさぐっただけで更に多くなる・強まるけれど。あくまで予感だし/プレイヤーがさぐらなければ不穏は見えない。

 

  ……いっぽうで、さまざまな場所へ自由に行けるオープンワールドというシステムと、プリセットされたイベントシーンとが噛み合わない場面も。

   →各地方各ストーリーのゴール的なイベントが実行される舞台のなかには、ストーリーの進行度と無関係に物理的に到達できたりする場所もあるが、フラグが立ってない状態でそこへ行ってもイベントが起こらなかったりする。プレイヤーは自由に進めるようで、フラグ管理・デザインされた順路をすすまねばならない場合がある。

(プレイヤーが攻略方法を知ってても/気づいても、ゲーム内イベントで「わかった攻略方法をもとに攻略しよう」という局面にこないと解けない。

 たとえば序盤から存在し、プレイヤーも視認可能だけどストーリーでは取り上げられず単なる背景としておかれたとあるオブジェクト。これは、のちのち「これは実はこうなのだ! このオブジェクトを見て謎をとけ!」とイベントで明かされる重要な存在だった。しかし、そのイベントを経過するまえにプレイヤーがオブジェクトに違和感をもち謎解きをしようとしてみたところで、答えはえられない)

   ⇒『OW』は、たとえゲーム内ヒントをプレイヤーキャラクターが取り切って出なくとも、プレイヤーキャラクターを操作するプレイヤーだけが知ってようともひらめこうとも、それどころかプレイヤーさえ知らず猫がコントローラを動かしただけの偶然だろうとも、解法どおりの動きをしたなら解けてしまう局面がほとんど。

 

 

 ・地方のストーリーボスとのバトル⇔そこに至る道中で培ったノウハウ。密接な連関

  各地方のストーリーボスがバトルで見せる、複数の顔。これらは、バトルに至るまでの道中で解いたものがヒントになっていて、プレイヤーは――アクション面でのユーザースキルこそ要求されるものの――頭じたいは意外とつかわない(既存の知識引き出しとしてはつかうが、新たな問題に対する知恵を回すことはいらない)。=道中での苦労が、ボス戦でのサクサクぶりへと昇華される。

  ……サクサクすぎて、ストーリーボスについて、「強いボスを倒した」ではなく、「なんかあっけなかった」というショボさにもつながってしまった。(道中がヒントなしの問題で、ボス戦が例題に思える)

  →ただし、ぼくはこの小ぢんまり感こそが『BotW』の面白味にとって欠かせない重要な要素だと思っています。

  初見では圧倒的に険しく漠然と巨大な自然/現象そのものだったものが、プレイヤー(=リンク)が対象へ近づいていくにつれ/その土地の人々・知見にふれていくにつれ、その崇高がぬぐい取られていき、あれだけ恐ろしかった種々のことにもそれぞれ対応策を講じられるような/人知の理の範疇でどうにか律せられるような小ぢんまりとした具象にまで落としこまれてしまう……というようなダイナミズムをぼくは『BotW』各ストーリーに感じており、そこがシビれるポイントなんですよね。

    『OW』では、道中のノウハウがチュートリアル~問題で、本番が応用問題。各星で学んだものの、現場で実用できる気がしないしどこで使えばいいかもわからない、ゲーム独自システム。これを、ここぞというときに使うことになる(使うこと自体にひらめきが必要)

    各エリアの要所、その解法には、各エリアの特徴(自然現象的な)を活かした解法がそれぞれ設定されており、それぞれの崇高は格を堕とすことがない

     難問を解きあかせられた/ゲームを有利に進められた快感が、そのままその星々の興味深さ・敬意へつながっていく。

 

0914(月)

 ■ビデオゲーム

  PS4『Outer Wilds』22~28時間くらいプレイメモ

 きのうのプレイで、難所の入り口をはいれたzzz_zzzzは、難所の出口がわからず右往左往しました。

「たぶん出口にいくための情報は出そろっている。はずなのだが……」

 ぼくの見通しは以下のようなものでした。

(以下、白いフォントで伏字をしています)

 こちらがすでに得ている情報を整理します。

"めざす場所"は難所の特定地域からでないとたどり着けないのだと云う

難所に降りた者はかならず特定地域の正反対に位置する地域に降り立つのだと云う

 難所を実地であるいた所見がこちら。

視界からはずれると、ロケットなど人工物はもちろん、ようわからん感じに浮いてるスゴイ岩など地形までごにゃごにゃ変わるようだ

 ……この2点+1点から、以下のように推理しました。

⓪a視界からはずれると難所に泊めたロケットなどの所在も動いて見えるが、そもそも固い素材(=ゆらぐ性質じゃないもの)で構成されているはずのロケットや死体は、視界から外れようが外れまいがその場で不動であるはずだ。ということはつまり、実態として動いているのはそのしたの地形だろう。死角の地形がゴニャゴニャかわるということは……自分の立つ場も、周囲がゴニャゴニャ変わってる関係でじつは刻一刻とゴニャゴニャかわっているのではないか?(特定地域をめざしたいが、じぶんも浮動だとすれば、ある方角を目指しているつもりでも実態としてそちらの方角へ進めているとは限らないのでは?)

⓪b別の星の解法の逆をやればいいのではないか? 過去の星で重要なポイントにたどりつくためにもちいた策として、不明な座標へ探査機を先に送ることで、それを目指すことで目的地にたどり着く……というものがあった。

 難所の絶対的な位置座標として確定しているのは、得ている情報の2番目=特定地域の正反対が入り口であるということ。この難所の独特の性質を利用して、入り口で固定させた探査機とじぶんの距離が惑星の直径ぶんはなれた場に位置できれば、じぶんの立つ場は、難所でめざしたい特定地域だということになる。

 具体的な手順としては……

まず入り口を"じぶんのロケット"で固定する。

そしてそこから徒歩で特定地域へ行き、

そこへ"古代人がこの星に着陸したロケット"を例のやりかたで持っていく。

そうしてついに、古代人ロケットの古代発進システムをもちいる。

 =ほかの重力砲に呼び戻したうえでロケット内部をしらべたさい、不意の突撃死をまねいた、あの古代人のロケット内の(なぜか動力が活きてる)発進システム。あれの真価を発揮するのだ

(以上、白いフォントで伏字をしています)

 さあ実際うごいて検証だ。

 ……⓪bの時点でつまずいてしまいました。

(以下伏字)

難所に入ると探査機などの距離インジケータが表示されなくなるので、上のような考えで彼我の位置関係を把握することはできないのです。

 あきらめず、宇宙服のコンパス自体はただしいということにして、ただただ特定地域をめざします。

(以上伏字)

 でもやっぱり②の時点でだめだ。なんど宇宙に投げ出されたことか。

 たぶんこのやりかたはまちがっている。

 現場百回の精神で、ヒントを教えてくれる場へ何度かおとずれ、文章以外にヒントがないかもう一度見る。ごちゃごちゃいじってるうちに転機がおとずれた。

 な、なるほどな~~!!!

 

 タネがわかると、なるほどここまでで十二分に布石は用意されていたのだな……とさすがに気づきました。

(以下伏字)

祠内の二者間の位置表示は、なるほどホワイトホールステーションや各種ワープステーションで見たようなものだ

 ぼくが最初に考えた案(ロケットでの航行)は、ほかにも複数の点でおかしかった。

ぼくの案では、祠でヒントがだされた、燃える双子星での教えが活きる場面がない

ロケットで"めざす場所"へ行けるというのなら、なぜ記録には「ロケットを降りて巡礼に向かった」という記述があるのか

ロケットで”めざす場所"にいけるならなぜここにロケットがあるのか

(以上伏字)

 

◆◆◆

 

 難所の出口をぬけて伝聞マップを拡充させたzzz_zzzzは、いまだ「?」なままのプロジェクトをどうにかすることにしました。

 こちらにこれがあるらしい。そしてこちらに行くためには伝聞マップのこの辺の情報が参考になりそうだ。

 ……ということでまた右往左往しているうちに、ついに永らく「?」がついていたプロジェクトが埋まって、マップで未探索エリアが残っていると表示されるのは一ヶ所だけになりました。

 "こちら"のロケーションのビジュアルがまたすごい。これまで各地にちょぼちょぼあるだけだった古代人のログ。これが"こちら"には無数にあって、(ここまでの数十時間とおなじく)いわゆるムービーパートは一つもないというのに、「クライマックスにきた」という興奮に満たされる。

 難所もやはりロケーションのビジュアル(のすごさ)に加えて、提示される情報が多い場でした。(ただしこちらはぎこちなさや待ちを伴う、素朴な温かみがあるものだ)

 『Outer Wilds』は、情報をプレイヤーにどれだけ渡すか・どのように渡すか・それによってプレイヤーにどのような感情が起こるのか……ということが、考えられているような気がする。

 

◆◆◆

 

 「?」の場所はあと2つくらいある。また、「?」でなくなったポイントのうち一ヶ所は「まだ探索してないエリアがあります」みたいな※印がついている。

 「?」のうち1つは行き方はわかるけど面倒くさい。※印の既知の場所もショートカットをつかってサックリ行ける場所だけど、何度も行ったのに拾いきれないということは今後も何度行ったって拾いきれない可能性がある面倒くさいゾーン。後回しにしてしまいましょう。

 

◆◆◆

 

  伝聞マップの内容などを整理すると、こちらに行ってここのこれをこうして、そちらに行ってそこにそれして、あそこで得たあれをああすれば、なにか新たな発見があるだろうことはわかっている……のだが、全部うまく行ったとしてクリアなんだろうか? じぶん以外がどうにかなる見通しがまったくない。

 遺された過去の記録を読んでいくだけだというのに愛着をもってしまった{しかしこのゲームプレイ/探検生活ではあきらかに一番ながく深く接するだろう(笑)}古代人ほどでないにせよ、さいしょにあれこれ教えてくれた故郷の炉辺の現代人や、各星にいる冒険家たちもまた親しく思っているし、古代人らが交わしたような会話をかれらとこれからしていきたいと思っているので、だれもがしあわせになれる道があるとよい。

 ここまでのデータを組み合わせてどうにかなる冴えたやりかたは何一つ思いつかないのだが、なんかあると良いなと思います。

 また、上述"これをこう"したあとに時間切れになってしまったらゲームとしてどうなるのか? ゲーム内設定を考えるとセーブデータ消滅、というのがしぜんな成り行きにおもえるけど……。

 ループを重ねてもデータに引継ぎがなされるのは航行記録だけで、上述"なにか新たなあ発見があるだろうこと"に必要なのは知識だけなので、新データで再スタートしても即挑戦できる。

 ただもう一度航行記録を埋めるだけの気力はないぞ。うう、なやましい……。

 

 

0915(火)

 ■書きもの■

  9月第二週の日記をアップしました。

 日記でさえとどこおってきた更新ペースを何とかして戻したいところです。

 

 ■ビデオゲーム

  PS4『Outer Wilds』28~32時間くらいプレイメモ(クリア)

 ということで、昨日までのプレイで「伝聞マップの内容を整理すると、こうすればまた別の活路がひらけるな」と思っていたほうへとりあえず挑むことに。

 が、最初の「こちらに行ってここのこれをこうして」がうまくできない!

 リトライを何度か繰り返し、うまく行ったと思ったら、こちらから出るところでまごついてしまいました。

 「そちらに行ってそこにそれして」をしている時間がなさそう!

 ……ということで方向転換、とりあえず延々放浪してどうにかなるか試すことに。

 ふむふむこうなるのか……。

 

◆◆◆

 

 セーブデータは消えないことがわかったので、当初の別の活路をひらくほうをやることに。

 以下、エンディングのネタバレあります!

 

 これがちゃんとしたエンディングを観るための道筋でした。

 ぼくらがたどり着いた境地は、なんとなく「こうなったらいいな」と思っていたようなものではなかったけど、しかし遥かに凄い、素晴らしいエンディングでした。

 シグナルノイズが量子ゆらぎを指向したときの――映画『2001年宇宙の旅』劇伴音楽であるリゲティ作曲『レクイエム』を思わせるような――不安をあおる音響・音楽から、つぎのステージでは無音、そしてさらにすすめば馴染み深いあの音色が……。

 音楽のつかいどころが完璧すぎる。

 

◆◆◆

 

 クリアしたのでトロフィ取得条件など攻略情報をしらべてしまう。

 そのながれで、じぶんが「こういうことではないか?」と思ったいくつかのこころみが、間違っていたけれど実はそこまで間違った考えでもなかったこと/「こういうことではないか?」と思って成功したこころみが実は正攻法ではないゴリ押し戦法だったことを知らされました。

 "巨人の大海"では、その海のしたにできた潮流の向こう深海へ行く際、ゲーム内の古文書でそのものズバリな答えをおしえてもらうまえは、重そうな島の下にもぐっ嵐による宇宙へ浮遊~母性へ落下・慣性による沈み込みを待ち、延々と「どうにか押し込めないものか」と機を狙ったりしたんですけど、ぼくのやりかたでどうにかなるものではなかったけれど、運動エネルギーと位置エネルギーでどうにかするという考え自体は、そう的外れなものではなかったみたい。

 逆に"脆い空洞"の、鍛冶場にいくときはぼくは、あるていど砕け宇宙機が空洞内に入れるようになったあと、さらに橋桁のむこう宇宙機がとおれる程度のスペースが空いたあかつきには宇宙機で馳せ参じ延々天井にゴリゴリ着陸をこころみてました。あの一帯の地面重力操作がはたらいているから、うまくいけばぼくの目論見が達成できちゃったりするんです。でもこれって正攻法ではなくて、ワープを使うのが順路だったみたい。

 フラグ管理・スイッチ的なかたちではなく、「それぞれのエリア・オブジェクトにたいして複雑な物理演算がはたらいているからこそのファジーさだなぁ」と興味深かったです。

 

*1:シンプルなウルトラセブンみたいな服

*2:立ち寄らないことも、受けずに断ることもできる。