すやすや眠るみたくすらすら書けたら

だらだらなのが悲しい現実。(更新目標;毎月曜)

日記;2019/12/17~12/23

 日記です。1万9千字くらい。第2回にじさんじマリカ杯予選の話しかしてねぇ!

 ※言及したトピックについてネタバレした文章がつづきます。ご注意ください※

 

1217(火)

 レトルトのミートソーススパゲッティと、焼いたパンに塩コショウオリーブオイルをつけて食べた気がします。

 

1218(水)

 積読していた『クラーケン』を崩し始めました。プロの翻訳だ……となる。なめらかな日本語だ。ぼくの記事を翻訳って言うのはだいぶおこがましいなと羞恥心方向に肩身をせまくしています。

 reddit4chanなどのスレッドを訳す「海外の反応」サイトが、わりあい賑わっている一方で、プロの作家のblogやインタビューなどを勝手に翻訳するようなサイトやひとって(少なくともネットでは)ほとんど見かけません。

 その理由についてぼくはこれまで「権利的・倫理的に問題があるだろう{から表に出さない/権利者と交渉してクリアしたうえで公表しているが、それゆえ(前述「海外の反応」サイトが毎日更新レベルで大量生産するのとちがって)どんなものでも頻繁に公表というわけにはいかない}」ためだと思ってましたが、それ以外にも、既存のプロの翻訳と比較した際の、私訳の完成度的な点からくる恥ずかしさ……みたいなものもあるのかもしれませんね。

 ぼくとしては、そんな高尚な悩みのはるか手前でつまずいています。文意を正反対にとらえてしまう事態はゼロにしたいところです。

 

1219(木)

 いつもと違う会社のトマトソース(レトルト)にトマトや赤ワインを加え煮て、キノコやら何やらをからめたスパゲッティを食べました。

 

1220(金)

 宿直日。

 日曜にもらったシュークリーム(ケーキ屋さんのもの。開封済み)が冷蔵庫に入ったままなことに気づくも、朝ご飯として食べている余裕がありませんでした。翌土曜にたべても大丈夫かなあ……?

 

 

1221(土)

 宿直明け日。

 ■見たもの■

  vtuber実況プレイ配信『第2回マリオカートにじさんじ杯』をリアタイ視聴しました。

 『第2回マリオカートにじさんじ杯』は、株式会社いちからの擁するvtuberグループにじさんじの面々67人(!)が集まってニンテンドーswitch『マリオカート8』をプレイする超大型コラボ配信です。

  18年2月デビューの1期生から最新19年11月デビュー組まで、満遍なく参加していて、(配信者さん当人の性格にもよりますが)いろいろな人に見せ場がありました。ヒーローインタビューの席に立てた人だけではなく、(配信環境などの問題から)大会開催中に自分のチャンネルでの配信ができなかった方さえも見せ場があった……という点で、なかなか楽しかったしエポックだと思いました(特にギルザレン様ファンのかたは必見ですよ)

 予定の時点で19時~24時までと長時間の企画でしたが、フタを開けてみれば(通信の問題などもあって)けっきょく日を大きく跨いだ26時過ぎまで及んだ超長時間配信となりました。

 メイン司会進行・実況の剣持刀也さん、サブ司会・実況(そしてマイクから離れた同部屋別パソコンから待機中・本人予選出場中でも、メインの剣持さんと煽り合いをしてみせた)笹木咲さん、他の参加者のかたがた、そしてスタッフさん、お疲れさまでした。 

 いちから社のにじさんじスタジオから配信されたにじさんじ公式チャンネルからの本放送では、画面共有で10人規模のプレイ状況を映し、各配信をスイッチングして、さらに2つの別アングルを用意して全員のチャンネルが均等に見れるようにして……という大がかりな放送となっていました。

 そのセッティングも予選ブロックごと都度都度やる・別アプリ(ディスコード・スラック)から連絡進行管理もする……とやっていって、この程度の時間超過で済んだのは凄いですね。(と思ってしまうのは信者としてだいぶ毒されているというのもあるのかもしれませんが、言うて無料配信で、さらにはお茶の間で見てるだけですからね)

 にじさんじvtuberの箱というよりもvtuberになりたい人の支援アプリ開発販売事業として展開(されようと)していた当初18年の2月、1期生がデビューした頃は(配信者を除くと)スタッフ3人だった~とか、いちから社から配信者さんにiPhoneXだけ送られてきて「この会社本当に大丈夫か?」と思った~みたいな話(うろ覚え)とかが記憶にある(ない)ので、こういう番組らしい番組が自社でやれているのを見ると、感慨ぶかいものがあります。

(昨今の栄枯盛衰を見るに、怖いことでもありますが……)

 

 夕飯どきのため最初15、20分くらいは見逃しました。

 意外なひとの本選出退があり、のちのブロックの参加選手がする話題のなかにも出てきますから、ネタバレを気にするひとは初めから順に配信を見ていったほうがよろしいかと思います。

 

   ▼Aリーグ

www.youtube.com

    ●Aリーグ、アルマル&シェリンらの開幕ロケットスタート

 まず頭ひとつ抜けたのが、黒髪メガネの探偵vtuberシェリン・バーガンディさんでした。出走前の待機時間中、それぞれの配信者の画面が一斉に写され、司会実況の剣持さんがシェリンさんの配信画面に注目します。だいたいの実況配信の画面構成といえば――ゲーム実況であれば――、中央大部をゲーム画面が占め、画面の端に自身のアバター画像を載せ、さらには(Youtubeの画面のすぐ隣にある)視聴者コメント欄を配信画面内に表示させるんですが……シェリンさんの配信画面は、視聴者コメント字幕がクソでかくなっている。

「自己主張が激しいな!?」

「応援がそれだけ欲しいのかな……?」

 と実況席や視聴者から生温かい目が注がれているなか、画面左で黙々と動き始めたのが、白髪ショートカットのvtuberアルス・アルマルさんでした。にじさんじ内では椎名唯華さんと並んで顔がでかいvtuberとして有名なアルス・アルマルさんが、待機時間まえの剣持さんによる(熱かったり笑かしにかかったり単に気持ち悪かったりする)煽りに煽った選手紹介に応えるかたちで共有画面芸をおこないはじめたのです(かわいい)

 つづいてマルマルちゃんのうえ画面左上にいるにじさんじの畜生こと 黒井しばちゃんがズームインアウトやフレームインアウトで遊び始め(かわいい)、画面中央上部の魔使マオも追いかけます(かわいい)。スタッフさんもそれぞれの活躍を画面いっぱいにスイッチング表示するなどしてクローズアップするなか、突如現れる真打ちシェリン(こわい)。『ポケモン剣盾にじさんじ杯』でも確定キルを取っていった伝家の宝刀が抜かれ、「ああ、あれね(笑)」とぼくが訳知り顔をしたところで返す刃で更なる追撃。まだ引き出しがあるの!?。仕上げてきてますね(?)。

 

 これは凄くよかったですね。待機時間ってどのブロックでも大なり小なりそれなりにあって{このAブロックでもレース画面が見えるまで7分半くらいかかってる(0:32:09~39:43)}、その間って個人配信チャンネルはもちろん統括的なにじさんじ公式チャンネルでもほぼ一人の配信者しか音声に載らないので、ダレてしまいかねない訳ですよね。

 あとこれはぼく個人の趣味の問題ですが(。たとえば委員長の良さについて触れた先週の日記のように、掛け算の面白味を求めるタイプの人間なので)、「せっかくの大型コラボ配信なのに、その人の色だけ見てもなあ」という不満もいだきかねない。「ソロ配信が10個ずつ同時配信されるだけってのも寂しいなあ」みたいな。(ブロック参加者の声がぜんぶ乗ったらそれはそれでうるさく、何を言ってるのかわからないので、この配信構成が最適解だとは思う)

 そうした待機時間について、Aブロック参加者のかたがたが――マルマルちゃんを筆頭にしばchang魔使ちゃんらが乗っかりシェリンさんが何でもアリの乱闘場にしたことで――そういう、双方的で創発的なセッションが拝める時空間にしてくれたことで――、待ち時間が苦じゃなくなった。

 ぼくが今回の配信を深夜2時過ぎまで付き合えたのはこれも大きかったんじゃないかなと思います。(最高だったよオジサン感動しちゃった しばchang……)

    ●Aリーグ、うづコウの仕上がり具合

 仕上がっているといえば、卯月コウ(以下うづコウ)さんも仕上がっていました。剣持さんからの塩対応は、かつてうづコウさんがシミュレーションした通りの展開そのまま。パーフェクトコミュニケーションでしたね。数々のポケモンバトルを繰り広げてきたうづコウさんの読みの鋭さがまたルネサンスされてしまう。

    ●Aリーグ~剣持実況・解説

 剣持さんはとにかく顎が回る口数の量がすごいですね。コース紹介やアイテムとの兼ね合いはどうか? とか、4レースだけのにじさんじ杯で番狂わせを起こすため予選突破するための戦略はどうするか? とかをバンバン盛り込みつつキャラに注目していく語り。

 タイムアタックと対人レースの違いなどにも触れながら始まった実況解説は、下馬評で有力視されていた選手がスタートの立ち上がりで他選手におしくらまんじゅうして順位を落とした実際のレース状況とドンピシャで「なるほど~」と思いながら見ました。

 1位の選手を映しても、順位だけでなく手持ちアイテムをかんがみて「アイテムの盾を引けないのはちょっと危ないですね。ここはやっぱり乱打戦になりやすいステージ、直線なんでね、甲羅が当たったりしやすいので。着実に赤(コウラ)を当てながら、(当てた相手からこぼれた)コインを拾っていくのが望ましい」と自身の考えを述べ、でこういったセリフを言っている間に、実際1位の選手へ赤コウラが飛んで直撃、順位替えが起こったりする的を得た解説です。

 

 本人がそういうキャラなので当りの強めの実況ですけど、最初のコース紹介を「リボンロード! ぼくが落ちたステージですけど……」と自虐から切り出したことから分かる通り、切っ先は他人にだけ向いてる訳ではなくて彼自身にも全方位とがってましたね。

 わりとこうヒーローインタビューされた卯月コウくんについても、レース運びについては「1位のアルス・アルマルさんを抜きたいが、アイテムなどを使ってしまうと後ろからの攻撃へのリスクになりますので保持し続けて安泰を狙うと。これ間違いじゃない選択でしょう」とか煽りゼロで、真面目に評価されています。*1

 

 

 参加者のここまでの練習風景とかバックグラウンド紹介をしてくれていました(「魔界ノりりむさんが1位ですねぇ! 毎朝研究してゲマズと練習してた成果が出てるのか」「6位は家長むぎちゃん! 受験であんまり練習はできていなかったと言っておりましたけど実力者ではあります」)。大会へ向け参加者が行なってきたマリオカート実況プレイ配信に剣持さんがコメントやらプレイヤーやらとして出没・参戦する姿がたびたび目撃されました。

 その目撃談(や切り抜き動画)を見聞きしたぼくもてっきり「プロレス的なストーリーや因縁を作ろうとしているのかなあ?」とだけ思ってました。{本人もそのようなことをちょっと触れてもいましたし、その成果は葛葉さん叶さん辺りでプロレス的に、椎名さん辺りでは彼女の(よく言われるクズ方面の魅力ではなくて、もう一方の)面倒見の良さを掘り下げるかたちで楽しく膨らませられていました。} あるいは、「予選落ちだろう……」と見なされているかたの練習配信へ顔を出すことで、固定ファン以外の新規さんへの導線をつくり、みんなで一緒に盛り上がれるような、フォローアップ的な立ち回りだと。

 本番の剣持さんの実況解説をこうして聞いてみて、「なるほどあの潜り込みは、因縁づくりだけでなく、実況解説をより充実したものにするための個人個人の習熟・練習状況の把握という向きも多分にあったんだなあ!」と面白かった。

 

   ▼Bリーグ

 1位こそ頭ひとつ抜けていましたが、それ以下では4レースとも安定しているかたがほぼいなくて、総合2位のひとであっても意外とどこかしら下位になるレースもあったりして、誰が予選通過できるのか読めないブロックになりました。

    ●Bリーグ、笹木の実況が素敵

 笹木咲さんの実況もよかったですね。もちろん剣持さんよりは口数が少ないわけですが、一言一言が的確で重い。ネタとガチの両面を混ぜた実況・解説で、笹木自身の人柄なんでしょうね、下位にとても優しく、しかもそれがゲーマー的な視線から掬い上げるようなトピックになっている。

 複数コラボ配信をしているオタク(seeds出身の社築さん)と『VtL両国』共演者でもある剣持(剣持刀也さん)へのアッツアツのdisが印象的ですが(それぞれとの仲の良さを除いても、これだけ当たりが強くてもニコニコ聞いていられるのは天性のキャラだなあと思いますね)ゲーマーズ出身・マリカーガチ勢らしい解説らしい解説・実況らしい実況で「へぇ~!」って思いながら聞いてました。

 コース説明(コースの長さやミスのリカバーが利くか否かコースアウトの有る無しどうすればスピードに乗れるかやガチ勢が練習していたNISC(Non Item ShortCut)など様々なショートカットの紹介といった要点を笹木さんもしっかり触れていて。

 レース中の実況についても、コース取りやアイテム取捨選択などプレイヤーの意図説明などを掬うことで見せ場を的確に捉えたり「キノコ持ってるからこれはダートのところでガーっと使ったら結構いいんじゃないか?」でドンピシャ使って微ショートカットし1位になる所を大写しにしたり)、あるいは数字(順位)としては派手にはふるわない下位~中位レーサーのがんばり・戦略を拾って評価する温かい解説でもありました。(「フミちゃんがノーアイテムでそこの草むらを走っていた! たしかにそこはショートカットのルートだが、ちょっとキノコがないときびしいところだったねえ」「防御をここはお尻につけて、しっかり上位を狙っていった方が入選はね、それでいいんじゃないかと」「キノ(コ)3持ってる、キノ3!。そこで赤(コウラ)投げてアイテム交換して、キノコを有効活用したらまだ追い上げ全然あります」)

 

 笹木の懐の大きさたるや。横綱の異名は伊達ではない。

 

{もちろん剣持さんもライバーさんの「がんばり」に触れたりするわけですが、先述のとおり、各練習配信にもぐって下調べをバッチリしたがゆえのスペック・ステータス的な部分に重きを置かれがちでした。(「こういう実績のある実力者と練習している」みたいな。それは客観的ではあるけれど、そもそもその実力者のプレイを見たことない自分からすると、凄さが体感としてピンとこない部分も正直ありました……。 漫画とかで、あるキャラがIQ1万とか紹介されても、ストーリーのなかで描かれる行動としてそのキャラの頭の良さが描かれないと「?」ってなるじゃないですか、そういったアレですね)

 笹木さんは、いままさに走ってるプレイヤーの現在進行形の動詞について言及していて、『マリオカート』について門外漢だし雰囲気でゲームをプレイするぬるゲーマーの自分としては、いままさに自分が漫然と見ているものに意味を与える笹木さんの言及の方が、面白く興味深く観れた部分もありました}

 

   ▼Cリーグ

 最初バタつきがあったブロックですが*2、配信を見ているぼくからすれば彼だって不運に見舞われた被害者のひとりにしか見えない夢追翔さんの気落ちぶりはかわいそうなくらいでしたが月ノ美兎委員長がオフで見かけたと云う、死んだ魚の目のような夢追さんはこんな感じなんだろうか……)、プレイに致命的な影響はなく、そこだけは救いでしたね。

    ●Cリーグ;事故はありつつもそれぞれの反応がまた良い

 あと、配信者のかたがたそれぞれの顔が見えてよかったですね。

 まだメンバー紹介が終わってないにじさんじ公式の放送状況をしっかり把握し、少しでもレースの開始を遅らせようと「カウントダウンぎりぎりで選んだ方がいいよねコレ多分?」と気配りをするリゼ・ヘルエスタ皇女殿下。ほんものの高貴な者の思考じゃん……。

 めっちゃにっこにこで「これ大丈夫か?(笑) 始まっちゃってるぞ!(笑) ゆめおー! ゆめおぉぉ!!」と叫ぶ舞元さんとか。コメント欄で大会進行の伝令役をしてくれた飛鳥ひなPのまじもんのプロデューサー力が拝めたところとかひなPは他にもコメントを残していて、彼女のボイスだけではないママ力が垣間見える

{舞元さんは視聴者コメントとほがらかにやり取りしつつ、レースで攻撃当てまくる蛮族プレイもしつつ、終わってみれば「たぶんね、ズハくん(葛葉)とアッキーナ(三枝さん)普通に速いね」ノーコンテストになった2戦をキチンと対戦者の力量をはかる観測気球としていて、「明るいオッサンだけど実は切れ者って漫画じゃん……」とキュンキュンしてしまいますね。

 仕切り直しの本番4レースでも「お嬢(鷹宮リオンさん)なんでレインボーロード好きなんだろう? リゼ(・ヘルエスタさん)(舞元さん自身と)同じところだね、ここヘルエスタ皇国説ある」と、他対戦者の選んだコースをよく見てる。視野が広いなあと思いますね。

(ちなみに当のお嬢のレインボーロード推しの理由は「もう全部レインボーロードにしよう! こいつらのこと落とそう!」という最悪の理由でした。おろかだねぇ。鷹宮さんは初心者向けアシスト装備でレースに臨んでおり、この装備はコースアウトを防止する代わりに正道から外れるショートカットができないという長所短所があって、中級車以上は逆に遅くなる装備なのですが、彼女はそれを逆手にとってコースアウトしやすい難コースを選択することで、初心者ほどではないけれど怪しい腕前の人らを蹴落とす、トランプ『大富豪』の"革命"のような戦略を試みた……ということのようです。かしこい!!

「落ちたヤチいた落ちたヤツいた!? やっwぱwレインボーwロードはw落wちるんwやなぁw 落ちろ!! マジで、けっこーなにんずー落ちろ!!」まじで落ちろ落ちろぉ!」「やっぱ落ちるヤツって雑魚なんだわ!! その点補助輪付き有ぅ能である!!」とかリオンお嬢様の配信は最高のセリフがいくつも拝聴できます)}

 

 葛葉さんは前回大会同様、待機時間にゲーム内メッセージで心理戦(笑)をしかけるんですが、突如はじまった試合開始に「ハッ? エッ!? エヤバイヤバイ始メエッ!? ヤベェッ!」とビビり散らかしていてわろてしまいましたね(笑) 甘噛みの狂犬はダテじゃない(笑) 本番か練習かさだかでないなかキッチリとロケットスタートを決めコインを連取しショートカットも決め1位に躍り出て、1位だけを狙うトゲゾーこうら(青コウラ)も、フキダシが見えた瞬間に手持ちの緑コウラを捨ててスーパークラクションへとアイテムを持ち替え、リアカメラで見据えつつ冷静に対処……とレインボーロードを圧倒的一位で突破! 下馬評通りの盤石の走り! と思いきや、完勝した1レース目が無しとなったと知るや否や次のレースでは動揺しまくりスタートダッシュ失敗アイテム取得失敗とぼろぼろ、ジェットコースターのような激しさで面白い(笑)

{葛葉さんのチャンネルでは、マリオカートの師匠のほか、にじさんじの配信者からはド葛本社でオフコラボも何度もこなすseeds出身の社築さんがセコンド的応援を送って「波紋の呼吸整えてけ」? オタク君さぁ……。真剣な勝負の場にそんなんで葛葉くんが「波紋の呼吸をっ!? コォォォ……」(しっかりテンション落ち着く) オタク君たちさぁ……(笑)}

 車ではなくひとりだけ嵐のなか航海をしているような葛葉さんも、このなかで一回も不満とか他者への愚痴レベルの悪口とか言ってないんですよね。人間的な成長がすごい。

 

 三枝明那さんは、仕切り直し中にトム・ブラウンのネタを完コピしたりチャラ夫番長を披露して視聴者からリアクション(低評価など)をしやすいドタバタトークをし、自身も別ゲームの『1・2・switch』を起動したりと意図せぬドタバタしたり(笑)と、けっこう違いが出るもんだなという感じですね。

    ●Cリーグから本選進出陣と剣持さんの絡みが面白い

 Cブロック上位3位もだいたい穏当なところでしたが、ヒーローインタビュー内容はわりと予想外でした。葛葉さんが剣持さんを煽るのは伏線回収という感じでしたが(すでに配信外でご飯を食べに行ったり配信でも『Sharpness Radio』や"本間ノ葛也"など複数のコラボをしていて仲の良さ・空気感は十二分にわかっているので)、2019年デビュー組三枝さんエクスくんもあの手この手でばんばんに煽っていたのが良かったですね。(しかもエクスくんは本当に知らなかったから聞いただけという天然煽り。なんという才能だ……。三枝くんは待機時間中の熱血ねっとりテンションが面白かったですね。「俺と高め合ったあの日々は何だったんだよ!? なぁ刀也!」

    ●Cリーグ4戦目レース模様

 コンセプトの戦いという感じでしたね。各人の色がそれぞれ出たうえで、ぶつかり合った印象。

 「2位以上かな狙うのは」ここまで5位8位4位の総合6位(同率4位と3ポイント差)で最終レース(舞元さん推しのウォーターパーク)を迎えた舞元さんは、葛葉さんを抜き単独1位に立ち、次々コインを獲っていきコイン7枚・緑コウラ1&バナナ1で2週目を走ります。

{緑コ&バナナが出た段階で、緑コを尻に置き続け(この辺は第一レースから一貫したプレイスタイルですね。上位だろうと下位だろうとコウラは盾にする)、アイテムボックスはスルー} 

 ここからが苦難のときで、まず赤コ1(フキダシのみ実は2発で、舞元さんから遠い中位の団子の――4位エクスくんから3位三枝くん、5位以下のかたから3位になったエクスくんへとそれぞれ赤コウラが放たれる――潰しあいでした。位置関係からフキダシ2つが表示された葛葉くんはリアカメラで後ろを一瞬振り返り状況を把握、つづくアイテムボックス列で自分の尻の赤コ1+控えのコインを吐き出し、ダブルボックスを開いてアイテム交換、赤コ1+赤コ1を手に入れ、更なる攻めに出ます。*3、更に赤コ1(尻の緑コと相殺)、すぐさまバナナを尻にするも3度目の赤コが迫り(バナナと相殺)、ノーガードとなったところへ4発目の赤コが放たれクラッシュ。赤コ1を3度引いて3つとも舞元さんに向かわせた2位の葛葉くんが、アウトからさくっと抜けてダブルボックスを開くさまを見過ごします。

 葛葉さんに抜かれ3位ともハナ差になります。(11位を走る11歳vtuber童田明治ちゃんからの)ゲッソー視界を塞がれつつも一瞬移った3位(三枝くん)をしっかり確認していたのでしょう、シングルボックスで手に入れた赤コを視界内の葛葉くん(尻には何もナシ)に向けず、盾として尻で保持します。そこへ増速した3位が近づいて盾として置いた赤コに頭を突っ込むラッキーに巡り合いますが、舞元さんは舞元さんでイカスミによって(1位の葛葉さんが棄てた)前方のバナナが見えておらず痛み分け。コイン4&アイテム0になります。

 シングルボックスを獲り赤コ1を尻につけ、コイン3つだがアウトの上/コインないがインコースの下と分かれる右カーブのジャンプ台分かれ道はインを進みます。水中に潜って出たさきのボックスで(コイン5+)赤コ1&キノ3となりますが、(抜かされたときも先頭の葛葉くんが着実にダブルボックスを開いているのを見た記憶もあります、攻めたところで固そうな前方を狙うよりも、あるいは3位以下からの追い上げを防ぐ道を選んだということか)赤コ1保持したままキノ3を控えに置いたまま進みアイテムボックスを潰し……とそこで落雷が!「みんな雷おちちゃえ~ぷーん」(かわいい)} 金と装備を剥がれたコイン3+ノーアイテムで速度の出ないミニキャラ状態で坂道をのぼることに。舞元さんは着実にコインを回収し8まで伸ばしリカバーをしていきますが、コインを獲ろうと少し車線をズラしたそこを三枝くんが抜けていく! ゴールラインぎりぎりで3位に転落する憂き目に。まじか~。

 仕切り直し前の2戦の大胆さから一転、真面目に気を引き締めた本番での手堅い選択が、短期決戦のランダム性に呑まれたということなんでしょうか。惜しいですね。

 

 三枝くんはスタートダッシュアウトコースを進んでコインを回収しつつ3位につけます。しかしノーアイテムの三枝くんは、舞元さんの防御としての緑コを見て、直近レースの攻めてノーアイテム状態で1位になった途端コウラ3連被弾し7位まで一時落ちたトラウマか抜かした結果そのコウラを当てられることを怖れ(あるいは良いアイテムが出やすい低順位にわざと自らを置く"打開"をえらぶ意図もあったんでしょうか?)「一回ちょっと順位下げます」と速度を抑え、チャンスを狙います。

 ダブルボックスを獲ろうとした結果、先頭の葛葉くんと同じ轍に入って逃すなどもし、一旦は下位まで下がりますが、パックンフラワーなどに恵まれまた3位に戻ります(10コイン+キノ1)。イカスミで視界を塞がれるや否やキノコで急加速しますが(混戦を抜けようとしたんでしょうか?)、逆にこれが2位の舞元さんの尻の赤コに頭をつっこむかたちになり、クラッシュ

 コイン7+ノーアイテムで進むもすぐコインを2つ獲って9まで戻し、キノ3も手に入れますが、変わらず2位の舞元さんのまた尻に装備した赤コを見て、抜きあぐねます。コイン10に戻し、アイテム(ボム)を手に入れたところでどうしようか一考……とそこで落雷が! 金と装備の剥がれたコイン7+ノーアイテムで速度の出ないミニキャラ状態で進みますが、ちょうどアイテムボックスの前にいた。焦らずシングルボックスを開け、(先を行く舞元さんに軒並み金が回収されるなか)コインもひとつ取って8まで伸ばし、アイテムルーレットがキノコに定まり着地と共に急加速、コインも回収しつつ舞元さんを抜き2位に! おおお~!

 手堅い状況が出るまで速度を抑えて後ろで待つ作戦が、巡り巡って下位の雷をアイテムボックス前で受ける時空間を生んだかたちでしょうか。

 

「3位以内キープ、かな、残れるとしたら」ここまでの3レースを乱戦続きの中位層で耐えて耐えてきた6位5位3位(順位こそ良いですが1週目でキノ3を手に入れショートカットを狙ったところでテレサに奪われダートをぴょこぴょこ跳び歩くことになり、さらにコースアウトしてしまったりと泥臭いレース内容でした)夢追さん(6位の3ポイント上の同率4位)。運営との連携がうまくいかず、本放送でメンバー紹介中にレースを始めてしまった夢追さんは、1戦目では「これ、さっきのが尾を引いてないか?」と見ているこちらが心配になるようなコースアウトもありました。

 夢追さんは大型コラボではこの人しかいないというくらい、にじさんじ内では司会進行がうまい人です。(段取りに慣れてきた今ではそうでもないそうですけど)ガッツリ台本を作り込んで台本片手にさまざまな企画を円滑に進行させてきた夢追さんなので、焦燥も人一倍大きかったんじゃないかな、なんて邪推します。

 前3レースでは、選手の位置が狭く固まったスタート直後で事故りがちだった夢追さんは、最終レースでも葛葉さんにコインをことごとく取られ他選手におしくらまんじゅうされ10~11位まで落ちます。コイン3枚で2週目に入り、3週目をコイン8ノーアイテム{スター発動中(無敵)} の4位で迎えます。緑コ1+緑コ3を手に入れた夢追さんは3位の三枝くんに向かって投げ切るも狙いは悪く……とそこで落雷が! 小さくなった夢追いさんを横目におんそくのリゼが走り抜ける! リゼさん以外から抜かれることは防ぎ5位でフィニッシュ。

 総合5位となった夢追さんは勝利の喜びを述べます。

「食い込んだ!(裏声)……クイコンダ(裏声)、食い込んだ、コレデッ、5位以内に入ったからっ↑、勝利者インタビューを受けられて、謝罪が出来る

 こんな悲しい勝鬨の声、ある?

 袖はないが責任感は有り余る男・夢追翔の背中がおおきな一戦でした。

 

    ●Cリーグ終了後から3戦目レース模様を振り返る

 総合順位では競っていた舞元さんと直接的なデッドヒートという感じはなく、舞元さんが4位夢追さんが3位につけたミュートシティでの第3レースでさえバチバチに抜きつ抜かれつという風な印象は一見ありません。でもしかし、ここが二人の違いが大きく出たレースだったように思えます。

 大小のショートカットが狙えるけれどコースアウトも怖いこのコースで舞元さんは1週目でのキノ3+キノ3という状況でも安全策を取っていました{。ちなみに片方のキノ3は夢追さんからテレサで奪ったもの(笑)}。一方の夢追さんは前述の通りキノ3を手に入れるも即奪われるという不運に見舞われた1週目でも、2週目でも3週目でもSCに挑みつづけ、2週目3週目では後半の小さいSC&大きいSC両方ともを連続成功させます。

 

 不運や失敗にへこたれず挑戦し続ける夢追さんの姿勢の勝利でしょう。

 

   ▼Dリーグ

 1~3位は順当でしたが、死のグループと呼ばれるにふさわしい混戦でした。

 殺伐とした雰囲気の一端は、 にじさんじ公式のメイン配信では粗くなりがちな各参加者の画面のなかでもキッチリくっきり燦然と輝く椎名さんの配信画面に刻み込まれた「あ ほ け ん も ち」「一期生」{実際には剣持さんは二期生だが、一期生ヅラをしてきている(していない。椎名さんがそう思ってるだけ笑)ため}という罵倒にあるのではないかという説もあります。

    ●Dリーグ新人不破さんが開幕コイン獲得数カンスト

 19年11月デビュー組のホストvtuber不破湊さんが、待機時間中に札束の雨を降らせるアイキャッチを披露。コインの獲得枚数で車の最高速が変わる『マリオカート』において強烈なアドバンテージを得たまま『LOVEどっきゅん』自作PVを流し、普通の乗用車で高速道を駆け抜けていきます。レース後のヒーローインタビューでは、にじさんじ外でも珍しいくらいの腰の低さで剣持さんに素直な感謝を述べます。まさかのヨイショ系清楚ホスト。きみPVと違くない?

 椎名さんが「あ ほ け ん も ち」、叶くんが「剣持ザコGG」と司会を煽り倒し、サブ司会の笹木さんでさえもが郡道先生から(私は)笹木に勝った女です」とキャプション芸を披露し煽られるという殺伐とした荒廃した修羅のブロックで、シャンパンタワーを背景にした不破さんが砂漠のなかのオアシスだったという驚きの結末でした。

 

   ▼Fリーグ

 回線の問題からEブロックはひとまず置いて、Fブロックから行われました。

    ●Fリーグ、威圧するでろーんとビビり散らかすせとみや

 順位予想で圧倒的”やから”扱いをされた樋口楓(以下でろーん)さんがレース内外で大活躍のリーグでした。待機時間に「おてやわらかに」を連打し、それを見た同リーグ参加者であるメガネっ娘vtuber瀬戸美夜子さんがビビり散らかしていて面白かったです(オタクちゃんさぁ……)

 コース選択の段階で吠えに吠え一喜一憂し、「任天堂さんさえ忖度したのでは……?」という説が一瞬信じられるくらいの神引き+高順位につけスター発動中に他選手による雷、そこから黄金キノコ⇒キラーと爆走して11位から一気に2位でゴール!!、そこから見事な転落人生をキメるでろーん(笑)。

「メジャーデビュー先のランティス社さんが考え直してしまうのではないか?」と心配になってしまうくらい、そして段々と「この声量、音圧、そりゃあランティスさんも目をとめますわ……」と見ているこちらがこわれてくるくらいレース中に怒鳴り散らかし事務所で台パンするでろーんでしたが、でもこれって順位予想に寄せられた視聴者の想像どおりの姿でもありました。(でろーんも個人配信で、順位予想コメントをにやにや読み上げてました「ゆずれよ~? みんなァ~? みんなゆずってくれよォ~?」

 そう。

 そういう意味ではこの姿だって、実はあの樋口楓と――メジャーデビュー曲にもそのファーストショットにも、これまで彼女が活動してきたことや歌ってきた曲を思わせるような要素を散りばめたランティスの新進アーティストと。そして昨冬1月にZeppOsakaで行なったファーストライブ『KANA-DERO』で「たったひとりで歌っているんだけど、そうじゃなくて、過去のいろんな出会いをふまえたうえで舞台に立っている――そんなドラマを幻視してしまった。」そうぼくが思ったあの――アーティスト樋口楓と、なんら違いがないんです。(本人も冗談めかして言ってますが)

 

 本配信でも剣持さんがピンク髪の遠北千南ちゃんのピンク揃いプレイヤー・車選択、夕陽リリさんの未来人っぽいクールなプレイヤー・車選択などを取り上げていましたが、一見なんの変哲もないでろーんのキャラ・車選択にも、彼女ならではの色がありました。

「初心者はァ、中堅がええって美兎ちゃんが今日言うてたからぁ」

 同期の委員長のアドバイスを参考に車を選んでレースに出場し。

 ランダムで選ばれた結果として出てきた、空港のようなコース。「ホノルル国際空港ですか!?」でろーんは先日JK組と行ったばかりのハワイ旅行の話をしながら走っていく。

あン邪魔やなぁ! 水の中ァ! ちょすいぃ?? あたし特性ちょすいちゃいますの~。ちょすいじゃないから別に回復せぇへんの~

かみなりぃ! 雨じゃないけど当てましたぁ!

自覚があります! この子! このジュゲム、自覚がある! さすが自覚持ちジュゲム!

 と、マリオカートで先日までやっていたポケモンバトルをしだすでろーん。

 最初のラッキー2位が嘘のように下位をもぐるでろーんは、彼女のキレ芸が開花したプニキ(『くまのプーさんホームランダービー』)の話題を口にして"やから"のように走っていく。

 ただ、いつものようにツイッターも目を通しているのだろう、もっともっと悔しくやるせない思いをしているだろう剣持さんに「プニキは主催者に譲ります」と視聴者コメント欄に登場して去っていく。

 

 寝ても食べても怒っても走っても。

 何をするにしても、自分や自分がかかわった誰か何かとのこれまでを浮かべて重ねて糧とし心を魂を燃やしていく……そんな彼女の確たる芯が拝めたような、そんな味わい深いレースでした。

 

    ●Fリーグ成瀬鳴くんのカッコよさ

 ディフェンディングチャンピオン成瀬鳴さん(以下鳴くん)の圧倒的強者っぷりがすごい。

 以下は個人的な考えなので、ひとに押し付けるつもりもないし、別にこのblogでもその基準で書いているわけでもないんですが(『ポケモン剣盾にじさんじ杯』の感想でも伏せたように、目次でだれが勝っただ負けただは言わないようにしているつもりです)、前回大会上位者などは、予選突破することってネタバレでも何でもなくて、あとはいかに勝つか? 各試合どれだけ1位になるか? みたいなところに注目されていて、更に言えば鳴くんに至っては当然ぜんぶ1位で通過するだろう、各試合1位通過だったとしてもそれさえ当然すぎてネタバレじゃないくらいの気持ちを個人的には持っていたんですが、そんなぼくでさえ鳴くんの走りには驚かされました。詳細は本配信を見てきみの目でたしかめてみてくれ!

 

 まさか『ドラゴンボール』で見た展開(最近だと『ワールドトリガー』の某隊とか)が現実世界で拝めるとは思ってもみませんでした。うえで詳細を伏せたこと以外にも、剣持さんの実況解説によって別ブロックのガチ勢・ゲーム巧者のすごさ真面目さを「笹木は本当に実力があり、レートも8000台で」「叶くんはマリオカート元世界一位と練習をするなど仕上げてきている」などと説明された後で、さらっと鳴くんがレート9000台だと明かされるやばさ。ドラゴンボール』で見た展開だよ!(最近だと『ワールドトリガー』の里見さんとか)

 ただ走るだけでそれがあまりに旨すぎるので見る者を震わせられてしまう類の、ガチランカーの魅せプレイですね……。

 鳴くんはにじさんじがあれこれ模索していた時期に「歌中心のアイドル路線で」と発進された(が有耶無)VOIZ出身ということもあって、にじさんじ内でも抜群に声が良いライバーさんだと思いますが、遅まきながら、カッコいいとはどういうことか、今回で分かった気がしますね。

 繰り返しになっちゃいますが、あの声でさらっとほがらかに言ったときの、漫画の世界から抜け出してきたような爽快さたるや……。

 

   ▼Eリーグ

 回線の問題から最後になったEリーグ。このリーグは、ビッグネームやカルト的人気を誇るレアキャラなどがそろったリーグで、良い感じに予選を〆られた気がします。

 1期生でTV出演や文化放送で(一ヶ月限定とはいえ)冠ラジオ番組を持ち、ソニーからメジャー音楽デビューも決まった月ノ美兎委員長。アップした動画がにじさんじ内トップの300万再生を記録する配信者で、そして前回はvtuber活動を当時引退していたために不参加だった大会サブ司会・実況の笹木さん。(にじさんじゲーマーズ出身赤羽葉子さんなどと同じく)配信頻度の少なさからレアキャラ扱いされる2期生ギルザレン三世さん(以下ギルザレン様)の動く姿が珍しく拝めるリーグです。

    ●Eリーグ、ギルザレン様のエポックな配信

 ギルザレン様の個人チャンネルでの実況配信はなく、にじさんじ公式チャンネルのメイン放送で写される画面共有からのみでの参加となりました。その点で、黛灰さん主催の『Murderous Pursuits』コラボ実況プレイ配信と同様ということになりますが、先述の通り公式チャンネルに司会進行・解説者である剣持さん笹木さん以外の声はヒーローインタビューでしか載りませんから、今回は声さえ聞こえない配信です。

 それでもギルザレン様ファン必見の大会となったのは、かれが自身のプレイ画面に音声自動字幕起こし機能を使用・表示させた状態で画面共有を行なったからなのでした。

 

 自身のアイキャッチや自作動画をそのまま流したAリーグのシェリンさんDリーグの湊さん、自身の参加するクリスマスボイスの告知画面をプレイ画面のうえに貼り付けた伏見ガクさん(同じくDリーグ)、配信画面に文字貼り付けをした椎名さん(同じくDリーグ)、「笹木に勝った女」と張り付けた郡道美玲さん(やっぱりこの人もDリーグ)といったかたがたによって、視線誘導の凄さというのはチラついていました。

 

 大取りとなったEリーグのギルザレン様はその集大成、それぞれの凄さの凝縮といった感じで、ついつい視線が彼の画面に行ってしまう。

 これは良い配信(?)スタイルだなあと思いました。マリカにじさんじにじさんじ公式配信のような、各人の音声がないために味気なくなってしまいかねない/各プレイヤーの心情がよくわからない統括画面でも(じっさい剣持さんも混戦接戦となったレースの終わりで「皆様の声が聞きたいところであります」と言っていましたね)、こうして文字に起こされるとかなりフォローアップできますね。

 もちろん、個人配信の再生数が配信者の糧になるわけで、公式チャンネルで見て満足されたら困るでしょうし、自動字幕プログラムに文字起こししやすい言葉や発話間隔で話さなければならない……という枷もあります、勝手に字幕がついてしまうことで、凝った切り抜き動画を作りにくい(作られにくい)ということもあるかもしれません。これも一長一短だと思います。でも、目当ての配信者さん以外へはそもそも覗きに行かない、というのもそれなりにいると思うんですよね。

 聖徳太子でもないかぎりは10人いっぺんに再生して全部聞き取れるという人はいないし、よほど熱心だったり体力がないかぎりは何遍も聞くということもできないでしょうから、せいぜい10人のなかから半分くらい自分のお気に入りの配信者さんをピックアップして同時視聴する……くらいのものにならないかな? と思います。

 そういう状況に対して、文字起こし付与は、本来であれば自主的にはその配信を見に行かないような配信者の人となりを知りうる、一つの工夫となり得そうです。

 

 ギルザレン様も過去のソロ配信で自動文字起こし機能を使われていたような気もしますが、にじさんじ内でこの機能をよく使っている/衆目を集めたのは何といっても剣持さんだと思います。剣持さん自身、ギルザレン様とコラボしたり何だりしている直接的にかかわりの深い二人ですが、ギルザレン様がこの境地にたどり着いたトリガーとして、彼のvtuberヘビーリスナーぶりや剣持の配信だったりなんだりが少しでもあったと考えるのは、関係性オタク的にはとてもおいしい。

 

 画面共有で複数画面を一括表示するような配信自体、素人考えではマシンスペックや回線の太さとかも必要そうに思え、なかなかお目にかかれるものではないとも思うんですけど、そういった構成の配信において、字幕機能利用したものが今後もっと出てきたっておかしくないなあと思いました。

 

    ●Eリーグ勝くん……。

 前大会ではうづコウさんが回線落ちましたが、今大会では鈴木勝くんが石橋を叩いて事務所から参戦した結果、IPアドレス(?)の問題(?)で割りを食うことに。

 

    ●Eリーグ笹木の横綱相撲

  笹木咲さんによる圧巻の横綱相撲でした。みなが思い思いの衣装でレースに挑むなか、笹木が身を包んだのは"ゲームの日"の衣装でした。最初のvtuber生活では一度も袖を通すことができなかった、ニンテンドーswitchのコントローラを意識したあの衣装。

  ♪「笹木は会社に嫌われている。好きなゲームできずに辞めて」

 そう自身で歌った"好きなゲーム"とは、その当時実況配信がきびしかったニンテンドーのゲームであったと云います。そんな笹木があんな服を着てこんな元気に走っている。

 

 ♪「剣持開いたマリカの大会。やるなら早よ言え、出たかった」

 剣持の開いたマリカの大会で走るなんて、それどころか剣持さんをバッチバチに煽りながら実況・解説をこなしてしまうなんて、あの服を見たときぼくは想像できませんでした。

 

 ♪「舞元と 社と 椎名と 花畑 こんな私に残った 狂おしい最愛の家族」

 この歌をうたったとき、実は椎名さん以外とはそんなに関わりがなかったのだと云います。

 笹木さん自身からして、去年の卒業時に際して社さんからもらったコメントについて「全然絡みないけど」なんて言うほどだった彼と彼女が、復帰後、緑仙くんやアズマさん花畑さんといったseeds出身*4のメンバーに交じってゲーマーズ出身りりむちゃんと一緒に)社さんのソロ配信時につくったディスコードへ入ってダル絡みしたり、それどころか先日みたく二人でコラボ配信をするようになって、呼び捨てはおろか「オタク」呼びで5万人以上の視聴者のまえで煽り倒せるほどの仲になるとも、ぼくは想像できませんでした。

 

 ♪「ベルモンド・バンデラス 誰やねん」

 vtuberオタクを自称し様々な分野について知識量を誇っている(し、今回主催するにあたって更なる下調べをしただろう)剣持さんと、司会進行として最後に今大会をふりかえる会話のなかで、「(ベルモンド・バンデラスさんの)決勝進出は意外だった。くそざこGaming*5とか名乗ってゲームもやってたじゃないですか」なんて具合に剣持さん以上のvtuber知識を披露するとも、僕は想像できませんでした。

 

 ……もちろん、あの歌から変わったものは楽しい話題ばかりではありません。

 笹木とおなじく引退するかどうか悩みつつも、しかしvtuberを続けていた闇夜乃モルルちゃんが卒業することになるとは思いませんでしたし。まさか引退後にコラボの誘いをだすほど気安い道明寺くんの――剣持さんともコラボし、配信外でご飯を食べに行く仲だと云う彼の――(前任の人の)ほうがゲーム部を去ってしまい笹木と再コラボができなくなるなんて思いませんでした。

 

 配信者業界の流れの速さは爆速で体感10000ccくらいあり、レインボーロードの比ではないくらいにコースアウトが茶飯事で、笹木ほどの実力者が「落ちないコース」と言った安牌でさえなぜか落ちている人が出る怖い世界です(フミさん……)

 配信でそんな色ほとんど見せたことのない委員長でさえ、vtuberをやめようとしていたと云います。

 あれだけ楽しそうにやからをしていたでろーんもそうでした。あと昔は自分以外の配信者同士の遊び報告に「なんでこんなに痛くなるの?」といたいけな女子高生らしい姿を見せたこともあります。

 

♪「夢も、明日も、何もいらない。自分が楽しければそれでいい。 そうだ。本当は、そういうことが歌いたい」 

 どこまで見ていられるかはわかりません。でも、たぶん、来週、笹木がみんなと好きなゲームを好きなようにやってる姿は、見れるんじゃないかな。

 そんな確信をいだいた予選大会でした。

 

1222(日)

 当番日。

 夕飯はワタリガニ、つみれ、カキ鍋を食べました。おいしかった。 

 

1223(月)

 お家でステーキを食べました。美味しかったです。

*1: これはうづコウさん関係だけど、試合と関係ないことなので話の流れ上、脚注に隠しますが。うづコウさんはインタビュー前だけどディスコの音声に乗っちゃったりもして(その辺は2019年11月組不破くんなどもそう)、卯月軍団(うづコウさん視聴者のこと。彼が大好きで大嫌いな複雑なかたがた)からは「じじいがよ……」みたいなお馴染みの野次が飛んでいましたが、剣持さんはうづコウさんのおじいちゃんムーブについて笑って流していました。

 

 同期・森中さんはもちろん前回大会にも出場した黒井しばちゃんやら19年デビュー組の配信構成について(順位などゲーム的に重要な情報にかぶさるかたちでアバターが表示されていたりすることについて)弄ったりする一方で、そのへんの不可抗力的な要素も多分に絡んでいるだろう失敗・事故について剣持さんは、いちども野次を飛ばしてなかった気がします。

(連絡に齟齬があり、レースを仕切りなおしたCリーグについても「にじさんじのライバーは仕方ねぇなあ」といった具合の、全体を茶化したものはありました。けれど、少なくとも誰かに責任をおしつけるような個人攻撃はしてなかったと思う)

 剣持さんが(気心知れた、打ち解けたメンツ以外とのコラボ配信ではなく)大人数を回す配信ってぼくはわりと久々観て、「こんなトゲトゲしかったっけ?」と頭をかしげるところもあったんですが、この辺の線引きを振り返ると、やっぱりエラい人だなあと思いました。

*2:これは仕方ない事故だと思いましたねえ。

 配信を見ている感じでも、わりとふんわりしたところのある進行だったんだろうというのは伺えましたが{たとえば各ブロックでだれが試合用の部屋を立てるか(ゲーム本体のレースルール設定や、レース開始・仕切り直しなどのプログラム的な指示を出すホスト役になるか)は当日にふんわり決まったんだろうなとか}、だからってガッチガチに仕様書つくり何度も何度もリハをして……と事前に決め固めたところで完全に防止できるものではなく、そこまでコストをかける必要もないと思うんですよね。

*3:後ろに気を取られたのかコイン取得できず

*4:にじさんじseeds=にじさんじの3期生的な立ち位置のひとびと)

*5:ベルモンド・バンデラスさん、鷹宮リオンさん、卯月コウによるコラボ配信名。