すやすや眠るみたくすらすら書けたら

だらだらなのが悲しい現実。(更新目標;毎月曜)

日記;2019/11/05~11/11

 昨日はチャールズ・ストロス氏のblog記事を訳して紹介しました。

 今日はまた日記です。9000字くらい。

 ※言及したトピックについてネタバレした文章がつづきます。ご注意ください※

 

1105(火)

 考えてみると、1週間に1万字って、毎日10ツイート(140字×10)以上している人であればそんな難しい文量でもないんですね。ないはずなんですね。なのに……。ふしぎだなあ。

 ■インターネット老人会

 日記ばかり書くようになりましたが、すこしでも楽しい文章を……と心がけた結果、なつかしのテキストサイトへどんどん近づいて行ってる気がします。『LOGIC&MATRIX』、最終更新2014年か……

 ■書きもの■

 昨晩ギリギリでアップした日記に、ちょこちょこ追記をしました。これで先週の日記は珍しくどのvtuber配信感想もオチがつけられたことになり、読み物としての体裁がある(当者比)。そもそも当ブログは日記以外の個別記事も言いっぱなしでうまく〆られたためしがないので、先週の日記のほうが読み物らしいとさえ思う(比較対象がダメすぎでは?)。

 日記も「日記だから」と言いっぱなし書きっぱなしにするだけでなく、一まとまりの記事のための練習台として活用できると、のちのち自分の力になるのではないか? (と書きっぱなしにしてこの項を閉じる)

 ■書けてないもの■

  先々週の日記では、「11月は日記以外の記事をアップします」と言ったんですが、別にこれは何か目算があってそう申したわけではなく、神社でお賽銭しての願い事は「ほしい」「したい」じゃなくて「します」と念じると実現力が高まるよというアレです。にじさんじの新人vtuberえま★おうがすと様はバイトの給与支給について「2ヶ月後にもらうとか困るよね。2ヶ月後のぼくなんて他人じゃん」とおっしゃってましたが、卓見ですね。がんばれ来週以降のぼく!

 ■読みもの■

  のらふくろう著『狩猟騎士の右筆 ~魔術を使えない文官は世界で唯一の錬金術士?~』 読書メモ

 『小説家になろう』連載作で、作者ののらふくろう氏は他作品『予言の経済学』(未読)講談社レジェンズノベルズ枠)にて書籍化されています。

 「私の結婚相手を探しなさい」

 世界にモンスターが満ち、ひとびとは古の文明の利器による魔法的なバリアの張られた都市内で生活し、魔法のつかえる騎士がモンスターを狩り魔石を得て活用する世界。

 そんな世界で、高い魔力を有し強力な魔法を操る名門の生まれながらも、その才能がなかったために、騎士たちのために下働きをする文官として――その文官の中でも誰も見向きもしない古書整理の職として――はたらく主人公が、その血筋ゆえに昔なじみのお姫様から妙な命令をさずかる。その命令は都市の重大事件につながっていて……

 ……というお話です。

 ランキング作品に珍しく、主人公がまじに魔法の使えない存在で(=今のところは。今後どうなるかは作者のみぞ知る)、科学者らしい視点の鋭さだけでもって、劇中世界のメカニズムを地道な実験と考察で解き明かし、問題解決しようとしているのが珍しいですね。

 幼馴染でツンデレでプライド高い王女(かわいい)をはじめとして、平民出身でさまざまな女性キャラ(いじらしい)も出てきて、見た目も面白い(。炎魔法に秀でた血筋だからか、王女様はあざやかな赤髪とか)。劇中にはイラストもあれこれ挿入されているんですけど、キャラの立ち絵とか場面の絵ではなく 劇中世界の魔法的素材を分析するクロマトグラフの結果だったりします。章のクライマックスとなると挿絵も増えて派手な色合いの挿絵がでてきますが、色とりどりのヒロインに迫られてだれを選ぼうか? みたいな光景ではなく試料5~10のなかでどれを使って精錬しようか? と主人公は悩むこととなります。なんちう渋さ。

 

 そうした地道な試行錯誤の面白さを取り上げた作品といえば、本好きの主人公が転生先の異世界で、製紙に向いた植物の選定・育成から試行錯誤する『本好きの下剋上』があり、アニメ化される前から大人気だったとおり需要はあるはずなんですけど、ランキングを見るかぎり供給はなかなかお目にかかれない印象があります。

 なぜかといえば、すごいモンスターを大技で退治するアクション大作の陰で埋没してしまうというのもあるでしょうけど、そもそも絶対数が少ないような気もします。(リサーチが面倒だし、それを加味した創作をするのは大変だし……と難度がたかそうだから?)

 

 地味やら渋いやら散々なことを言ってしまいましたし、プロット自体も地味だとかさらに重ねたりもしたいですが(別に主人公が異端審問にかけられ裁判沙汰などするわけでもなければ惚れた腫れた刃傷沙汰の派手な恋の鞘当てがあったりするわけでもない)ストーリーテリングは随一だと思います。

「私の結婚相手を探しなさい」

 というツカミなんて出藍ですよね、がっしり興味を惹かれてしまった。

 他作品も読んでみよう。

 

1106(水)

 ■そこつもの■

 ここ半年くらい1ヶ月に数度は「『デスストランディング』年内発売なの!?」て驚いてましたが、ここ半月くらい2日に1度は「『デススト』発売日11月なの!?」て驚いてました。さすがに発売2日まえじゃあもう謎特典の特装版は個人商店しかないっすね……。

 ■■

 ポイント大量還元セールで手に入れた計1万円ぶんのクーポンが期限切れになってしまった。

 期限を伝えるメールも来ていたんですが、ほかの広告メールで埋もれてしまいました……。

{ネット通販サイトで商品を購入すると、勝手にタグがリマインドされて(たとえば『宮崎駿作品集』を買うと「ジブリ」が登録される)、タグづけられた商品の広告メールが送られてくるようになってしまう。気づいたらさまざまなタグがリマインドされてしまい、広告メールもたくさん送られるようになってしまっていた}

 

1107(木)

 宿直日。

 ■ネット徘徊■読みもの■

  ライターのチャールズ・ストロス

 ベクデル・テストについて概要は知っていても詳しくは分かってなかったので、とりあえず日ウィキペディアの"ベクデル・テスト"の項を読んだところ、こんな一文が。

ライターのチャールズ・ストロスは、テストを「パス」する映画の半分ほどは女性たちが結婚や赤ん坊について話しているというだけの理由で合格だと述べている[20]。

   ウィキペディア『ベクデル・テスト』項、「テストの応用」より

  なんとこれローカス賞受賞『アッチェレランド』などを著したSF作家のストロス氏本人の発言じゃないっすか!

 ここについては第三者による本(?)の出典がついてますが、このさらに下の「テストの限界と批判」項で触れられてる、「エコ『薔薇の名前』みたく、時代・舞台を史実に忠実にあらんとした結果としてテストに合格できない作品もあるよね」という旨のお話も併せて、これらはストロス氏のブログ『Charlie's Diary』2008年7月28日の記事「Bechdel's Law」でなされた指摘のように見えますね。

 グーグル翻訳に感謝をささげると、ストロス氏は皮肉とかで言ってるのではなくて、

「人前で醜態をやらかすまえに、私はこのテストを自作に適用します。TVなど映像作品へのオファーがあっても同様です。上映時間1時間あたり少なくとも30秒はベクデル・テストに合格する場面を盛り込むことを契約条項に提示します。

 友人知人が傷つくことは、わたし自身にとっても痛ましいことだし。反フェミニストバックラッシュだとか同性愛嫌悪やレイシズムだとかについてわたしが何も言わないことで、それらを暗黙のうちに手助けしてしまうのも、良心がたえられないのです」

(『残虐行為記録保管所』などの)ランドリーシリーズは、ぼくがテストしたかぎり不合格(100%ダメってわけじゃないけど)、『シンギュラリティ・スカイ』も失格、そしてノヴェラは最新作もふくめだいたい失格です。ぼくはもっと注意して執筆する必要がありますね」

 といった感じで素直に反省・前向きに検討されてるもよう。

{コメント欄も200以上と伸びてますが、「よくぞ言ってくれました!」というものから、ストロス氏が次の日記で「ご覧のとおり自分が特権的地位にいることをわかってない男性もいます」と釘を刺すようなものまである。

(ストロス氏への熱い擁護のなかには、作品上の都合をかんがみた作品評的なものもあります。たとえば、

「自罰的すぎるよチャーリー! そりゃもちろん『シンギュラ~』は失格だよ! でも設定的に仕方ないじゃないか、19世紀ロシアを模した社会で、物語の舞台は海軍艦上なんだから。『ホーン・ブロワー』シリーズや『海賊ブラッド』が不合格なのとおんなじだよ」

 みたいな声ですね)

 ベクデル・テストが知られ始めたSFファンダム(の一角)の当時の様子を知ることができて、「へぇ~」てなりました。

 

{あとコメント欄で、ストロス氏の映画趣味とかも知れた。「おかしな話、ここ数年のハリウッド映画でわたしが記憶に残ってるのは『Mr.&Mrsスミス』なんですよ。まあドッカンバッカン映画なんですが」とのこと。

(ドッカンバッカン映画は適当なアレで、原語はexplodey-stuff。ストロスblogから離れてツイート検索をかけてみると、『トランスフォーマー』シリーズに使われることの多い言葉みたい。

 ほかの使用例として、「(ヴィルヌーヴ監督)『メッセージ』はexplodey stuffをいっさい含まない傑作SF映画です」「『第9地区』は傑作だったよね、後半で単なるアクション映画になるまでは。そっからはオチが読めるexplodey stuffになっちゃった」みたいに呟いている人も見られます)

 

  「パンツは穿くものであって見せびらかすものではありません」ストロス氏のblogより

 ひきつづきチャールズ・ストロス氏のblogをdigっていて、これは宝の山という感じなんですが{ストロス氏個人の記事だけでなく、ゲストからの寄稿なども多数あるみたい(。だいたい作家仲間のもよう。ただまあ、寄稿者には本職大学教授の作家さんなどもいるので…)}、簡単な文章も読めないのなんの。学校の勉強をちゃんとしときゃあよかったなあという感じです。

 面白そうなのはWhy I barely read SF these days(最近のSFをほぼ読まない理由)』、18年2月の記事です。

11/10追記;訳してみました。11/10(日)『訳文;「パンツははくものであって見せびらかすものではありません。ただし…」チャールズ・ストロス氏のblogより』)}

 前半は映画『スターウォーズ』(影響下のSF小説)批判で、『SW』監督J・ルーカス氏が参考にしたビジュアル面での源流を紹介しつつ、いかにそれがSF"映画"として最適であっても現実ともSF"小説"とも不適かを述べ、じゃあ"SF""小説"ならでは踏み込める領域って何かと言うと……と具体例を挙げるエッセイ。

 ストロス氏のお話の面白いところは、『SW』的SF映画のお約束を鵜呑みにしないで一から再考しましょうという○○警察的なお説教にとどまらず、エッセイの後半からは、現実世界の物事もまた当然と思われているだけで実はただ古くからの慣例に従っているだけのものってあるよね、そこも疑っていきましょうと思索を広げていくところです。

 ぶっちゃけ燃えそうな話題でもありますが(笑)、べつに偏見な印象論で雑にけなしているわけではなくて、作品(の一部展開)をその背景まで汲んだうえでの具体的な批判だし、現行の展開を沿わないことでどんな展開が期待できるのか前向きな展望が示されてもいるし……と、ぼくは傾聴に値する興味深い内容だと思います。

 

1108(金)

 宿直明け日。

 『デス・ストランディング』を購入してインストールするも、vtuberさんの配信がはじまったのでまた今度にしました。ストロス氏のblogを読んだり訳したり。

 

 ■見たもの■

  vtuberコラボ実況プレイ配信『花畑チャイカとUNOはいUNOって言ってなーいって言わないよ絶対』を見ました。

 vtuberグループ"にじさんじ"の面々がビデオゲーム版『UNO』をプレイする配信を見てました。参加者はエルフのえるさん、シスター・クレアさん、ファイアードレイクのドーラさん、花畑チャイカさん。

 4人は幕張メッセでの音楽イベント『にじさんじミュージックフェスティバル』の共演者で、クレアさんを除く3人は楽屋がおなじでした。その時のケータリングのお弁当のお話なども配信中にされてましたね。

 えるさんと花畑さんの絡みはなんどか見ているんですけど、ソロ配信の自由奔放さと違って人前だとわりとこう後ろに一歩退きがちなえるさんが、ガワも声もコワモテで何なら配信中だって奇抜でこわい花畑さんに強く出られるところが楽しいなと思います。

 

1109(土)

 起きてご飯食べて寝て起きて寝ました。夜からvtuberさんの配信聞きながらストロス氏のblogを読んだり訳したり。 

 

 ■見たもの■

  vtuberコラボ『【LIVE】にじさんじライバーを敵キャラ化してみた【#にじさんじ敵キャラ化計画】』を見ました。

 ふだん闇がふかそうな緑仙さん社築さんは意外なことに良識派で、やさしそうな鷹宮リオンさん加賀美ハヤトさんが大活躍でおもしろかったです。なにがなんでもバッドエンドに持っていきたいリオン様に、いつもと変わらない落ち着いたシットリ声色から闇深設定をぽんぽん製造する加賀美社長。

 

 

1110(日)

 ■書きもの■

  『訳文;「パンツははくものであって見せびらかすものではありません。ただし…」チャールズ・ストロス氏のblogより』をアップしました。

 11/07(木)の日記で触れた記事を訳してみました。英検3級どまりなんで精度は自分でもまったく信用してませんが、現行グーグル翻訳でどうにもならんパイソンズネタやらジミー・ウェールズネタやらは拾えました。

 土曜中に終わるだろうと思ったら、日中寝まくっていたこともあり、気づけば日がかわってアップしたころには朝4時でした……。

 英語(を日本語にしてくれたgoogle翻訳さまの文章)とにらめっこしてしみじみ悲しくなったのは、こうやって知の二極化は進んでいくんだろうなということです。ストロス氏のblogは記事自体の質・量ともにおいしいし、ファンとの交流も盛んで、コミュニティとしてどんどんワイワイ知見を深めていっているんだろうなあと素朴にまぶしい。

 いやストロス氏blogの文章自体はかなり平易なので、高校生以上であればスラスラ読めそうです。だけど、ぼくのような自堕落なおっさんには(中学校までは授業についていけたけどそこからサッパリ、Fラン大でも勉強せず落第しそこから自学などせず30まで生きてしまったやからには)、それでもとても厳しい。

 個人blogの記事を邦訳掲載するような奇特なメディアは存在せず、ストロス氏の小説(メジャーな小説賞の受賞作)でさえ邦訳が止まって久しい現実があります。

 

 なので、ぼくがそれらを十二分に読むには誰か奇特なかたがきちんと訳してくれたモノのおこぼれをあずかるくらいしかないわけですけど、そんなもん見かけません。

 それもそのはず、外国語がスラスラ読めるようなひとはべつに日本語文章をわざわざしたためなくても読めますから、そんなん作るのは二度手間の面倒でしかなく。

(ネットを散歩していると「話題のアレコレについて、既にこういうリサーチがあるんですけど、当事者のかたはご覧でないのかな」みたいな具合に世間話をするひとがチラホラいて、リンクを飛んでみると英語論文・その内容についての日本語による要約の提示などはない……という例をちょこちょこ見かけます。そしてそのひとの発言の前後を追ってみると、べつに想像や印象論で駄弁っているひとのダメさ加減をつつきたいわけでもなければ、素人の周回遅れの減らず口を塞ぎたいわけではないみたいだったりする。こういうのを見ると、できる人とそうでない自分との隔たり具合にどんよりしてしまう。文化基盤……)

 また、英語がスラスラ読めるということは、そこまでまじめに勉学に励んできたひとだということですから、不特定多数の見る場に・ひとさまの文章を・書いた本人に無断でアップするなんて無作法はするわけないのでした。

 浅倉さん柴野さんやら逝去されたり大森さんやら山岸さんやらが病を得たりなどされたりするのを聞いて、不勉強なぼくでさえ名前を知っているような柳下さん山形さん世代より下の翻訳家ってどんな人がいるんだろうと気になったり。(海外作品の年代別邦訳出版品数の推移とか翻訳家の年齢別人口とかってどんな感じなんだろうとか)

 答えを知ったらどんよりしそうだから気にしたくなかったり。(と調べたらお二方とももう10年を迎えようってところなんですね。僕の不安も何のその、穴が気にならないくらいには業界の層は厚いらしかった

 娯楽の世界だけならまだ良いけれど(いや良くはないですけど、とはいえ現時点でぼくには読み切れないくらいの紹介がなされてはいるのもまた確か。ただ、これからの世代の人たちがぼくが子供時代に楽しんだみたいな環境が維持されるだろうか? みたいな不安はある、さきに触れたとおり世間話でさえもが、ぼくにはついていけなくなってきている。

(研究が進みすぎて各分野の人々がそれぞれ独自言語をもつようになって、あいだに通訳するひとが必要になる……みたいな未来世界が、新潮文庫87年出版の時間SFアンソロジー『タイムトラベラー』収録作で描かれていたみたいに、たぶん別にこの不安は今に始まったことではなく、「最近の若い者は……」の逆バージョンみたいな杞憂なのかなと思いもする)

 

 英語もそうだけど、いろんなことをシッカリ勉強してこれたならなあ。なんでがんばれてこなかったのかなあ。

 

 ■■

 googleなど翻訳ソフトの発展は目覚ましく、日本語らしい日本語が出力されるので驚いてしまう。ぼくが訳したほうがはるかに機械っぽい笑(笑えない)

 ストロスの記事は一応それほど間違うことなく読めた気がしますけど、ぼくの語学力は高校へ出張書店にきた謎業者からトールキンのブ厚いペーパーバックを買ったはいいもののそのまま肥やしにしてしまった高校時代となんら変わりないままなワケで、どこが間違っているのか分かってないだけという不安が晴れません。

 

 ■生きもの■

  「周防パトラを見てほしい…」

 と例によって高校時代の友人A氏からLINEが届きました。「御伽原江良みたらネタで吐いてるとか言ってて怖くなっちゃったよ…」ともおっしゃってました。どんどんvtuber沼に沈み込んでいく氏から目がはなせないですよぼくは。なんなら怖くなってきてます。

 周防パトラさんは、にじさんじを運営するいちから株式会社が協力しているvtuberグループ"ハニスト"の一員で、にじさんじを主に見るオタクのぼくとしても、顔と名前とASMRは見聞きしていた存在でした。けれど、それ以外の配信は寡聞にして存じ上げなかった。「かわいいんや…」「めっちゃ良い娘…ってなる」ととにかく推す声が来たので、これを好機に直近の雑談配信『【雑談】なんでも答えるパトラちゃん!~酔っ払い編~【周防パトラ / ハニスト】』を再生してみることに。

 ASMRにかんするメイキングコメンタリみたいなのがさっそく聞けて、「職人だ……」「もてなしの精神だ……」となりました。

 先週の日記では、ASMR努力中勢のモイラ様の配信のよさを語りましたが、パトラさんのASMRは正統派のよいものです。ここちよい音の追求にかけてはvtuber界でもトップクラス、職人の配信だなあと聞かせてもらってます。

 ASMRはただ聞くだけのこちらからしても「本当に奥が深い職人芸なんだろうなあ」と思わせるものがあり、ただ金をかければよいというものでは決してなく(集音機材や雑音ない空間などの設備を整えればよいというわけではなく)、音を鳴らす物品えらびからその鳴らしかた、そしてマイクの扱いといったところだけで、もう全っ然かわってくるんですよね。

 たとえばささいな音でもきれいにクリアに聞かせようと設定した環境では、普段なにも気にせず行なっていることが耳障りなノイズとなって、机にちょっと物置いただけのことが耳を爆発させるとんでもない事故になる……耳周りに心地よい音だけが響いているというそれ自体が、細心の注意がはらわれた結果なんですよね。

 今回の配信ではパトラちゃんの職人らしいこだわりがちょっと明かされていて、ハーブについて本を読んで勉強した知識をちらっと話されていました。ASMR配信ですくなからず聞くセリフとして「きょうはウンチャラのエキスでマッサージをホニャララします。ウンチャラにはナンチャラカンチャラという効能があって……」とか言ったりすることがあります。そうして癒しの雰囲気作りをするわけですが、まあ視聴覚映像しか出力されませんから、匂いとかそういうのは言葉だけの設定なので、本質的にはどうでもよいわけですよ。

 でもそこをきちんと凝るとは……。

 映画の劇中で引き出しを開けるシーンはないからべつに空であってもかまわないのに、薬棚ひとつひとつに薬を詰めるよう指示したのが黒澤明で、かれに影響をうけたはずのジョージ・ルーカスは『スター・ウォーズ』で無音のはずの宇宙で音が鳴ることを「おれの宇宙では音が鳴るんだよ」と言いました。それを許せず、「きちんと現実的に詰めるとこまで詰めようよ、そうした先に見えてくる世界ってのがあるはずなんだよ」と言ったのが、ひとつまえの記事で訳出紹介したチャールズ・ストロスという作家でしたが、この記事においても「パトラのASMRでは匂いも届くんだよ」と詰めるところを詰めていく、世界構築に余念がない職人を紹介できました。ハニストのストはストロスのストですね。

 

 ■blogのこと■

 アクセス数はLINE経由だと、たとえログイン済みアカウントであってもジャンプした数だけ増えてしまうらしい。

 

 ■見たもの■

  vtuberコラボ実況プレイ配信『【本間ノ葛也】瞬時にルールを理解しまくれ!【PUMMEL PARTY】』を見ました。

 vtuberグループ"にじさんじ"の面々が、1分ごとにルールの変わるミニゲームバトルロワイヤル集『PUMMEL PARTY』を実況プレイされていました。参加者は月ノ美兎委員長、剣持刀也さん、本間ひまわりさん、葛葉さん。

 葛葉さんは人見知りしがちな姿が界隈で有名ですけど、今回のコラボ相手の本間さんとはオンでもオフでも多数コラボをこなし、剣持さんとも焼き肉を食べに行ったりする仲で、委員長とも夏の『百物語』配信で本間さん含めた3人で共演したり、文化放送超A&G+『にじさんじpresentsだいたいにじさんじのらじお』で一対一で共演したことがあり、ずいぶんはっちゃけてました。

 4人の打ち解けた雰囲気が最高で、これはほかのゲームでも何ならただの雑談でも延々見ていたいな~と思いました。

 

 本間ひまわりさんの魅力がバツグンだった。Bボタンがゲシュタルト崩壊すりゅ~。

 ゲーマーズ出身のひまわりさん葛葉さんのゲームへの取り組みかたも興味深かった。

(制限時間内にどれだけ得点を伸ばせるかというミニゲーム中、ただスタートからゴールまでを往復するのではなく、ウロチョロした結果として壁すり抜けを発見するデバッガー葛葉。

 委員長ほかプレイヤーが死にまくる高難度ミニゲームをいち早くクリアし「頂上にはなにもなかった……」と達人じみたことを言うひまちゃん)

 

1111(月)

 宿直日。

 ■書きもの■

 あれこれ訳を直したりしたほか。階段機知がはたらいて、昨日のアップした記事に良いかんじの〆をつけました。タイトルもアップ当初の(早朝までアルファベットを見ていたことで)頭に虫が沸いていたものから、不燃性のつよそうなものへと変えました。