すやすや眠るみたくすらすら書けたら

だらだらなのが悲しい現実。(更新目標;毎月曜)

日記;2020/01/07~01/13

 せめて月曜更新に戻したい。日記です。12000字くらい。今週もvtuberの話しかしてないですが、来週はちがう話もすると思います!

 ※言及したトピックについてネタバレした文章がつづきます。ご注意ください※

 

0107(火)

 宿直明け日。

 年末年始をしっかり休めた結果としてくずれた生活サイクルと、自分以外の不調によって睡眠時間がけっきょく3時間ちょいだった。

 帰宅し母屋で夕食後20~22時過ぎまで眠り、自宅に戻ったら眠気がさめてうだうだとそこから翌3時過ぎまで起きてしまう。

 

 ■身の回りのもの■

  2019年の振り返り

 2019年のことを振り返ろう振り返ろうと思って年が明けてしばらく経ちました。さすがにそろそろ本当に振り返りたい。

 

 まだ30なのですが(来月で31)、もう30と言いたいくらいにすべてが面倒くさくなっていっており、時間が爆速で過ぎていきます。19年後半は、カルチャースクールのお絵かき教室をかなりサボってしまった。

 ブログも、開設1年と経たないうちから撤退戦の様相で、当初おもいえがいていた作品の感想・紹介ブログとしての機能はわずかで、vtuberさんの配信を見て感想をのべるだけの身辺雑記blogが主となっていますが、それさえ滞りがちです……。

 

 ただ、ブログを始めたことで確実にインプットは増えました。企画展常設展巡りも映画館へも行くようになり、読了本つまみ食い本も近年のじぶんからすると驚くほど多くなりました。

 ブログで文章を公開しはじめたことで、ひとさまに見せて恥ずかしくないレベルまで書くべく見栄を張った結果として、いままでであれば気になったとしてもスルーしたり、そもそも気にすらしていなかったものに手を伸ばすようになりました。

 「現実の料理を料理する;『Artiste』5巻までの感想」は、書く前から読めていたことと書くために見栄をはったこととが良い塩梅に組み合わさった記事で、こういう記事を今年はもっと増やしていきたいです。

 

 例示が一つで終わってしまったとおり、上のような記事を書く奇縁にはなかなか恵まれませんでした。それどころか、新規のインプットもままならない週も常でした。

 それでも迫る更新期限への苦肉の策として、過去の記憶や記録を引っ張り出しお茶を濁そうとした結果、

「お出しするレベルじゃないじゃんか!」

「それどころか、何か答えを出した気になったり出せたことにしたりして、ろくすっぽ考えずに放置してるじゃないか!?」

 と過去の自分を見つめなおし、放置した課題を改めて考えたり・つきつめようとしたりする機会も増えました。

 「非道を仕様とする記法;『イン・マイ・カントリー』感想」がそうした宿題で、長さに見合った内容があるかはあやしい、ひとさまが読むにはちょっと大変なものですけど、書いた自分にとっては胸のつかえが取れたような爽快感があります。

 放置した宿題はたんまりたまっているので、こちらも片付けていきたいところです。

 

 英文記事をつたないなりに(これが謙遜じゃないのは、翻訳記事の出来をご覧いただければ分かる通りです……)読んでいくようになったのは、一番の要因はGoogle翻訳の発展なのですが、学生時代で止まった足をまたもう一歩踏み出すきっかけとなったのは、やっぱりブログを立ち上げ、ネタに困ったからにほかなりません。

 

 ブログ開設1年目からして、自転車操業というか火の車な、場当たり的な活動でしたが、なにはともあれ回ってるのはたしかです。20年もそんな感じで結果として色々なものに手を出していけたらなと思います。 

 場当たり的なのに(だからこそ?)じぶんの核というか関心事がどういったものなのかが見えてくるようで、これも面白かったです。

 「『Skewing the picture』いい……。『London's Overthrow』も最っ高っじゃん! 雑多なものに串刺すのはむずかしくても、せめてぼくもこれに比肩するディテールだけでも集めていけたらいいな……」などと思っていたんですが、過去記事をあらためて自分で読んでみて、『江戸の凸凹展』感想記事とか(学芸員さん識者の解説に感心し引いてるだけだけど)「けっこう、関心が似てるな……」

 となったりしたのでした。

 

 

0108(水)

 昨日につづいて生活サイクルは乱れつづけ、睡眠時間は(前日20時~22時+)4時~7時30分の3(+2)時間と少し。う~~ん……。

 ■読んだもの■

  『喧嘩稼業』年明け『ヤングマガジン』号掲載回読書メモ

 視線トラッキングによる統計的な読書データがこれほどほしいと思った回はありません。

 コマ配置とフキダシ位置による視線誘導が、これ、とんでもないことになってませんか?

  エピソード冒頭での某氏への抜き撮り用にカメラがセッティングされる場面について「この状況が最も活きる展開とはなにか?」というメタ読みから、途中の賭け事説明から、セリフから視覚情報からフェアプレイ(=本格ミステリ文脈におけるフェアプレイ)を通り越してふてぶてしいまでにキッチリと情報提示と段取りをしながらも、今エピソード終盤の展開には素朴に「まじかよ!?」と驚いてしまいました。

 

 ■見たもの■

  AI美空ひばり『あれから』

  自認としてはSF者の端くれなんですけど、「そんなものがあったとは」と周回遅れで知りました。自分のアンテナの鈍さにびっくりしてしまいますね……。

 創作においてどれだけの現実からの飛躍を許すか問題{※1}と、謳い文句と実態とのギャップをどれだけ許すか問題{※2}あたりがひっかかりますけど、「へぇ~」て感じでした。

{※1 自分ではないはずの他者を、不可逆的であるなどからして変えがたいはずのものを(今回では死を)、どれだけ自分(作り手側)の都合のよいものとして捉えたり作り替えたりしていいものか? という問題}

{※2 たとえば「事実(を基にした)」と言いながらさまざまな脚色・創作があるフィクションについて、どこまでその看板を掲げていいものか? という問題。

 今回の件についていえば、美空ひばり本人の歌唱ではもちろんないわけだけど、美空ひばり歌唱を大見出しにした点についてとか。

 というかこれは、オビに作品と無関係のさまざまな作品賞を列挙することであたかもそれらを受賞した作品かのように思わせる(が、客がそう思うだけで、送り手の側で嘘は全くついていない)『ポプテピピック』のオビ芸は許容できるけど、同じような意図でも『おやすみシェヘラザード』4巻の「新海誠絶賛」という「を」だけ文字サイズを小さくした(送り手側が受け手をひっかける気満々の)オビは許せない、みたいなところに近いかもしれません}

 

  vtuber宝鐘マリン船長『パスパルトゥー』実況プレイ配信を見ました。

www.youtube.com

 vtuber事務所ホロライブに所属する船長vtuberの宝鐘マリンさんによる『パスパルトゥー』実況プレイ配信を見ました。

 このゲームは画家となってゲーム内ペイントソフトで絵を描き、その絵を売って生計を立てていく作品です。

 マリン船長は絵がうまいし手も速いvtuberさんで、チャット欄のリスナーの声にこたえるかたちでホロライブ所属のvtuberさんを題材に次々と絵を描き上げていきます。

 描きながらノリノリでリスナーと対話する船長のトークもさることながら。

 そこで、被写体となった他ホロライバーさんについて船長がどんな絵を描くのか(リスナーが描かせようとするのか)? それに買い手が現れたときのどんな値がついて船長やリスナーさんはどんな反応をするのか? ……といった、船長やリスナーの他ホロライバー観や、船長ー他ホロライバーさんの関係性などがうかがえて、ホロライブになじみの薄いぼくが見てもおもろいし、「他ホロライバーさんも覗いてみようかな?」と思わせる入り口的な役割も意図せず有した、なかなか意義深い配信でしたね。

 

 

1009(木)

 あいかわらず生活サイクルが乱れている。3~8時まで寝る。

 ■自律神経の乱れ■

  ファンチかも。増えた配信時間・配信者数を、関係性萌えオタクがどこまで追えるか?

 ファンチな文章かも。リスナーとしては幸せな悩みというか、単なる傲慢な話っぽい……。そのうち消すかも。

 

 ファンとしては推しが光り輝く星になってほしいけど、おれ自身はただの人なので、先方に光の速さで爆発的に躍進されると、追いかけることが不可能になる。

 

 にじさんじ発足当初の(にじさんじアプリ販売のためのモニター的な存在であった時代の)配信頻度・間隔って、たぶん運営側も配信者側も、配信自体にはそこまでプライオリティを置いてなかったゆえでしょうけど、

「意外とあれってぼくが視聴することにとっては理想的な配信時間・間隔だったのかな?

 なんて思っています。

 OBSの裏の実際の契約内容がどうかは知らないけれど、追っている配信者が実力や名声をつけて専業のプロとして活動を充実させることができたとして――その成果が配信時間・頻度の上昇というかたちで現れたとしても、リスナーであるぼくはかわらず兼業リスナーのままだから{1日8時間の週40時間(+月5~7回の宿直)勤務をこなし、そこから外れた余暇に、配信を見る視聴者}、配信を追いきれず欠落にもだえる時間が長くなるジレンマが出てくるのではないか? なんて最近思うわけです。

 

 ここ1、2年は、いちから社の運営するvtuberグループにじさんじの面々にどっぷり浸かった生活でした。

 金銭的には全く「支えている層」ではないけれど(出費は『KANA-DERO』ネットチケット&BD、『にじさんじMF幕張』ネットチケットと『にじさんじVtL両国』ネットチケットだけ。スパチャしたことない)、配信を見ていた時間は数えられないくらいでした。

 消費税増税の切り替わりも「それってゲームの経験値倍増期間みたいに終わりが来るものなんですか?」「永続ですまない」天皇即位も「天皇の初配信の同時接続者数、すごかったですよ(笑)」年またぎも、振り返ればにじさんじのライバーさんとともに過ごしました。

 おせちや蕎麦以上に年末年始の大型コラボの数々におなかいっぱいとなりました。ライバーさんのがんばりやライバーさん自体の母数の増加により、にじさんじでは配信者間のコラボが毎日のようにおこなわれ、10人を超えるコラボ企画も珍しいものではなくなっています。

 

 vtuber個々人の配信も同様で、ここのところ月ノ美兎委員長の配信が連日おこなわれています。

 委員長に関していえば長時間配信もレギュラー配信のひとつとなりつつあります。

 『ポケモン剣盾』実況プレイ配信の好評をうけて天開司さんによる『つかラジ』委員長ゲスト回での言及参照、正月からの『SIREN』実況プレイ配信もまた、休日昼間からの長時間配信という形式。

 『SIREN』実況プレイ配信では、初回ではコメント欄に静凛先輩が、2回目では6歳の亜人と人間のミックスvtuberレヴィ・エリファちゃんがコメント欄をにぎわし、3回目ではなんとレヴィちゃんが通話をつないでのコラボ配信。

 この3回目はかなり面白い配信で、ゲームに慣れてきた委員長の試行錯誤を、鈴鹿詩子さんの20万人記念凸待ち配信でゲスト参加したさいに、BL知識の深さ・説明のうまさを垣間見せたレヴィちゃんらしい)SIREN』ガチ勢のレヴィちゃんがプレイからストーリー知識からスタッフ情報から補足し支えていて、ほどよいストレスとサクサク具合です。レヴィちゃんと委員長の会話の雰囲気も最高なんすよねぇ……

(めっちゃ良かったので、この体制で最後まで行ってほしいし、ほかにもコラボ配信してほしいなぁ……)

 ファンの配信者さんの配信が頻度と量ともに増えてうれしい反面、だんだんこわくなってもきました。

 

 vtuberさんの供給量・速度に、受け手である自分が追いつけていないというこわさです。

 ぼくがvtuberさんを追いかけ始めた時にはすでに識者から出ていた話ですけど、じぶんの推しているvtuberさんでも活動をすべて追いきれなくなってきつつあります。

 

 Youtube配信者さんとTVタレントの違いって何かといえば、ざっくり露出時間(配信時間)の長さの違いにあると思います。

 TVで放送されてきた、長時間試行錯誤するタレントさん(や素人さん)の日々に寄り添い苦楽をともにする企画は、尺があり編集がありました。

 秒単位でとんでもないお金がうごくTV番組は(たとえば『お試しかっ』の、場合によっては日をまたいでお店に籠って料理を食べつづける「レストランのメニュー食べ終わるまで帰れま10」。有野課長がゲームをクリアするまで頑張り続ける『ゲームセンターCX』だとかは)、決められた枠のなかにぎゅっと面白さを圧縮して、1週間の生活だろうと24時間以上かかった耐久企画であろうと(1時間のレギュラー放送番組であれば)1時間に収めるのが仕事です。

{さらに個別に見ていけば、総放送期間が数クールに及ぶものも珍しくないわけですが、放送としては、決められた放送間隔と放送時間のなかその放送単位で脈絡をつけるべく、編集を行なっているものでしょう(『電波少年』とか『ココリコいきなり黄金伝説』のタレントさんが何ヶ月間丸まる特殊ルール下で生活するのを追ったコーナーも。『ASAYAN』による"モーニング娘。"の、候補者の選考からレッスン風景からデビューそしてその後の活動などを丹念に追いつづける密着コーナーも。『ウリナリ』の社交ダンス部やドーバー海峡横断部も。素人さんを同じ場に集めて特殊ルールをこなさせその関係性を追う『未来日記』や『あいのり』なども)}

 

 逆にYoutube配信は、その時間を編集せずそのままの長さ・質で届けることができます。良くも悪くも。

 TVであればカットされるだろう部分――たとえば面白くても身もふたもないためにカットされる話(スポンサーとの絡みから言えないようなdisとか、公序良俗に反するためトピック)や、面白くないがゆえにカットされる、マックでコーヒーでも飲んでいればいくらだって聞けるようなどうでもいい身辺雑記、雑音(あくびやくしゃみ鼻水食事の音・玄関チャイムや壁ドンご近所トラブルなど)など――が、そのまま電波に乗ってしまう。

 そうすることで、単位時間あたりの面白さはTVのようにはいかないけれど、しかしそうした無駄なアクションによって、出演者(配信者)をより身近な存在として感じることができる。

 

 「ゲーム全クリするまで終われません」と云ったゲーム実況配信で、ゲームの進行がなかなかままならず死に続け負け続け、何時間かけてようやくクリアするさまは、見せ場よりもダレ場のほうが圧倒的に長い。

 配信者がトイレ休憩したりなんだりして離席し、まったくゲームの進行がすすまない、TV番組なら放送事故にちがいない時間だってままある。

 これがお寿司屋さんなら失敗で、活きたネタとは言いがたい。

 撮れ高じゃない時間は長いけれど、それはそれとして、配信者に何時間も付き合いつづけたリスナーは愛着をもち、そこで発せられたべつに大爆笑ギャグというわけでこそないけれどイントネーションやら言い回しやらが何だか面白かった一言がやけに記憶に残って、その配信内やその後の配信であいさつのように言い合ったりする。

 リスナーにとって配信者が、ある種のダベり友達のような存在になる。

 『大富豪』の、その教室にだけしか通じない特殊ルール。先輩兄弟親戚から自然と伝えられてきた、じゃんけんで組み分けるさいの掛け言葉の土着性。

 ゴールデンタイムの全国のお茶の間に流されるTV番組の人気タレントが次々と笑かせたり泣かせたりなんだりするようには――エンタメとしては――活きていないかもしれない。

 しかし、Youtube等の配信者はなんのためでもなくどうしようもなく今を生きている……そう実感できる。ぼくたちと同じように。そうたしかに感じるなまの息遣いがある(ように思える)

 

 そうした生の感覚。実体感――敏いかたがたがかつて鋭く言い捉えた{けど、すでになんか人口に膾炙して、使うのがしゃらくさい(しゃらくさいという言葉さえもが死語で、これを使うことでさらなる腐臭がただよう)}「質感」――の最たる例が、『楓と美兎』オフコラボお泊り配信だったのだと思う。

 

 ぼくはそういったものをこれまで求めてきたし、さまざまな形でもだえ死んできた。

 

 月ノ美兎委員長のガワに反した古のオタクトークに驚き笑わされてきた。

 口も頭も回るクールな剣持刀也さんが、配信の裏で吠え散らかす飼い犬に「きょうはやめてよ~」とよわよわな独り言をもらしながらマイクのぎりぎり届かない範囲でペットをなだめる姿にニヤニヤした。

 委員長と後輩配信者で皇女vtuberのリゼ皇女がいっしょにアイマスのガチャを回して、お気に入りのアイドルをリゼさんが先に引き当てた結果として、一般人と姫といったガワもおかまいなしに「お゛お゛い゛っ!」と野太い声でキレ散らかす月ノさんとビビリ散らかすリゼさんの姿に爆笑した。

 にじさんじ属のvtuber67人でやった『マリオカート』杯、その直後に(配信環境の恵まれない配信者)文野環ちゃんが同期のライバーさんの家に数日間泊まって数ヶ月ぶりの配信を行なって、そこでなされた、二人だけの『マリオカート』実況プレイオフコラボに爆笑しながらもしんみりした。

 いまとなってはオリジナル数曲ありライブイベントでは3人一緒の演目がかかせない、おしもおされもせぬJK組(委員長&樋口楓&静凛)が、徐々に固さが取れていき、化粧の手ほどきをしたりされたり、ハワイ旅行に行ったりしていくさまににこにこしている。

 『KANA-DERO』の楓と美兎が歌ったあの歌に、サンプリングされた雑談に、どうしようもなく心を乱されて涙がとまらなくなる。

 

 門外漢からすればキョトンとしてしまうほど、感情が揺り動かされる。

 樋口楓氏のメジャーデビュー先であるランティスのプロデューサーは、『KANA-DERO』を現地で観て、「みんなが泣くほど何に感動しているのか?」と衝撃をうけたそうです。

 そこまで心動かされたのは、ぼくにとって配信者がそれだけ身近な存在となっているということでした。世界を沸かせたマーベルシネマティックユニバースは『エンド・ゲーム』まで見通そうとすると60時間ほどかかるそうです。

 にじさんじvtuberで言えばそう長時間・頻度の高い配信をしているわけではない月ノ委員長でさえ、配信時間は2019年の一年間だけで200時間近くあるそうな。

 ……愛着もわきますよねそりゃあ。

 

 ファンのひいき目を抜きにしても、委員長はトークが面白いし興味深いからちょっと違うけど{話の組み立ても、引き出しも(。ダッチワイフを借りてみたり、丸呑み性癖のカフェに行ってシャチに丸呑みされたりした経験を、いったいどれだけの人が持っているんだろう?)。ラジオ番組の冠番組を(期間限定とはいえ)もったりNHKの副音声実況に抜擢されたりするのが、彼女のトークのうまさを証明しているのではないかしらん}、そんな委員長の配信でさえもダレ場と無縁ではない。

("撮れ高"の集積である最良の娯楽TV番組・映画とちがって)だらだらとどうでもいい時間を一緒につきあってしまうことで意図せず醸成される、友達的な親近感は、委員長の配信でさえ積み重ねられていくものだ。

 

 いまぼくは視聴していることに疲れてきているけど、これは幸せな追い疲れです。

 関係性萌え・質感萌えでここまで見てきたvtuberオタライフで、コラボ相手側の人Bさんにも愛着をとうぜん持つし、そのかたの人となりも追いたくなり、Bさんの配信を追っていくと今度はこのその人とコラボする別の相手Cさんにも愛着を持ち……と延々連鎖していって、配信視聴時間がどんどんズブズブズブズブと伸びていってしまうことによる疲れ。

 にじさんじ所属配信者のうち67名が参加した先述の『第二回にじさんじマリオカート杯』は、そうした文脈のひとつの集合体みたいなイベントでした。そうしたドラマを掘っていき追っていくのは楽しかったけど、 にじさんじは現在90人以上いるそうで、各人が週一1時間配信するだけでも余暇の合間に見ようとしたら土日を完全につぶしたって一日6時間睡眠できなくなるんですよね……。

 

 ぼくはそういうある意味ポジティブな行動の結果として睡眠時間がおかしなことになっているけど、その一方で、ちょっとネガティブな感情から追っている部分がないとは言えません。

 インフルエンザから快復して久々に学校に来た時のあの疎外感。

 勝手知った友達が、数日間のうちにいくつもトピックを使い倒して独自の笑いのネタを組みあげていて、そこに立ちあわなかったぼくは彼らが笑うようには笑えないしそもそもそのトピック自体が何だかわからない、あの感覚。

 ぼくらのジャーゴンだったものをいつもどおり言ったときに「お前それいつまでコスってんだよ」とそれが知らない間に賞味期限を迎えて"ぼくら"のものではなくなっていて、場を白けさせてしまったりする、あの感覚。

 

 ぼくが友達の延長線上の存在として配信者を見ていたことによる弊害が、ここにきてチラついているように思えてならない。

 

 

0110(金)

 19年の仕事の初週が終えようかとしており、徐々に生活サイクルが固まってきてくれている。そう、午前3時就寝~8時起きでこの日も迎えたのでした。……。

 

 

0111(土)

 ■買い物■

 同人誌をいくつか購入し、古のSFマガジンをいくつか購入しました。購入動機は……

(1)書こうとしている某書某作の感想について、「同テーマ(?)の作品をぜんぜん読めてないな」ということで、冷戦下米ソが舞台のSFを読みたくなった。

(2)巡回先のSF読みのかたのつぶやきから、好みの作家の"単行本文庫本に未収録の作品"digりたい欲が自分にもわいた。

(3)ツイッター見てたら日本舞台のヘンテコSF特集号があると知った。

 ……あたりです。

 

 ■見たもの■

  youtuberKMNZリタさんの『♡LITA BIRTHDAY LIVE♡』を見ました。

www.youtube.com

 数フレーズだけ歌ってくれた♪AKB48『恋するフォーチュンクッキー』が最高でした。(「カモン~」「カフェテリア~」)

 「KMNZが歌えばどんな曲でもかっこよくなる説」、本当に検証していただきたいっすね……。かっこいい……。

 

 KMNZ(ケモノズ)のリタさんの誕生日記念雑談配信がYoutubeで放送されました。

 ケモノズさんをぼくが見かけたのは、にじさんじ所属vtuber月ノ美兎委員長がゲストで出演したTOKYOMXの5分番組『VIRTUAL BUZZ TALK!』で見かけたのが最初だったかなあと思います。委員長の『Moon!』の歌と歌の合間にハスキーな声でラップを差し込み、めっちゃかっこよく歌い上げたお二人の姿が印象的。ハスキーな声のほうの金髪のかたがリタさんです。

 KMNZは主戦場がRealityというスマホ向けプラットフォームで、通信料のこわさゆえにぼくは正直なかなか見れてなかったかたがた。今回の誕生日記念配信では、KMNZ結成までのなれそめ(相方リズさんからのナンパ)や、 KMNZ結成後のこれまでの活動歴(先述『VIRTUAL BAZZ TALK!』や、大阪城ホールでのm-floさん開催のリアルライブでの参加歴、音源ローンチなど)や、ファン(KMNZヘッズ)からの愛称"リタどん"の由来、KMNZのキャラデザインをしたイラストレーターしゅがおさんの現在開催中の個展のおはなしなどなどが改めて説明されていて、ぼくのような初見にもありがたい配信でした。

 

 ※即興アカペラで歌われたものまとめ(いろいろ漏れあるハズ)

 ♪東京事変『キラー・チューン』1フレーズ。

 ♪キリンジ『エイリアンズ』長め。

 ♪NOKKO『人魚』1フレーズ。

 ♪東京事変『女の子は誰でも』1フレーズ。

 ♪宇多田ヒカル『あなた』1フレーズ。

 ♪コブクロ『三日月』長め。

 ♪あいみょん『君はロックを聴かない』1フレーズ

 ♪ポルカドットスティングレイ『人魚』長め。

 

 

0112(日)

 睡眠時間は4時~9時くらい。宿直日。

 ■見たもの■

  vtuber月ノ美兎さん&レヴィ・エリファさんによる『【SIREN初見】最恐ジャパニーズホラゲー2人ならきっとできる#3【にじさんじ】』を見ました。

www.youtube.com

 いちから社の運営するvtuberグループにじさんじに所属する月ノ美兎委員長の『SIREN』実況プレイ配信3回目を見ました。理想的なゲームプレイ実況配信だと思いました

 1回目あたりはゲームプレイ自体は(ご家庭の方針もあって、もともとゲーム慣れしていない)委員長の操作がおぼつかないこと、それを除いても大変そうなゲーム自体の難度設定(解決法が百見しても見えなさそうな……)もあって、「チャット欄ちょっとイラついているな……」「クリアはこれどうかな……?」と思ってましたが、3回目は面白いぞ

 操作に慣れてきたプレイヤー委員長&セコンド・レヴィさんによるなめらかなナビによって、ゲームプレイの醍醐味・試行錯誤の面白さ(失敗のストレスと成功の爽快感のあんばい)、ゲームのシナリオや世界観の面白さが掘り下げられていて、これは見応え聞きごたえありました。

{レヴィちゃんのフォローが素晴らしいんですよ!

 まず委員長がどうしたいか・そしてがどれだけ出来るか……という委員長の意志や技術力が第一で、それについてどうすればその望みを叶えられるか? というナビゲートをしてくれるかたちです。

 攻略ルートが複数頭に入っていて、「あれしろ」「これしろ」と上から言うのではなくて、「それをしたいなら、こう行くとよさそうでス」「これだけプレイが巧みだと委員長、あっちのルートも行くこともできるかもしれまセン!」と色々な――そして、うまくいけば実を結ぶ、ちゃんとしたゴールにつながっている――選択肢を提示してくれる。

 ゲームプレイ中にさまざまある試行錯誤のうち、プレイヤーの勘違いやらによる無為な時間(道迷いとか、ボタン押し間違えとか)という――プレイヤーも見ている側も、問題が解決されたところで徒労感だけがつのる・マイナスがプラマイゼロになる類の――ただの錯誤を除去して、クリアに向かうための試行を増やす……そういう舵取りをしてくれていて、実況プレイ配信として充実感が違いました}

 

 またレヴィちゃんがいることによって、ここまでの委員長の実況プレイ配信ではゲームの難度のために脇に追いやられていた、『SIREN』のシナリオ面・セットメイク面での巧みさにもスポットライトがあてられたかたちになっていました。

 『SIREN』はファンによる考察が盛んな作品なのだそうです。

 本編のドラマ部分ではそこまで逐一作り手側から説明することはないけれど、マップに点在する100個の断片的な周辺情報説明アイテム(アーカイブ)を全部集めたり、セリフのひとつひとつを精査したりすることで、その世界観の作り込みや群像劇らしい各人・各イベントのからみなどが見えてくる。そういう構造の作品らしいのです。

 ……ですが、委員長はプレイスキル的に各ステージをクリアするのに必死で、アーカイブを全部漏らさず集めるとかは、ちょっとむずかしそう。それに、集めたアーカイブを一つ一つ眺めて「どういうことかな?」と悠長に考えている時間は、配信という性質上、なかなか作りにくそうです。

 

 こんかいはレヴィちゃんがいることで、その辺を(ゲームの進行度にあわせてネタバレにならない範囲で)ちょこちょこ掘り下げ解説してくれていて、(難解なステージクリア条件を見つけて解決していく)パズルアクションゲームとしてではない『SIREN』の魅力が、垣間見れた思いです。

 レヴィちゃんは6歳ながら、去年配信された鈴鹿詩子さんのチャンネル登録者数20万人記念の凸待ち配信でゲストとして参加したさい、30歳のお母さまの学生時代のBL遍歴をまるでじぶんが体験してきたかのように理路整然と語っていて、地頭のよさと知識の深さをうかがわせてくれていました。今回の『SIREN』コラボ配信でも、そうした部分がわかるトークで、とても良かったですね。

(レヴィちゃんのお母さまは、『SIREN』公式サイトで載せられていた小説はもちろん読んでいるうえに、『SIREN』展に足を運び、さらにはロフトプラスワンで行われたスタッフ・キャストによるトークイベントにも参加した『SIREN』ガチ勢なのだそう)

 

 なにより委員長とレヴィちゃんの会話の雰囲気が最高でした。ちょっとした雑談も入って(廃墟トークとか、ご飯何食べたトークからレヴィちゃんが焦げ臭くなったポンコツな一面も明らかとなったり)、面白かった。

 二人の予定や体力気力が合うかとかもあるから難しいこととは思いますが、この体制でクリアまで行ってくれたらめっちゃ嬉しいなあ。

 とか言ってたら01/13(月)もこのコンビによる『SIREN』実況配信が! やっちゃー。

 13(月)は、レヴィさんの体調が芳しくないということでソロ配信となりました。さびしいけどこればっかりはどうしようもない。ご自愛ください……。 

{委員長も、今回の配信では長時間プレイゆえか、異様な急ハンドルで唐突なトピックを振ることもありました(笑)

 ふつうに5時間ゲームするのだって目も指も頭も疲れることですが、配信者のかたがたはゲームプレイするだけでなく、脳内のゲーム攻略情報・周辺情報をめくりつつ、コラボ相手と会話しつつ、チャット欄も渉猟する……それを5時間とか行なったりするわけですから、その身体的精神的摩耗って計り知れないものがあります。みなさんそれなりに健康維持できてるのが不思議なくらい} 

 

 

0113(月)

 宿直明け日で当番日。

 帰宅後、『稼業』を1巻から読み直す。『商売』から読み直すべきなんだけど、とりあえず。ミステリ的な意味でのフェアプレイ精神がこの時点で発揮されていますね。

 

 ■ネット徘徊■

  『おやすみシェヘラザード』が小学館電子書籍販売サイトで各話配信されている

 と知りました。

 さて『おやすみシェヘラザード』という漫画をご存じでしょうか? 学生寮もそなえたお嬢様高校に通う主人公が、おなじ寮に暮らす妖艶な先輩の部屋にひょんなことから入り込んでしまい、長い夜を明かしていく……という作品です。

 本編の試読として、小学館の公式サイト『やわらかスピリッツ』にて、1話から5話までと最新話とを読むことができます。

 『おやシェヘ』の長い夜の明かしかたは先述リンク先のとおり、先輩による口下手な映画紹介を聞くというもので、”映画レビュー"漫画としても興味深いし、"映画レビュー"モノに淫したドラマとしても楽しい作品です。

 映画レビューに関しては、武蔵野美術大漫画研究会(重度の映画オタク伊藤計劃氏なども所属した時代)で、その後もさまざまな映画を見たり語り合ったりした(それこそゲリラ上映が基本の渡辺文樹作品とかも、あの界隈は観ているらしい)篠房氏らしい批評眼が発揮され。映画レビュー漫画としては、これまで短編で長編でヤクザ映画に恋愛シミュゲー要素を見出したり、ツンデレ美少女をある種の病理として描いてみたり……とジャンルや記号に淫してきた篠房氏らしい視点と手つきが発揮されています。

 

 レビューされる映画のあらすじやシーンや視聴覚的演出と、映画を語るお嬢様高校生徒たちのドラマとが、シンクロしたりしなかったりしながら、話下手な先輩によって映画レビューがさまざまなかたちで脱線するさま、聞き手である主人公がいれるツッコミ、そして主人公なんとか寝落ちせずに最後まで聞ききって当初思い描いていた妖艶な夜を過ごそうとがんばる画策などが楽しく愛らしく、ときに切ない。

 

 エピソードが重ねられていくにつれ、だんだんと続き物としての強みも出てきますが、基本的には、一話完結で一本の作品を紹介する映画レビュー漫画としても楽しめます。(エピソードが進むにつれて、話し上手な映画オタクなどが登場することもあって、ストレートな映画レビュー回もちらほら出てくるようになります)

  『やわらかスピリッツ』では前述1~5話と最新話以外は非公開ですが、『小学館eコミックストア』で非公開となったエピソードも各話有料公開されています

 話数表記されて副題がない。サムネイルは一様に1巻の表紙画像だけ……と、つまみ食いしにくいことことのうえないですが、気になる映画のレビュー回があったら、digってみてもよろしいかと思います。